では実際にMiToのエンジンにインストールしてみよう。上の写真のエンジンカバーを外すと↓こうなっている。
ブローバイと新気の流れはこうなっていると思われた(過去形)。スロットルを閉じ気味でマニに負圧が発生している時はマニ側に吸われ、サクションパイプ側から新気が流入してオイルセパレータ内部を掃気。スロットルを踏んでブーストが掛かるとマニ側はワンウェイバルブが閉じて流れがストップ、サクションパイプに高速な吸入空気の流れが出来るのでそちら側に引かれてブローバイを排出。サクションパイプ側が高速になれば負圧も大きくなり、クランクケース内部は勝手に負圧気味になる。これが純正のブローバイガスの流れ...だと思われた(過去形)。少なくともこの時はそう思ってた(笑)。
コレがオイルセパレータ。真下からブローバイが出てきてセパレータ内部に入る。おそらく中で壁に当たってオイルとガスを分離させ、オイル分を下に落下、ガスは上に抜ける。しかし、この複雑な形状がどうも気になる。
外すとこうなっている。エンジン側からの出口は1ヵ所だけで、通常のクルマのようにエンジン内部を掃気&換気する構造になってない。従ってMiToの場合は減圧バルブを付けてもオイルの劣化やエンジン内部の汚れっぷりには影響しない。
外した純正オイルセパレータと減圧バルブ。左のホースはマニ側に接続、右側がサクションパイプ側。右側をアップにすると...
この形状と矢印が気になる。コレってまさか??? リードバルブが入ってるんじゃ????さっそくあっちこっちから吹いたり吸ったりしてみた。
驚愕の事実が発覚っ!
減圧バルブシステムが標準装備されていたっっ!
こうなっている。マニ側もサクションパイプ側も大容量で何の抵抗も無く吸われている。コレではスロットルが閉じ気味でマニ負圧が大きい時にはクランクケースは真空付近まで減圧されてしまうのでは??? そんな馬鹿な???あっちこっちから何度も吹いたり吸ったり塞いだりして検証するが、どう考えても上の画像のような流れにしかならない。排出のみのワンウェイ、強力な減圧システム搭載。 マジか?
レデューサがマニ側負圧を利用しないのに比べて、純正システムはマニ側負圧でダイレクトにブローバイを吸っている。レデューサよりも純正の方が積極的且つ強力に減圧するシステムだ。
ここまでバラしたものの、一旦ノーマルに戻す事を決意。ノーマル状態で計測して記録しておいたデータだけでは検証に足りないと判断。再度データを取り直す事にした。
行き場が無くなったやる気でエンジンルームを磨いたらエンジンがこんなに綺麗になりました↓
ここまでの流れはツイッタでリアルタイムで見てたヒトもいるかと。ま、こういうわけで中断したんすよ(^^;
さて、次回はMiToのノーマルシステムがどうなっているのか真面目に検証してみたいと思います。本当に減圧システムなのか? オイルセパレータを分解して調査します。
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