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「うつくしい繭 The Beautiful Cocoon」 ★★ | |
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僻地といってもよいアジア各地を舞台に描かれた4つのストーリィ。 舞台設定は、非日常的といってもよい土地。ストーリィにはファンタジー要素も入り混じり、異国情緒が漂う。 しかし、そうしたベールをめくりあげれば、そこにいるのはやはり<人>ですし、どう生きていくのか、ということに骨子があると言う点では、現実的な日常を舞台にしたストーリィと特別に変わるところはない、と感じます。 ・「苦い花と甘い花」:舞台は東ティモール。主人公である少女アニータは、父親を内戦で殺され、祖母と2人暮らし。<声>を聞くことのできるアニータが選んだ道は・・・。 ・「うつくしい繭」:舞台はラオスの山奥にある保養施設。<コクーン・ルーム>を初体験した主人公がその中で気づいたことは・・・。 ・「マグネティック・ジャーニー」:舞台は南インド。カミと中瀬の2人が癌の特効薬を求めて踏み込んでいくのは・・・。 ・「夏光結晶」:舞台は南西諸島の小さな離島。みほ子の実家を訪ねたミサキ、2人が海岸で見つけたものは・・・ 4人の選んだ道が正しいかどうか、傍観者がそれを決めることなどできませんが、ストーリィを超えた不思議で蠱惑的な感覚が、何となく快い。 苦い花と甘い花<東ティモール>/うつくしい繭<ラオス>/マグネティック・ジャーニー<南インド>/夏光(かこう)結晶<日本 九州・南西諸島> |