以下、建築に至る過程をつぶやきコーナで書き連ねたモノをピックアップしてまとめてみた。日付はつぶやきを書いた日であり、内容と実際の日付にズレが有ります。ガレージを追い出され、土地を探し、建築会社3社との話しを進めて今村工務店に決めるまでの過程をダラダラと書いてます(^^;


2007年5月7日

長年借りてたガレージ。不動産屋を通さずに個人的に借りていた。格安で借りてた。ありがたく使わせていただき、2回のエンジン全バラもここでやったし、ミッションもデフもバラした。マフラーも作った。ステキなガレージ。が、追い出される事に決定(ioi) ここ最近は毎週毎週、代わりのガレージを探して不動産屋を回ったりで大騒ぎしておりました。で、とりあえず茶太郎の納屋に居候する事に決定(笑)。今月中にガレージの荷物をすべて撤収しなければならない。んで、まだまだ忙しい日々が続くのですよ(^^;;;


2007年5月20日(日) 引越し

こんばんわ。いろいろな事が一気に押し寄せてきて、多忙っちゅーか、混乱っちゅーか、とにかく撃沈している丸山です。

ガレージを追い出される事になり、引越し作業がピークを迎えております。

ビール監督から軽トラを借りて引越し。軽トラが有るならバイクも一人で運べる。積む時はバイクに乗ったままエンジンパワーで走って荷台に登った。オフロード乗りにとってはこんな事は朝メシ前なのだが...降ろす時はちょっと悩んだ(^^; 荷台の下から荷台上のバイクを操作すると落差が大きすぎて大変。背が高いオフロードバイクを荷台から下ろすのはちょっと大変...(^^;; いや、慣れてるヒトはどぉって事ないんだろうけど。

最大の難関はこのエンジンだ。 ガレージではチェーンブロックが使えるので楽。持ち上げてエンジンスタンドから外し、パレットを取り付けて軽トラに載せた。 問題は茶太郎's納屋で降ろす時。茶太郎's納屋にはチェーンブロックを掛ける場所が無い。ハンドパワーで降ろすしかない。 いろいろ考えた。結局、ラダーレールを軽トラに付け、ラダーレール上をずるずると引き摺るようにエンジンを下ろす。ラダーレールの脇にエンジンスタンドを構え、エンジンの高さが丁度良くなったときに横からエンジンスタンドを取り付けた。 うひょ。巧く出来た(^^)

捨てたパーツや売り飛ばしたパーツも山ほど有ったが、すでにほとんどの荷物を運んだ。残っているのは僅かな荷物とロドスタ本体だけ。 が、茶太郎's納屋に広げた私の荷物を片付けないとロドスタ本体が入る場所が無い(^^;;

もうちょっとだ頑張ろう。


2007年5月29日(火) 引越し

軽井沢が終わって翌日の月曜日は5月最後の私の休日。 ガレージの撤収期限は5月中。というわけで、引越し作業のクライマックス。ついにロドスタ本体を移動した。銀プレッサバンをガレージに置いて、ロドスタを茶太郎's納屋に移動。納屋からガレージまで約10Kmをチャリンコで戻って銀プレッサバンを回収。あとは僅かなゴミを回収すれば終わり。なんとか間に合ったな。

結局、2基のエンジンとバイクとロドスタも含め、すべて一人で移動する事に成功した。

# 軽トラありがとう>ビール監督

しかし、メチャメチャ広く見えた茶太郎納屋も、ロドスタが2台並ぶといきなり狭くなるね(^^; あと、KDX250ってデカいな...(^^;;;


2007年6月1日(金) 格納されました

とりあえず、茶太郎納屋にFire号と茶太郎が並んで格納された。奥の方にKDX250SRもちょっと見える。チャリンコは分解して2階に置いた。

ちょー広いと思った茶太郎納屋も2台並べると意外と狭いね(^^;;;;


2007年6月16日(土) ガレージ

ガレージを追い出される事が決定したのが確か3月。それはもう路頭に迷うわけで...(^^;

茶太郎納屋に居候する事が決定する前のお話を少し...

