シュアラスタ Loop を試す

毎回のように宣言しておきますが、私はこういう用品が大嫌いです。実験しているのは燃費詐欺商品に対する挑戦に過ぎません。

ワックスで有名なシュアラスタだが、老舗オイルメーカのバーダルと共同開発で発売されたオイル添加剤がコレだ。最近、ホームセンタやカー用品店で盛んに販促活動が繰り広げられている。販売コーナでは液晶モニタで販促ビデオが流され、商品が山積みになっている。従来の添加剤の常識を超えたとかなんとか...? どう超えたのか試してみようか?

詳しくはメーカのサイトを見て頂きたい。

オイルメーカのバーダルが開発している事からして、そんなにヤバそうなモノは入ってないと思われる。塩素とかリンとかそんなモンは入ってないだろう。PTFEや二硫化モリブデンなどの固形物も入ってないようだ。何種類かの商品が有るが、走行距離15万キロを超えた銀プレッサバンで試すなら5万キロ以上走行車向けのリカバリだろう。

というわけで、リカバリを試してみた。

銀プレッサバンにはNNL690を継続使用していた。アメリカ帰りの友人のお土産で大量に貰ったのがいっぱい有ったから(^^; エコランテストシリーズでは、NNL690を使用した2005年に始めて効果と言えるモノを計測できたわけで、その後は条件を揃える為にもNNL690を継続使用していた。

しかし、今回はオイル添加剤と言う事で、NNL690と比較する必要が有る。なので、実は半年前にNNL690の使用を中止し、通常のオイルのみで5000Kmほど走行している。

今回、改めてオイルを交換してそのまま250Kmほど走ってフィーリングを確認し、その後にLoopを注入した。オイル交換と同時に入れるとフィールの違いがオイル交換によるモノなのか、Loopによるモノなのか解らないからだ。 そして更に250Kmほど走ってから定例コースのエコランに挑戦した。

そのLoopだが、まるで水飴のような感じで、ボトルを逆さまにしても出て来ない。ボトルの横腹を潰して押し出すような感じ。粘度指数向上剤と思われる。見た目は透明で固形物を含むような濁りは感じられない。Wako'sのFOやFVに近い感じ。粘度指数向上剤と有機モリブデンだろうか?(勝手な想像)

コイツを添加して走ってみると、明らかに静かになった感じがする。冷間時のピストンクリアランスが大きめでスラップ音が出やすいスバル水平対抗エンジンだが、そのスラップ音が明確に小さくなった感じ。滑らかで静かに回る。そもそもスバル水平対抗エンジンは粘度が高いオイルの方が合うのはスバル乗りなら知っているわけで、粘度指数向上剤を含む添加剤との相性は良いかもしれない。

しかし、粘度が高いという事は、オイルの抵抗も大きくなるわけで、それが燃費にどう影響するのか解らない。厚い油膜でピストンクリアランスを埋める事が良いのか、粘度抵抗が悪いのか? 結果は解らない。

そして、御馴染みの定例テストコースを走ってみた。今回はETCを導入しているが、料金所では完全に一時停止して再加速した。後ろにクルマがいなくて良かったよ(^^;

305Km地点での定点撮影。年間何キロ走ってるのか解る貴重な画像(^^; 燃料メータの下がりっぷりを見ると、過去の経験からして15Km/L台は行ってるハズ。

結果は...

実験日 走行距離 使用燃料 燃費計算値 01〜04年までの平均値との比 2005年との比 2006年との比 備考
2001/5/4 328.0Km 21.5L 15.25Km/L 101.90% - - 過去最高値
2002/4/27 324.3Km 22.0L 14.74Km/L 98.50% - - トラックに邪魔された年
2003/5/8 327.6Km 22.0L 14.89Km/L 99.50% - - 酵素系添加剤 玉砕
2004/5/10 324.8Km 21.7L 14.96Km/L 100.00% - - 放射線モノ 玉砕
2005/5/10 325.8Km 20.9L 15.58Km/L 104.10% 100.00% - NNL690 事故渋滞有り
2006/5/9 325.6Km 20.5L 15.88Km/L 106.15% 101.93% 100.00% エコタイヤ + エコオイル(NNL690継続使用)
2007/5/7 325.9Km 20.0L 16.30Km/L 108.96% 104.62% 102.64% 希薄燃焼 A/F 16.0 (NNL690継続)
2008/5/12 326.5Km 20.10L 16.24Km/L 108.56% 104.24% 102.27% 清浄剤(燃料添加剤)(NNL690継続)
2009/5/18 326.9Km 20.89L 15.65Km/L 104.61% 100.45% 98.55% フュエルバンクII 玉砕 (NNL690継続)
2010/5/17 326.4Km 20.59L 15.85km/L 105.95% 101.73% 99.81% シュラスタ Loop

いろいろな条件が増えてだんだん解り難くなってきた(^^;;;

タイヤやオイルなどの条件が同じなのは2006年だ。2006年との違いは使っている添加剤がNNL690かLoopかというだけ。その2006年と比較すると、99.81%となり、0.19%のダウンとなる。粘度抵抗の増加で燃費が悪化したのか、添加剤としての性能自体がNNL690より低性能なのか? それとも0.2%以下は誤差に過ぎないのか?(^^;

というわけで、LoopはNNL690と比較して誤差の範囲か、または僅かに劣るって感じでしょうか? 従来の添加剤の常識を超えた なんて事はまったく無かったわけです(笑)。個人的にはほぼ予想通りの結果ですね。

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