発表者:河合洋尚氏(中国・中山大学助理研究員)
日時:6月25日(土) 14:00〜18:00
場所:明治大学和泉校舎リエゾン棟2階会議室
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発表題目
景観人類学の課題―中国広府系・客家系漢族地区を事例とする修正モデルの提示
要旨
本発表は、景観人類学という新たな領域の紹介をなすとともに、その理論的有効性を中国広東省の事例から検討するものである。景観人類学は1990年代よりイギリスで台頭した領域であり、その問題関心はライティング・カルチャー以降の議論を「乗り越える」ことにあった。すなわち、民族誌を書く行為を景観画を描く行為と重ね合わせ、現地文化を描くという権力的な営みがいかに現地の景観イメージをつりあげてきたのかが、この領域では問われるようになった。他方で、景観人類学の内部では、アメリカの人類学を中心として、象徴人類学、認識人類学に連なる環境認知の問題が新たな形で議論されるようになっている。目下、景観人類学は以上の二つの流れに分岐しており、両者が想定する「景観」像は時として対立することすらある。以上の理論的動向に鑑みて、本発表は、広府系漢族の中心地である広州市の事例から、景観人類学の二つの流れを折衷させる「第三のアプローチ」を導き出す。その後、客家系漢族の中心地である梅州市の事例からその理論モデルを修正し、今後の課題を提起する。
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