油温計のセンサー取付け方法

油温計を付ける場合にはセンサーの取付け方法がいくつか考えられる。どの取付け方法が一番良いのかという質問がDMで来た。せっかくだから雑学コーナーでお応えします。だって、同じ質問がまた来たらめんどくさいんだもん。

センサー取付けには一般的に以下の方法が考えられる。

1、オイルパンドレンボルトに取付け
2、オイルパンに穴を空けてタップを切って取付け
3、サンドイッチタイプのオイルブロックを使用
4、オイルエレメント移動ブロックを使用
5、オイルクーラーを取り付けてそのブロックに取付け

もっとも信頼性が低くて測定精度も低く、安いという事以外にメリットが無いのは1のドレンボルト取付けだ。自分でオイル交換をやった事の有る人なら分かると思うが、ロドスタのドレンボルトは特殊な形ししている。ネジ径よりもガスケットの内径の方がかなり大きいのだ。ネジ部分からフランジ部分にかけてがテーパーになっている。これと同じ形をしたアタッチメントが無い限り信頼性は確保できない。ガスケットにせん断力が発生するような締め付けとなるのだ。通常はもちろん圧着力がかかるだけでせん断力はかからない。オイル漏れに対する信頼性は確保できないのだ。また、オイルパン部分よりもかなり下までセンサー部分が突き出してしまう為にぶつけると大変な事になる。最低地上高がセンサーになってしまうのだからその危険は非常に高い。ぶつけてしまった場合にオイル漏れが発生する事は想像に難しくない。更にこの取付けの場合測定精度は最悪となる。下に突き出したセンサーが風を切るとセンサーが冷え込む為に油温計の指示値が下がる。停まると上がる。水溜まりを走るといきなり50度以下まで下がる。つまり油温を表示するというよりはセンサーの温度を表示するような結果となるのだ。これでは何の意味も無い。したがってこの取付け方法は絶対にお勧めできない。

2、のタップを切るという方法は信頼性や測定精度の面では何の問題も無いのだが、オイルパンを脱着しなければならないので工賃がかかる。エンジンO/Hのついでにやるなら格安だと思うがわざわざ外してまでやるのは現実性に欠ける。O/Hついでにやるならこれが一番お勧めだ。

3、のサンドイッチタイプのブロックを使用するのがもっとも一般的な方法と言える。これなら測定精度や信頼性が高い次元で確保できる上に投資額もほどほどで済む。元に戻す事も簡単だしあとで外した部品を人に売り付ける事もできる(笑)。オイルクーラーを付ける気が無いのならこれが一番お勧め。

4、のエレメント移動ブロックを使用した取付けはお勧めできない。このタイプの移動ブロックは大抵の場合ホースが細いのだ。結果、油圧が極端に下がる。そりゃもう強力に下がるのだ。だから絶対に止めた方が良いと思う。

5、のオイルクーラー取付けのついでに油温計を取り付けるってのが実は一番お勧めなのだ(笑)。だって、油温計を付けて油温を見たらオイルクーラーが欲しくなるに違いないんだから。

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