メタルクリーンを試す

金属洗浄剤として売られている「メタルクリーン」なる商品。確か1300円くらいだった。粉状のモノを水に溶かすと強力な洗油として使え、漬け込むだけで焼付いたカーボンも綺麗に落ちるそうな。ホントか? 実験してみねばなるまい(笑)。


「メタルクリーンα」は従来の灯油、軽油に代わる、省石油時代の新しい洗油として開発された複合洗浄剤です。
各種工場を初め、自動車、機関車、電車、建設機械、農機具、船舶等の部品洗浄等巾広い用途を持ち、しかも無臭で不燃性で経済的です。
本品一箱を水20リットルに溶かし従来の洗油と同じ方法にて御使用になれます。

と、書いてある。漬け込むだけで綺麗になるとか、強力防錆剤が配合されていて、洗いっぱなしでもサビないとか、いろいろ書いてある。手に優しくて肌荒れもしないとか。裏面の能書きなど読めば読むほど怪しい(笑)。こんなモンで本当にカーボンが落ちるのか?


中身は砂糖のような感じ。お湯でやると効果的との事で、20リットルのお湯を用意して溶かす。


ガレージでどうやって20リットルものお湯を用意したのかは謎である(笑)。湯温は推定80度。湯気はPhotoshopのイタズラではない。ホンモノの湯気だ。


そして50000Km走行でカーボンだらけのシリンダヘッドをブチ込むのだ。結果は如何に?

燃焼室に焼付いたカーボンは漬け込んで放っておくだけでほとんど綺麗になった。カーボンが残った部分はナイロンブラシでこすると更に綺麗になり、それでも残ったカーボンはナイロンブラシの竹製の柄でコリコリと擦ってからブラシでこするとほぼ完全に綺麗になった。去年のO/Hの時には灯油とキャブクリーナで苦労して洗浄しても落ちなかったのだが、今回はいとも簡単にアルミの地肌にお目にかかれた。こりゃ確かにスゴイかも。


使用前


使用後


洗浄前の吸気ポート。


洗浄後の吸気ポート。

なぜかこれはあんまし変化が無い。吸気ポートはそんなに厚いカーボンが溜まってたわけではないので、完璧に綺麗になるかと思ったらなぜかあんまし変化が無かった。


逆に、分厚くてしつこいカーボンが溜まっていた排気ポートは綺麗サッパリとアルミの地肌が出ている。洗浄前の排気ポートの写真はカーボンで真っ黒なので、ただの黒い穴にしか写らなかったので載せてない。去年のO/Hではキャブクリーナと灯油で洗浄しても落ちなかったので、結局はもう一度研磨し直したのだが、コレを使ってれば再研磨の必要はなかったかもしれない。

続いてピストンを洗ってみた。ヘッドはお湯で洗ったのだが、ピストンは洗浄液の温度が下がって水同然になってからやってみた。


洗浄前


洗浄後。5個有るのはなぜだろう?(^^;


リセスの中まで綺麗になった。鋳肌に食い付いてたカーボンも落ちた。

ナイロンブラシで擦ったりもしたが、スクレッパなどで削ったわけでは無い。それでもほとんどのカーボンが落ちた。漬け込んで放っておくだけである程度綺麗になったヘッドの時と違って、温度が下がってからやったピストンは放っておくだけは綺麗にならず、ナイロンブラシで擦る事でカーボンが落ちた。やはりお湯でやった方が効果は大きいようだ。

ピストンリングごと洗浄し、そのまま油も塗らずに2週間ほど放っておいてあるがピストンリングなどのスチール部分にサビは発生してない。強力防錆剤の効果は確かなようだ。

で、結論。コレは使えます。お勧めできます。エンジンO/Hなどをやるヒトは買いですね。私はアストロで買ったけど、ABITでも売ってるらしい。20リットル用で確か1300円だす。

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