2009年 仙人の会5月例会発表


発表者:余 志清氏 (清泉女子大学非常勤講師)

日時:5月17日(日) 14:00〜18:00ごろ

場所:慶應義塾大学三田キャンパス 大学院校舎5階352教室
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 都営地下鉄大江戸線 赤羽橋駅下車、徒歩8分
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発表題目
 族譜と葬送儀礼からみる中国プイ族の祖先観念

要旨
 中国貴州省貴陽市周辺に居住しているプイ族の間に、自分の祖先が「江西省吉安府朱市巷から来た」という「祖先移住伝説」が広く伝わっている。また、多くのプイ族の族譜にも、祖先が江西省から来た漢族であると記されており、さらにプイ族を含めた「非漢民族」を鎮圧するために貴州省へやってきた「征夷大将軍」であるという記載もある。
 一方では、人が死んだら、自民族の祖先のいるところへ帰るという観念は移動の歴史をもつ西南中国の多くの少数民族にみられるものである。この地域のプイ族の葬送儀礼(とくに「超度儀礼」)においてもこうした観念が凝縮して現れている。この祖先のいるところ、つまり「祖先界」は、江西省ではなく、自民族の発祥地である。「超度儀礼」において、死者を無事に「祖先界」に帰らせるために、さまざまな装置が用意されている。「祖先がプイ族である」ということも、多くの場面で強調されている。
 本発表は、収集した族譜と葬送儀礼の細部から、プイ族の重層的な祖先観念とその発生背景について考察し、その意味について検討していく。
※例会終了後には、会場近くで懇親会を予定しております。

 本会では来年度以降の発表希望者を募集しております。
 発表者には懇親会費無料の特典つき。
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