燃焼室容積測定

シリンダ側と燃焼室側の容積を測定する。


アクリル板とヘッド側の当たり面に薄くグリスを塗って密着させ、穴から灯油を注入する。


別のコーナでも書いたが、B6はピストンがシリンダの端面よりハミ出しているので、ダイヤルゲージを使用して2mmだけ下げて測定する。何mm下げても構わんのだが、1mmだとスキマが少なすぎてオイルが上手く流れ込んでくれない、3mmだと量が多すぎて誤差が出る、んで、2mmでやった。これで測定した値で...

「測定値 - 2mm下げた分の体積 = シリンダ側燃焼室容積」

となる。

シリンダ側はエンジンオイルで測定したら粘度が高すぎて測定に失敗。測定誤差が大きすぎてお話にならなかった。そこで灯油で挑戦したところ、今度は隙間から漏れてしまった。んで、エンジンオイルを灯油で薄めて丁度良い粘度に調整して測定。これが上手くいった。


これは測定が終った後でオイルを吸い上げているところである。測定中は写真を撮る余裕なんか無い。

んで、測定結果。

シリンダ側 ヘッド側 ガスケット分 燃焼室容積 排気量 圧縮比
No1 2.1 33.9 6.0 42.0 402.02 10.57
No2 1.6 34.2 6.0 41.8 402.02 10.62
No3 2.1 34.2 6.0 42.3 402.02 10.50
No4 2.1 34.2 6.0 42.3 402.02 10.50
B6ノーマル(参考値) 3.5 38.0 6.0 47.5 399.46 9.41

ボアXストロークは 78.25X83.6 で計算した。ノーマルのボアは78.00で計算。燃焼室容積のバラツキは0.5ccに過ぎなかった。注射器の目盛りからして測定誤差も有るハズなので、0.5cc程度のバラツキは無視させて頂く(笑)。バルブリセス加工でピストン側の凹みが大きくなった事、バルブシートカットでバルブの沈みが大きくなった事、燃焼室形状を大きく修正した事、各部研磨で目減りしてる事、などの影響か?思ったほど圧縮が上がってない(^^;。予定では10.8前後になるハズだったんだけど...。まぁ良いや。10.5でも1001や1028と同じだもんな。カムは256度だし、こんなモンでしょう。でも出来れば11.0くらいを狙いたいな(笑)

01.07.29 追記
上記計算では、ブロック上面からピストンの肩が0.5mmほど突き出している分を計算に入れるのを忘れていた。これを入れて再計算したところ、実圧縮比は11.0程度となり、狙い通りの圧縮比が実現されていました。気付くの遅すぎ(笑)。

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