今まで借りてたガレージは不動産屋を通さずに個人的に格安で借りていた。当サイトにたびたび登場するお馴染みのガレージは、間口5500mm、奥行き6000mmくらい。ロドスタスペース+作業スペース+工具スペース+パーツ&雑荷物 で10坪を好き放題に使ってたわけ。それを追い出される? あれだけの荷物をどうしろと?(^^;;;;

さっそく探した次期ガレージ。10坪くらいの倉庫か車庫を探して不動産屋を回る。とりあえず見つけた有力候補がコレ↓だった。

約10坪+2階がモノ置き。ぐれいと。

試しに銀プレッサバンを入れてみる。柱が邪魔だが贅沢は言えない。2階がモノ置きになってるので1回部分はかなり整理されて広々と使えるハズ。しかし、奥行きと柱の位置の関係で今までのガレージより足回りの分解などの作業はやりにくい。それでも雑荷物やパーツを2階に置けるので1階の作業スペースは広く使える。このガレージを借りてしまおうか...。

ちなみにこのガレージは3万円だ。うーむ...

続く


2007年6月18日(月) ガレージ 2

続き。

2階がモノ置きなので総床面積は今までのガレージの2倍近いサイズとなる。広い分には困らないのだが、その分だけ賃料も高いのは困る(^^;

2階は無くても良いから10坪くらいのガレージを探してみる。1台分で2.2万円、2個隣合わせで借りるとちょっと値引きってのが出てきた。うーん、1個だと狭いし、2個だと高いなぁ(^^;; これなら2階付き3万円を借りた方が良い。

やっぱしあのガレージを借りてしまおうか...。あの広さならマニも作れるしマフラも作れる。

と、そこにビール監督から電話。

ビール監督:「ナニやってんの?」
オレ:「カクカクシカジカで不動産屋と物件巡りを...」
ビ:「あー、そういえば、茶太郎が3台くらい並びそうな巨大な納屋のど真ん中に1台だけ停めてたよー。」

ナニ? 茶太郎の納屋? 地震で破壊されてなかったの? さっさく茶太郎に電話してみると、地震で半壊した家屋と車庫を放棄し、破壊されなかった納屋を茶太郎用車庫としてこの春から使う事にしたらしく、とりあえずFire号の居候を快くOKしてくれた。ありがとう茶太郎。

実はガレージを追い出される事が決定した瞬間、私の頭の中はすでに決まっていた。土地購入&ガレージ新築+ついでに家(笑)。

そんなこんなで、ガレージ建造計画がスタートしたのである(^^;;;


2007年6月19日(火) 土地が無いっ!

ガレージを探して不動産屋を回りながら、ついでに土地も探していた。

普通に街中だと30万円/坪くらい。今住んでる町だと25万円くらい。ここから僅か5Kmほど郊外に行くと10万円以下だったりする。500万円で80坪+庭園向け調整区域付きとか。バーゲンセールだな。ま、そんな冗談みたいな物件は別として、普通にまともに考えなきゃ(^^;

長岡では中越地震の罹災証明を持っていれば優遇金利やら融資やらとお得なシステムがいろいろ有った...もちろん私も罹災証明書を持っているのだが、その優遇期間はなんと今年の3月で終了...がくっちょ orz

そんなわけで、お買い得感の有る土地や良い物件は今年の3月までにほとんど無くなってしまったらしい。今残っているのは、地震で大きな被害を受けた地区の物件や、巨大過ぎるとか小さすぎるとか、山の中とか、普通のヒトが欲しがらないような物件が多い。

地震による優遇期間が終了、そして土地も売り切れ...。 ガレージを追い出すならもう半年早く追い出してくれれば嬉しかったのにのにのにのに...(ioi)


2007年6月21日(木) 土地探し

郊外で広い土地を買ってガレージと家を平面的に並べるか、街中で狭い土地を買ってガレージと家を立体的に重ねるか? どちらにするかによって土地を探す場所も変わってくる。ネット上などでもいろいろ探して相場を見ながら検討。

