仙人の会 2000年 7月例会


日時:2000年 7月16日(日)14:00〜17:00


場所:法政大学92年館(大学院棟)4階402号

JR中央線飯田橋あるいは市ヶ谷下車.外堀通り沿い。 (地図はこちら)

発表者:水口 拓寿(東京大学大学院博士課程)


題目:「大家族主義」と「宗法(そうほう)主義」―牧野巽氏の親族組織論を承けて

牧野巽氏は中国で近世以来盛んになった宗族の結合を、親族集団を一括同居させる「大家族主義」的なものと、族長が各家族を中国統率する「宗法主義」的なものに分類し、後者に比べ前者を「新時代の息吹より遠ざかっているもの」とみなした。
確かに、大家族という形式は古い由来を持つものではあったが、発表者にはむしろ、両者は氏のいう「社会不安」や「戦乱の世」に対する本質的に同様な対応策が、地域性等により各々の現れ方を見せたものと考えられる。
本発表は、主に冠婚葬祭の制度に着目し、文化人類学や社会史学、また『朱子家礼』等に関する思想史学の知見を活用する。


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