
潜入学習 IMMERSION STUDIES
登場人物紹介
ここではまず、この物語の登場人物を紹介します。ここは、原資料からの翻訳ではなく完全に独自の解説です。( )内は役者名。番組の各話の題名はTNG全てとDS9の一部は「邦題(原題)」の形式で示し、DS9の残りとVGR全ては原題のみになっています。
- ポーク Pok
シェピーチ家の家長トーグンの長男。今まさに「成長の儀式」の年齢に達したところ。この物語の主人公、というか実際にはガウロンが主人公で彼についていくと言った方が正確です。プレイヤーはこのポークの役を演じ、全ては彼の目を通して描かれます。
- ガウロン Gowron(ロバート・オライリー Robert O'Reilly)
今さら説明の必要もない有名人。クリンゴン帝国最高評議会議長。物語では、ポークの「成長の儀式」を祝いにシェピーチ家を訪ねます。そこで殺されたトーグンの復讐の旅にポークを連れ出し、彼を立派な戦士へと育てる案内役になります。物語の時代は明示されてはいませんが、TNG「クリンゴン帝国の危機 (Redemption)」で彼が総裁に就任してから、DS9「クリンゴンの暴挙 (The Way of the Warriors)」までの間の出来事で、恐らく総裁就任後間もないころと思われます。帝国内の有力な家系に挨拶回りでもしていたのでしょうか。一国の元首が、友人の復讐のために単独行に及ぶのですから、クリンゴンにとって復讐権(bortaS DIb)がいかに重要なものかがうかがえます。
- トーグン Torghn(ジョン・ケントン・シャル John Kenton Shull)
クリンゴンの植民星タンガニクワに代々続く名家シェピーチ家の当主。ガウロンとは旧友の間がらで、互いに篤い信頼関係で結ばれています。息子ポークの「成長の儀式」を祝う祝賀会の席で、暗殺されそうになるガウロンを体を張って守り、名誉の死を遂げます。物語中では一番格好いい役と言えるでしょう。演ずるジョン・ケントン・シャルはTNG「クリンゴン戦士への道 (Firstborn)」ではモラー役のクリンゴン・オペラ俳優の役を演っています。その他は、DS9「Return to Grace」のクテーマン(K'Temang)、DS9「Shakaar」の保安要員、VGR「Basics, Part II」のケイゾンの1人など。
- クタール K'Tar(マーサ・ハケット Martha Hackett)
トーグンの妻で、ポークの母親。ガウロンやトーグンとは若い頃からの付き合いらしいです。なかなか気丈で獰猛なところがクリンゴン好みでしょう。演ずるマーサ・ハケットは、他にVGR「State of Flux」のセスカ(Seska)役や、DS9「The Search」のティラル(T'ral)役なども演っています。
- クウェイロン Qua'lon(スコット・マクドナルド Scott MacDonald)
トーグンの弟。祝賀会の席ではシェピーチ家の栄光の歴史を綴ったクリンゴン・オペラ「炎の一族」の歌で、見事な喉を披露してくれます。演ずるスコット・マクドナルドは他に以下の役でも出演しています。DS9「Hippocratic Oath」のゴランアジャー(Goran'Ager)、TNG「ロミュラン帝国亡命作戦 (Face of Enemy)」のネベック副指令官(Subcommander N'vek)、DS9「ワームホールから来たエイリアン (Captive Pursuit)」のトスク(Tosk)、VGR「Caretaker」のロリンズ少尉(Ensign Rollins)など。
- ヴォーク Vok(バリー・リンチ Barry Lynch)
シェピーチ家とは長年の宿敵インカ家の当主。よせばいいのに、祝賀会に無理やり参加してガウロン暗殺未遂のとんだ巻添えをくらいます。バリー・リンチは、TNG「ロミュラン帝国亡命作戦 (Face of Enemy)」ではステファン・デュセーヴ少尉(Ensign Stefan DeSeve)を演じています。
- トゥヴァール T'Var(キャサリーン・マクニール Catherine MacNeal)
ヴォークの妻。キャサリーン・マクニールは、VGR「Learning Curve」ではマライア・ヘンリー(Mariah Henley)役を演じています。
- クリンゴンその1 Klingon #1(ジョン・コスラン・Jr. John Cothran Jr.)
クリンゴンその2とコンビのころっとした体型の3枚目。多分シェピーチ家の家臣だと思います。小説版ではクルーグ(Qugh)という名が付けられています。ジョン・コスラン Jr. はDS9「二人のキラ (Crossover)」ではテラク(Telok)を、またなぜかジョン・コトラン(John Cotran)の名でTNG「命のメッセージ (The Chase)」のヌーダク(Nu'Daq)を演じています。外見に特徴があるので、覚えている人も多いはず。
- クリンゴンその2 Klingon #2(リック・ワーシー Rick Worthy)
クリンゴンその1とコンビを組む黒人系クリンゴン。なかなかノリが良さそうです。リック・ワーシーはVGR「Prototype」では戦争用に作られたロボットの役を演じていますが、お面をかぶっているのでそれとは気付かないでしょう。
- 女性砲撃手 Female Klingon Gunner(ジョアン・エリザベス Joan Elizabeth)
この物語ではガウロンの副官兼科学士官兼砲撃手のようです。よほど優秀なのでしょう。「死の咆哮」では高音部を担当。「戦士の歌」でも出だしを歌うなど、脇役の中では目立っています。衣装はTNG「クリンゴン帝国の危機 (Redemption)」でベトールが着ていた緑の袖の服を流用しているみたいです。小説版ではチャキ(chaqI)という名が付けられています。
- 老クリンゴン Old Klingon(J.G.ハーツラー J. G. Hertzler)
多分シェピーチ家の家臣の1人。不幸にも幾多の激戦を生き抜いて、名誉の死を逃した者の悲哀がとても印象深いです。ポークが彼に贈った「尊敬の詩」によれば、レルアト(Ler'at)という名前のようです。演ずるJ.G.ハーツラーはマートク将軍(General Martok)役でDS9に何度も登場しています。このレルアトとマートク将軍とでは全く違う役柄であるところがとても面白いです。
- セスカ Seska(マイケル・ハガーティ Michael Hagerty)
バルカ星系でバーを営むベイジョー人。マイケル・ハガーティは、TNG「クリンゴン帝国の危機パート2 (Redemption, Part II)」で戦いの後にカーンと酒を酌み交わすラーグ艦長(Larg)やTNG「記憶喪失のアンドロイド (Thine Own Self)」の鍛治屋スコーラン(Skoran)なども演じています。
- アリーラ Aleera (アネット・ヘルデ Annette Helde)
セスカのバーの女性歌手。クリンゴン・オペラの曲もこなします。衣装も化粧も完全にTOS時代のものであるところが、なかなか面白いです。アネット・ヘルデはDS9「Visionary」のカリーナ(Karina)役でも出演し、また映画「ファーストコンタクト」にも出演しているようです。
- パクレッド船長 Pakled Captain (ジョエル・マッキノン・ミラー Joel Makinnon Miller)
ガウロンのおだてにのって情報を教えるお人好しのパクレッド人。
- 護衛 Klingon Guard(マイケル・ガンスト Michael Gunst)
ちょっと誰だかわかりませんが、多分ガウロンを裏切って殺された人でしょうか。
- 護衛その1 Guard #1(ジョー・ハルザー Joe Hulser)
こうなるともう誰だかわかりません。クリンゴン以外の護衛というと、セスカのバーの用心棒をしていた異星人でしょうか。
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第1版 1998年4月15日
東京都板橋区
コウブチ・シンイチロウ