日時:7月28日(日) 14:00~18:00
場所:法政大学92年館(大学院棟) 6階601号室
JR中央線・地下鉄南北線飯田橋あるいは市ヶ谷駅または
JR中央線・地下鉄南北線/有楽町線/東西線飯田橋駅下車、徒歩約10分
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発表者:郝雅楠 (首都大学東京大学院 博士後期課程)
発表題目
北京における道教信仰の再興―H道観の事例を中心として(仮)
発表要旨
本発表では、現代中国都市部の道観に着目し、北京における道教信仰の実態を明らかにするものである。
北京では、道観で年中行事を行う習慣は明・清時代から1930年代後半まで続いていた。しかし、第二次世界大戦の影響で、人々は道観での活動をしばらく休止することを余儀なくされた。また、中華人民共和国が成立すると、1966年から10年間続いた政治運動「文化大革命」のもとで、「破四旧」の一環として、宗教は重点対象と見なされた。以後数十年の間、北京での年中行事には、表面上ほとんど宗教色が見られなくなった。しかしその後、1978年12月の三中全会で信教の自由が認められたため、各地で道教活動が再開された。とはいえ、文化大革命が終焉し国家の規制と緩和が進んだ2000年代までは、道教系祠廟に行き、活動に参加する人々(特に非道教信奉者)は少なかった。ただし、発表者の調査によれば、2000年以後の北京市の人々の日常生活における道教に関する行動には、変化が見られた。
本発表ではまず、中華民国時代から今日に至るまでの北京における道教系祠廟の変容を明らかにする。また、H道観の事例をめぐって、道教系祠廟の運営者である道士はどのように道教信仰を再興するについて考察する。
※当日は資料・お茶代として200円いただきます。
(例会終了後には、会場近くで懇親会を開催いたします。)