平成に入ってから2回の大きな水害と中越地震を経験した長岡市、水に弱い場所と地盤が弱い場所はバレている。なので、それらの地区はかなりお買い得な価格になっている。とはいえ、そんな土地を買うつもりは無い。特に水に弱い地区は絶対にイヤだ。

とりあえず、とある街中の地区に絞って探してみる。現地をぐるぐるうろうろと走って「売り地」の看板を探す。どうもこのあたりはN不動産が強いようだ。N不動産に行ってみる。この不動産屋はガレージ捜索の時に行ってないので初めてだ。場所も知らないのだが、看板に書いてあった電話番号をアウのEZナビに入れたら一発で出てきた。ちなみにミニゴリラでは不動産屋の電話番号は登録されていないようだ。

行ってみると、地元密着風味なじいさんが対応してくれた。いろいろな土地を紹介してコピーをくれる。特にお勧めな土地とか、その隣に住んでるヒトの情報まで教えてくれる。密着してるなぁ。まだ正式に売り出してない、コレから売り出す土地の情報までくれた。

さて、もらったコピーとナビを頼りに各地を回ってみる。じいさんイチ押しだった土地、裏が用水路で落雪式屋根が可能、正面は融雪道路、雪には困らない。大通りからちょっと入った場所なので通りも無いし、大通りに出るのも簡単。かなり好条件なのだが、隣が...(--#

事前情報として聞いていたのだが、隣っちゅーか、隣が空き地でその隣がスクラップ屋?で、放置プレイのゴミの山が隣の空き地まで進出。自分の土地ではない空き地にまでゴミの山を作っている。水が溜まったナベやビンが放置されていて、夏にはボウフラが大量発生しそう。仕事用と思われるキャンター2t車が道路に停めてある。どうみても敷地内にキャンタの駐車スペースは無い。町内会でゴミを片付けるように要請しているらしいが、改善されてないとか。 こういう無神経なヒトの隣に住みたくはない。 不動産屋のじいさんがイチオシするだけあって、かなり好条件な土地なのだが、窓の外にゴミの山が見えるような土地はイヤだし、町内会とモメてるようなヒトの近所はイヤだ。というわけで、この土地は却下。

他に押しまくってたのがT町団地。非常にお買い得...なのは確かのだが、T町団地は中越地震で大きな被害が出て住民が逃げ出している地区だ。町への接続道路が2本しかなく、地震で大きな被害が出た上に道路損壊で孤立してしまったのは記憶に新しい。もちろん却下。

その他、数件見て回るが、特に何の特徴も無い土地。悪くは無いが、積極的にそこを選ぶ理由も無い。カローラでもサニーでもどっちでも良いって感じ。

もっと個性的なナニかを感じさせる土地は無いモンか? ココが欲しいっっ! っていう土地は?


2007年6月23日(土) 土地探し 2

N不動産のジイさんお勧めの秘密の土地に行ってみる。

まだ詳細が決定していない土地。地主が売る事だけは決定しているのだが、価格などは決まってない。約三角形の300坪以上の畑なのだが、コレを分割して売ると言う。この土地の端っこ部分の三角の先端がお勧めだと言う。ふーん...あ、そう。って程度に聞いてたのだが、現地に行ってみてナニかを感じた。

コレだ。この個性が欲しい。

三角形の頂点は北向き。東と西に道路。南は隣地になるが、東側は道路を挟んで川が流れている。東側の開放感は抜群。北側も道路が交差してその向こうまで隣の家は無い。西側は道路を挟んで家が建っている。道路と川に囲まれた開放感抜群の三角変形地。これは面白い。ウォークスルーガレージも作れる。川が有るので雪の処理に困らない。川は水門でコントロールされているので水害の心配は無い。さらに川の向こう側は友人銀プレッサバンWRX(最近ロドスタを買った)の家だ(笑)。

