バーナード・ショー ノーベル文学賞を受賞した英国の代表的劇作家 1856-1950

書 名

出版

読了

ひとこと

カンディダ1898

白水社

1977

主人公カンディダはイプセン「人形の家」のノラよりはるかに完成した近代的女性。作者は、近代的女性が家庭に尽くす生き方の合理的根拠を、その母性に求めているようです

分からぬもんですよ1898

岩波文庫

1988

何だかだと理論武装して相手の女性に優越したつもりでいても、結局はありふれた一言で女性にしてやられる、というストーリィ。辛口の諷刺家ショーにしては短絡的な気がします

悪魔の弟子1901

白水社

1977

ディケンズ「二都物語」に似たようなストーリィですが、主人公のその行動は単に魔が差したというようなもの。数多いロマンス、メロドラマに対する嘲笑のような、皮肉の効いた喜劇

人と超人1903
副題:喜劇(にして哲学)

白水社

1977

男性間では卓越した主人公でさえも、女性にかかっては単なる男性のひとりにしか過ぎない。主人公があわてて逃げ回るストーリィは愉快きわまりない。そう言ってはいられないのですが

ピグマリオン1916

白水社

1977

ミュージカルの傑作“マイフェアレディ”の原作。愉快で楽しいストーリィは原作ですから当然のこと。でもショー自身は違った結末を想定していたようです。ショー特有の社会に対する皮肉かもしれません。

聖女ジョウン1924
1925年ノーベル賞受賞作品

白水社

1978

ジャンヌ・ダルクが主人公。彼女の奇跡を現実的に分析し、当時の協会の内部分裂を論理的に描く。何故聖女に列せられたのか、処刑後の社会情勢はどうなったのか等を描くエピローグは圧巻

デモクラシー万歳1930

白水社

1978

民主制内閣と国王の対決を描く。そもそも真のデモクラシーなど社会に存在しうるのか? 作者の持論は、真に統治能力を持つ者は全人口の5%に過ぎず、全人民による政治などありえない、というものだったそうです

 


 

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