ハロゲンバルブをテスト

最近売ってるバルブは高効率タイプが主流で、尚且つ色温度が高くて白っぽいと言うのが流行りらしい。しかし白っぽいと言ってもブルーの色を付けて色温度を変換しているだけで、「白い」ってのと「明るい」ってのは別問題だと思うのだが...? 本当に明るくて白く見えるのならOKだと思うが、同じフィラメントが発光していながら青いフィルタを通してるのなら暗くなるハズ。クリアなバルブの方が明るいと思うんだよね。高効率タイプで60/55Wでありながら「120/110W並みの明るさ」と書いてあったり、「130/120W並みの白さ」と書いてあったり...? いろんな色の製品が有ってわけわからんのだが、良く見ると白さ追求型と明るさ追求型が有って、明るさ追求のモノはやはりクリアバルブになってるようだ。

そこで今回はいろいろなバルブを用意して実験してみた。ガレージをあさって出てきたのは以下のモノ。全部が新品ってわけでは無いので厳密とは言えないカモ?(^^;

PIAA クリアホワイトバルブ 60/55W (今流行りの青い色のバルブ)
PIAA 昔のバルブ 135/90W
PIAA 昔のバルブ 110/85W
スタンレイ 普通のバルブ 60/55W
スタンレイ 普通のタイプ 85/80W
ギガルクス 最新型高効率クリアタイプ 60/55W(120/110W並みの明るさと書いてある)


これらを白い紙にハイビーム照射して、その紙の表面をEOS-1の露出計で測定して明るさを比較。EOS-1の露出計が+−ゼロになる位置に合わせた時のシャッタ速度で明るさを判断する。シャッタ速度が倍の速さになったとしたら明るさは2倍って事になる。

更にNikon E990のマニュアル露出で露出とホワイトバランスを固定して撮影して色と明るさを比べた。ロドスタについてるスタンレイのヘッドライトでバルブだけ交換して比較。ロドスタはエンジン始動状態でアイドルを1500回転に固定。ちなみにヘッドライト系のハーネス類はノーマルのままだ。

最初はロドスタに付いてたスタンレイの85/80Wを基本にする。これにE990の露出を+−ゼロで合わせた。F5.5 1/500秒となった。このままの露出で今後の全てを撮影する。+−ゼロで合わせてある為に見た目より暗い。通常は白いモノは+2.0EVほどで合わせるのだが、そうすると明るさの微妙な違いが解からなくなるのであえてゼロで合わせた。見た目はもっと明るいので誤解無きように。


↑スタンレイ 85/80W 、EOS-1では F5.6 1/640秒 と出た。


↑PIAA クリアホワイト 60/55W EOS-1では F5.6 1/400秒 と出た。色は白いが明るさは暗い。


↑PIAA 110/85W EOS-1でF5.6 1/800秒と出た。最初の1/640秒のモノに比べると1/3EVほど明るいわけで、照度は30%アップというわけ。 色はクリアホワイトの方が白いのが写真でも解かるが、1/3EVの明るさの違いは写真から解からんなぁ? だが、青いバルブの1/400秒に比較すれば倍の1/800秒なわけで、明るさは2倍って事になる。


↑PIAA 135/90W EOS-1で F5.6 1/500秒。あれ?暗いぞ? と、思ったら、バルブが燃え尽きて真っ黒になってた(^^;。長期保存によりハロゲンの還元効果が無くなったモノと思われる。参考にならん(^^;;;


↑ギガルクス クリアバルブ(最新高効率タイプ) EOS-1では F5.6 1/640秒と出たので、最初の85/80Wと同じ明るさ。能書きの「120/110W並みの明るさ」ってのは嘘っぽい。PIAAの110/85Wより暗いモンな。


スタンレイ 普通の60/55W、EOS-1でF5.6 1/640秒。なんだ? 最新高効率バルブと同じじゃんか? って事は60/55Wなら旧型普通のバルブでも新型高効率バルブでもほとんど同じって事なんじゃ?(^^;;;

最後に各種60/55Wのバルブを比較してみる。露出は絞り優先AEのF3.5でシャッタ速度が成り行き、+2.0EVの補正を掛けてあるので見た目に近い色が再現されている。ホワイトバランスはデイライト固定。色は見た目、明るさはシャッタ速度が速いほど明るい事を意味する。明るさに合わせてシャッタ速度が変っているので、写真の見た目では明るさの違いは解からない。写真の見た目では色の違いを、明るさの違いはシャッタ速度で判断してほしい。E5000って書いてあるけどNikon E990の間違いね(^^;;;

なるほど、大体予想通りかな? 白さを追求したバルブは青いガラスを使って色温度を上げているだけで、その分だけ暗くなる。最新高効率バルブは旧型ノーマルバルブよりちょっとだけ明るいし白い、って感じかな。

そんなわけで、やっぱり最新高効率バルブは謳い文句ほどの明るさは無いようで、やはり本当に消費電力が大きい110Wバルブの方が遥かに明るい。色温度が高くて白さを謳い文句にしているタイプは白いけど暗い。って事だね。PIAAの110Wが1/800秒と際立って明るく、PIAAのクリアホワイトが1/400秒と際立って暗かった。その他は1/640秒でどんぐり。

ちなみに今回使ったPIAAのクリアホワイトバルブはインプレッサバンに付けてしばらく使ったが、確かに白っぽいんだけどあまりにも暗いし目が疲れるのですぐにやめてしまった。ノーマルタイプの60/55Wを使っていたのだが、インプレッサバンのライトは基本的に暗いのでもっと明るくしたいと思って見切り処分品で安かった最新高効率クリアタイプを買ってみた。が、結果的にはノーマルタイプと大差無いようで...(^^;

「明るい」「白い」などのいろんな言葉が踊っていてつい買ってみたくなる最近のバルブ売り場だが、明るさを第一に考えるなら純正タイプの安価な60/55Wで十分なようで、あえて高価な最新高効率バルブに買い換える必要はなさそうだ。暗くても白い方が良いってヒトは好きなモノを買えば良いと思うが、私の経験からすると白いだけで暗いバルブは非常に目が疲れるのでやめといた方が良いと思いますです。本当に明るいバルブが欲しいならちゃんとしたリレーハーネスを使って本当に消費電力が大きいホンモノの135Wなどのバルブを使った方が良いと思う。ロドスタだとハーネスキットを付けるのが大変なんだけどね。まぁ、ロドスタの丸ライトは明るいから必要ないと思うけどね。インプレッサみたいな異型ヘッドライトは暗いよなぁ。角ライトの86トレノは明るかったけど86レビンの異型ライトは暗かったしさ...。


オマケ。燃え尽きた135/90Wバルブ。切れたわけじゃないんだけど内側が真っ白の真っ黒。こいつの本当の明るさを知りたかったんだけど1個しか無かったから測定不能...残念!

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