NNL690を添加して圧縮圧力が上昇した件はすでに紹介済みなわけだが、続編として5000Km走行後の圧縮圧力も測定してみた。
素のオイルで5000Km走行後の圧縮圧力、素のオイルでオイル交換直後の圧縮圧力、NNL690添加後2500km走行後の圧縮圧力、をすでに測定&公開済み。そのデータは以下のモノ。
. 1番 2番 3番 4番 エンジンオイル交換前 1.12Mpa 1.18Mpa 1.12Mpa 1.18Mpa エンジンオイル交換後 1.33Mpa 1.36Mpa 1.40Mpa 1.36Mpa NNL690添加後 2500Km走行 1.40Mpa 1.40Mpa 1.45Mpa 1.45Mpa さて、約半年ほどかかってついに5000Kmを走破したわけで、素のオイルなら粘度の低下などにより最初のデータまで圧縮圧力が落ちているハズだ。NNL690によって上昇していた圧縮圧力は5000Km走行後も維持されているのか?
結果は↓こうだ。
. 1番 2番 3番 4番 エンジンオイル交換直前 1.12Mpa 1.18Mpa 1.12Mpa 1.18Mpa エンジンオイル交換後 1.33Mpa 1.36Mpa 1.40Mpa 1.36Mpa NNL690添加後 2500Km走行 1.40Mpa 1.40Mpa 1.45Mpa 1.45Mpa NNL690添加後 5000Km走行 1.40Mpa 1.42Mpa 1.43Mpa 1.40Mpa なんと、ほとんど落ちていないではないか。共晶膜の効果は持続しているって事なのか? 5000Kmも走って圧縮圧力の低下が見られないって事は、共晶膜の形成が維持されているか、またはエンジンオイルの劣化(粘度の低下など)が防止されて油膜が維持されている、のどちらか(或いはその両方)としか考えられない。
が、何度も書くけど、フィーリングがどーのこーのとか、燃費だのトルクだどーしたこーしたって事はまったく感じて無い。なめらかだの静かだのって事も感じない。添加前後でもしも変化が有ったとしても、そんなモン、1時間も走れば慣れてしまって解らんくらいの差でしかないハズで、5000Kmも走ってて添加前のフィールと絶対的な比較なんか人間の感覚では不可能だ。燃費の差だって誤差に埋もれてしまう。
やはりNNL690やGRPに期待するのは、「磨耗の低減」のみだろう。金と手間をかけて組んだ貴重で短命なチューンドエンジンの寿命を少しでも長くしたい、同じく短命なレース用エンジンのO/H間隔を伸ばす、などの目的で使うのが良いのではないか。 普通のヒトが普通に乗る普通のクルマなら必要無いと思う。普通のオイルを普通に交換してれば10万キロや20万キロくらいなら「磨耗」に関しては問題無く走れるハズだから。添加剤なんか入れるだけお金の無駄だと思うのである(笑)
ちなみにNNL690を入れてあっても壊れる時は壊れます。N0レースマシンでのコンロッドメタル破損の実績も有ります(笑)。
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