この土地、良いぞ。


2007年6月27日(水) 土地探し3

N不動産オススメの秘密の土地、とても開放感があって良い。とりあえず、この土地を購入検討の第一候補としてN不動産に連絡する。価格や面積など詳細が決まったらすぐに教えて欲しい旨を伝える。おおよその価格などは聞いていたが、分譲面積などは聞いていないのだ(決まってない?)。

しかし、土地探しを始めてまだ僅か。もっと面白い土地が有るカモしれない。ガレージ探しの時に回った不動産屋の中でとても親切丁寧だった不動産屋に行ってみる。相変わらず丁寧な対応なのだが、肝心の物件がイマイチ。郊外の安い物件か、街中の高い物件の両極端。それでも希望に合いそうな物件を紹介してもらい、現地に行ってみるが特に特徴の無い土地。

やはりあのN不動産秘蔵の土地は別格か? とは言え、この土地だけに熱くなって盲目的になってはいけない。他の土地も冷静に探してみる...

# この物語は2ヶ月ほど遅れて書いています(^^;;;


2007年8月7日(火) 土地探し

だいぶ間が開いてしまったけど、土地探しの続きでも書いてみましょうか(^^;

6月23日に書いた土地のハナシの続きから。この土地はすごく良い。冷静にじっくり考えてみたけどやっぱし良い。とりあえずN不動産に電話して買う気が有る事を告げ、詳細が決まったら真っ先に知らせてくれるように手配した。

しかし、この土地だけに熱くなって盲目的になってはいけない。他の土地も探してみる。ガレージ探しの時に好印象だった不動産屋に行って土地探しの件を相談してみる。紹介された土地を見に行くが、特に個性の無い土地ばかりだ。いや、ま、それが普通なんだろうけど。

スーパーが近いとか、コンビニが近いとか、大通りへのアクセスがどうだとか、そういう立地条件はそれぞれ違うんだけど、四角い土地で両脇が隣の家で裏も隣の家っていう普通の土地が多い。せいぜい角地かどうかってくらい。

他の土地を数多く見れば見るほど、やはりあの三角変形地の個性が際立つ。やっぱしあの土地が欲しい。「ここで良いかな」っていう消極的な選び方ではなく、「ここが欲しいっっ!」って言わせるだけの良さが有る。

再びN不動産に出向き、三角地の詳細進展具合を聞いてみる。が、ここで問題発生。 300坪くらい有りそうな畑全部を某建築組が一括買い上げで住宅展示場と建売住宅と分譲地を作りたいとのハナシが出ているそうで、それもそのハナシは私がハナシをしたのと同じ日に別の営業マンがハナシを出したらしく、同日のダブルブッキングとなってしまったわけ。これはまずい。そもそも詳細が決まってない土地だ。一括買い上げの企業パワーに貧乏個人が適うハズも無く...(ioi)

涙ながらに引き下がる事に...また一から土地探し開始となってしまった。ひゅるるるる〜。


2007年8月9日(木) 土地探し 続き

別の不動産屋に紹介された土地を見ても、やはりあの三角変形地の個性には程遠い。欲しいと思わせる土地が無い。気長に探してみるか? 気長に探すと茶太郎納屋への居候期間が延びるわけだが(笑)。

そこへN不動産のジイさんから電話。どうやらあの土地のハナシは私の方が僅かに早かったらしく、某土木建築組との交渉に私への考慮を加えてくれたらしく、三角変形地の角部分だけを私に、そして残りを一括して某土木建築組が買い上げる、という方向にハナシをまとめてくれたらしい。

ぶらぼーっ! N不動産のジイさんっ!(^o^)

が、地主との交渉で価格が流動中。イマイチ価格がハッキリしない。しかし、多少高くても「欲しい」と思わせるだけの魅力がこの土地には有る。とりあえず、「買う気満々」と伝えて地主との交渉をN不動産のステキなジイさんに任せた。


2007年8月10日(金) 土地

さて、とりあえ「買う気満々」と伝えておいたのだが、土地のサイズや価格がイマイチはっきりしてない(^^; それが徐々に判明してきて、サイズは都市計画の区画整理事業に縛られていて52坪くらい、価格は相場より2割くらい安い...?

