2006年 仙人の会10月例会発表


発表者:森田敦郎氏(東京大学大学院 総合文化研究科 文化人類学研究室)

日時:10月22日(日) 14:00−18:00頃まで

場所:法政大学 92年館(大学院棟) 6階601号教室

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 JR中央線・地下鉄南北線飯田橋あるいは市ヶ谷下車、徒歩約10分
 交通機関については、こちらをご覧ください。
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発表題目 
タイにおける機械技術の発展と華人同郷団体1835-1962:技術の歴史人類学の試み

要旨
 近年、ダニエルズらの研究によって、近世期の東南アジアにおける中国からの技術移転と移民の関係が明らかにされてきた。本発表ではタイにおける機械技術の事例を取り上げて、このような近世期の技術移転と近代以降の西洋技術の移転の関係を明らかにすることを試みる。ここで取り上げるのは、タイに初めて西洋造船技術が取り入れられ始めた1835年から多国籍製造業企業の進出の起点となった1962年の産業投資促進法改定までの期間である。
 この期間は、西洋からの造船技術の移転を中心にした1835年から1880年代までと、精米所を中心とした機械技術の発展が見られた1880年代から1962年までの二つの時期に分けられる。本発表ではそれぞれの時期を取り上げて、朝貢貿易体制のもとで形成された経済組織、技術、政治との関係が西洋技術の導入とその定着に果たした役割を明らかにする。さらに民族誌資料をもとに、この時期に形勢された技術と社会の関係が今日の地場工業の発展に影響を与え続けていることを指摘する。

例会終了後には、会場近くで懇親会を予定しております。
 なお当会では発表者を随時募集しております。発表者には懇親会費無料の特典つき。
 発表希望または例会についての問い合わせ等は幹事の清水享(qingshui@chs.nihon-u.ac.jp)もしくは片岡樹(tatsuki821@yahoo.co.jp)までお知らせ下さい。