充電時の波形や挙動について


このような過程で充電される。しかし、コレは簡略化して解りやすく書いてあるようで、実際にはちょっと違う。状況により非常に複雑怪奇な制御をやってるようだ。


まず、バッテリを接続して充電を開始すると、3秒間ほど鋭いパルスを流す。パルスの高さは100mmVくらいか? コレでバッテリの状態を判断しているようで、ココで充電不可なバッテリはエラー表示となる。(エラーで充電できないバッテリは別機能のメンテナンス機能で復活を試みる事が可能)


続いて約14.5Vくらいまで徐々に電圧を上げていく。この過程は放電状態によって異なり、満充電に近くて充電の必要が無いバッテリだとあっという間に終わる。放電気味のバッテリの場合はかなり長時間充電しつづける。この時の波形は最初の波形と明らかに違う。そして14.5Vくらいまで上昇すると一旦電流が停止する。波形の高さは125mVくらい。


停止中。停止すると、充電器本体の電動ファンが回り始める。これはバッテリで電動ファンを駆動して電流を消費させているのだ。この時の電圧の下がり具合でバッテリの状態を判断している。この間、数分間。 たぶん、マイコンがナニか考えて悩んでるんだと思う(^^;;;


そして本充電が始まる。バッテリの状態や残容量にもよると思うが、12.5Vくらいから徐々に電圧が上がり、14.5Vくらいに達してそれを長時間維持。パルス波形は前出のモノとは違う。ちなみに通常の充電中は電動ファンは回らない。波形の高さは50mVくらい。


容量が90%くらいに達すると、一気に電圧が15V以上に上昇、パルスも鋭く高く変化する。15.8Vくらいをしばらく維持し、最終的に16Vを超えたくらいで充電が終了する。波形の高さは125mVくらいか?



終了直前。16Vを超えた。波形はかなり鋭く高く変化している。波形の高さは300mVくらい。


FULの表示が出て充電が停止。ところが、停止しても、微妙なパルス電流を維持しているようだ。


これがFUL表示で充電終了後に維持されていた波形。もうちょい横軸を拡大すると...


こうなる。パルスの高さは200mVくらい。非常に短時間にビシっと流している。14.34Vを維持しながらのこの波形。

で、これが数時間後には完全に停止して波形も消える。バッテリ電圧は12.8Vくらいまで落ちるが、そのまま監視を続けて電圧が下がると自動的に立ち上がって充電を開始する。

充電中に現れるいろいろなパルス波形が、極板に蓄積したサルフェーションを電解液に還元し、劣化バッテリを復活させる。

充電が停止した後はオートウェイクアップモードに移行して待機する。

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