NA8CとNA6CEでROMチューンの効果が高いのはどっち?

面白い話がある。NA6CEでROMチューンをやっている人と、NA8CでROMチューンをやっている人がいるとする。双方共にエンジンはノーマルで、点火マップと燃料マップのみの変更である。この二人がそれぞれお互いの車でノーマルROMとチューンドROMを乗り比べると、それぞれが自分の車より相手の車の方がROMチューンの効果が大きいと言うのだ。 NA8Cの人はNA6CEの方が効果が大きいと断言し、NA6CEの人はNA8Cの方が効果が大きいと断言する。そんな筈はないのだが、ほとんどの場合で皆がそう言う。なぜなのだろうか?

私自身はNA6CEだがエンジンがノーマルではないので、ノーマルエンジンのNA6CEとNA8Cの場合の違いは第三者的立場で客観的に判断できるつもり。では、実際にROMチューンの効果が大きく現れるのはどちらなのだろうか? 答えは「どちらとも言えない」が正解(笑)。実は効果の出方がNA8とNA6で違うのだ。どちらがどうなるのかをちょっと書いてみよう。

NA6CEはNA8Cに比べれば元から高回転型だ。とはいえ6500以上でタレてくるのはご存知の通り。これがROMチューンを行なうと、中低速は大きく太り、6500以上のタレはなくなり、リミットを変更すれば8000まで一気に回るようになる。特に中低速は軽く踏んだだけでトルクがドンっと出るようになる。

NA8Cはデフォルトだと中低速は太いが回しても盛り上がるどころか盛り下がってくるという特性だ。これがROMチューンによりどうなるかと言うと、中低速も改善されるがその効果は小さい。そして4500を超えるといきなりエンジンが軽くなったかのようにパワフルに回る。ハッキリとした山が出来るのだ。そして高回転はB6程ではないがリミットまでキッチリと回るようになる。これもやはりリミッタを変更すれば8000まではイケる。

NA6CEオーナがNA8CのROMチューンに試乗するとハッキリとした4500回転からのトルク上昇の違いに感動する。NA8CオーナがNA6CEのROMチューンに試乗すると中速域のトルク感と高回転のノビの違いに感動する。つまりお互いに自分の車では改善されなかった部分が相手の車では改善されている事に気付き、相手の車の方が効果が大きいと感じるのではないだろうか?

んが、点火マップと燃料マップの変更のみならずに他の部分もいじるならば、NA8Cの方が効果が大きいと断言しよう。デフォルトのROMのタコさ加減で言えばNA8CのROMの方が数段上だ(笑)。NA8CのROMは燃費を気にするあまりに性能を思いっきり犠牲にしているのが伺える。とは言え、普通の人にとっては燃料と点火のマップ以外の部分をいじるのは困難極まるので、実際に簡単にいじれる部分だけで比較するならNA6CEとNA8CのROMチューン効果の大きさはそれ程違うモノではない。隣の芝生が青く見えてるだけです(笑)。

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