●「ローマ帝国衰亡史・第5巻」● ★★★

 

28〜34章

378-450年

 

1988/05/09

キリスト教は、ユリアヌス帝による異教(古来からの伝統神)復興を完全に封じ込めましたが、民衆に広く布教する為、遂に自ら非難していた筈の偶像崇拝に陥りました。
西ゴート族の王アラリックが西帝国への侵略を行いましたが、当人は元々帝国軍の中に在籍していたことがあり、キリスト教も信仰していて、その態度はかなりローマ人に似ていたといいます。
テオドシウス帝の2子、東帝国・西帝国各々の皇帝となったアルカディウス、ホノリウスは歴史上何の役割も果たしていないと、著者は強く断定しています。
ここまでのローマ帝国史は、西ローマ帝国崩壊の要因を内に含め、それを育てつつ発展してきたことをよく物語っています。

 

Back to Gibbon page