プラグ

プラグってどんなのを使えば良いんだろうか? って事でちょっと書いてみましょう。

これはロドスタ純正の NGK BKR6E-11 の新品である。これをロドスタで5万キロ使うと以下のようになる。


角は無くなって間隙も広がる。


別アングル。真ん中のVカットの鋭さは見る影も無い。5万キロも走っちゃイカンぜ。

大体2万キロも走るとボロボロになっちゃうので、1万キロくらいで点検して欲しい。ロドスタの場合は同時点火なので、普通の車に比べると点火回数が2倍なのだ。だから通常の車の2倍の速さで摩耗が進むと思って欲しい。

スパークは角から角に向かって飛ぶという性質が有る。従って角が鋭い方がスパークは飛びやすい。そのために真ん中にVカット溝を入れて角を作っているわけ。摩耗が進むと角が無くなっちゃうからミスファイヤの確率が上がってしまう。市販の高性能プラグはこの電極を細く鋭くしたモノだ。鋭い電極は要求電圧が低くなるのでミスファイヤの確率が下がる。更に細い電極の場合は、電極間に混合気の燃料分子が入りやすい為に着火性も上がる。そして、細い電極は、着火後の火炎核から熱を奪いにくいので火炎核の成長を妨げない。これが高性能プラグの利点なのだ(Vカットプラグも目的は同じ)。しかし、細い電極は摩耗が早いので、高価な貴金属を使用して耐久性を確保する。以下はその高性能タイプのプラグだ。

これは NGK BKR6EVX-11 である。中心電極はプラチナで太さは0.8mmのモノを使用している(イリジウムのモノは0.6mm)。側方電極はテーパカットになっていて、電極間に混合気が進入しやすいように考慮されている。このプラグは安くて高性能なのでお勧めしたい。純正からこのプラグに交換すると違いが体感できるくらいに良くなる。1200円くらいで買えます。私はコレの7番を愛用しているが、8500回転まで使うなら8番にしたい。8000までならば7番で十分だろう。7200までなら6番でOK。ちなみにノーマル圧縮なら8000くらい回しても6番でほとんどOKの筈です。(回転数と熱値の関係はあくまでも目安でしかないのでお気を付けを。)

熱値についてちょっと書こう。雑誌やショップなどでは「8番にすると高回転が鋭くなる」などと言われている場合が有るが、それは真っ赤な嘘。高回転型のエンジンが高熱値のプラグを必要とするのであって、高熱値にすると高回転が鋭くなるのではない。ノーマルエンジンならば6番で十分だ。 ROMをいじって点火時期を進めて燃料を薄くした場合でも高回転を常用しないなら6番でも大丈夫。無用に熱値をあげても良い事は何も無い。「マフラーやエアクリーナを交換したらプラグの熱値も上げる必要が有る」なんてのも嘘。ノーマルでも問題無いですよ。

しかし、熱値については実際に走って焼け具合を見て決めたい。融けない範囲で熱値は低い方が良いです。無意味に熱値を上げてもカーボンが溜まってミスファイヤするだけだ。

ちなみに私のようにレギュラーガスでハイコンプにして8500まで使うと7番が真っ白になる。ハイオクだと大丈夫。でもハイオク使うと吹けない。レギュラーだと危ない雰囲気が漂うほど快感な回り方をするんだけど、7番が真っ白。8000以上では燃調を濃くしてるんだけどそれでも真っ白。仕方ないから来シーズンはイリジウムの8番にしてみる予定。

注:「危ない雰囲気」とは、「すげぇパワーが出てるんだけど、なんか今にも壊れそう」って感じを表しています。

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