須賀ケイ
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1990年京都府生、龍谷大学社会学部卒。2018年「わるもん」にて第42回すばる文学賞を受賞し作家デビュー。

  


       

「わるもん ★★       すばる文学賞


わるもん

2019年02月
集英社刊

(1350円+税)

2019/03/24

amazon.co.jp

父親が「わるもん」と言われ、箕島家から取り除かれたような家族物語。
姉の
鏡子祐子という娘もいますが、ストーリィは母親と、家に残った末娘の純子という2人が中心。

その純子がちょっと不思議な存在。どんな人物造形なのかと、探りを入れながら読み進んだという感じです。
単に幼い娘というだけかと思っていたら、実は知能障害児かと思われ、さらにううん?と思っているうちにもう20代の女性であることが明らかにされます。

較べたくなったのは
今村夏子「こちらあみ子のあみ子。
同作はあみ子の強烈なキャラクターが印象的でしたが、本作は純子のキャラクターというより、純子の周辺に漂うコミカルで、不思議な明るさといったものが印象に残ります。

ストーリィ云々より、本作の雰囲気を単純に楽しめば良いのではないか、そう感じる作品です。

   


  

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