その土地は↓こんな土地。マジックで書いてみた(^^;

土地のサイズは南北に22メートル、東西に16メートル、北側の辺は4メートル。南北22メートルの長さが面白い。 北側は川と道路でずーっと先まで見通せる。川の向こう側は道路が有ってその先が民家。つまり東側は、道路>川>道路>民家 となっている。この広々感は北東や南東側にも広がっている。西側は道路を挟んで民家。南側は今回の分譲で売り出された隣地となる。

この強烈な個性の土地どう生かすか? 無限大のアイディアが浮かんでくる。この土地の簡易図面を持って某建築事務所に行ってみた。


2007年8月13日(月) バトル開始

某建築事務所に要望を伝え、プランの作製をお願いした。この建築事務所は、内外装共に独特のデザインで強烈な個性を持っている事で有名。独特の空間デザインは他に無い。ちょっと高いとのウワサも有るが、真相は不明。面白い建築物を建てる為に燃えているような、超個性派の建築事務所だ。この建築事務所が作った建物は、トイレに入っただけでタメ息が出るようなステキな空間を創造する。どんな空間を創造してくれるのか?

そして、それとは別にガレージハウスを前面に出してアピールしている某工務店にもプランニングをお願いした。社長がバイク好きでハーレーに乗ってるようで、単なる「車庫」ではなく整備工場のようにしたい私の気持ちを伝えるのに苦労は無い。クルマ好きやバイク好きの気持ちを理解している社長や社員、そしてデザイン設計は若い女性。女性ならではの気遣いの居住空間、そしてクルマ好きの気持ちを加えたガレージが出来るカモしれない。

もう一社、組合方式で家を建てるという某社にもプランニングをお願いしてみた。こちらは工務店や設備屋の集まりで組合を作り、設計を行う会社と、そこから組合員に工事を発注する方式で成り立っている。工事の原価+その6%がプロデュース料となり、組合員の下請け価格や設備の仕入れ価格に対して6%のマージンを加えただけなので格安となる。っていうのが売り。本当に安いのか?

以上、建築事務所、工務店、組合、の3社でバトルが始まった。


2007年8月16日(木) リフト?

掲示板でいろいろ話題になってますね。実は私、リフトを入れるつもりは無いんです。

まず、今までロドスタを各部バラバラにしてきて、どうしてもリフトが欲しかった作業はたった一つしか有りません。それはミッション脱着。クロスミッションを組んだ時にどうしてもリフトが欲しくて借りました。それ以外はデフもドライブシャフトもプロペラシャフトもエンジン脱着もサスアーム全バラブッシュ交換も、すべてジャッキとウマでやってます。インプレッサの足回り交換やタイミングベルトとウォータポンプやオイルシールの交換もすべてジャッキとウマです。

で、パンタリフトとかドライブオンリフトとか、いろいろな意見が出てますが、それらのリフトって軽作業向けなんです。むしろ重作業ならジャッキとウマの方が楽なくらい。本当にリフトが欲しい重作業がやり難いパンタリフトやドライブオンリフト? は私は要らない。

では、二柱リフトなら良いのか? 先に書いたように、過去に二柱リフトが欲しかった作業はミッション脱着だけ。それ以外は二柱リフトは必要無い。必要無いのにドアを開放出来ない邪魔な柱が2本常時存在するわけ。普段は邪魔以外のナニモノでもない。 地下埋め込み式の二柱(って言うのか?)だったら理想的なのだが、それでも地上のアーム部分は邪魔なのと、コストが異常に高くなってしまう事、などを考慮すると、「リフトは要らない」の結論になるのである。

というわけで、私はリフトを入れるつもりはまったく無いのです。


2007年8月18日(土) 初プラン登場

3社の建築屋にお願いした内容はすべて同じ。1階部分は全部ガレージ(笑)。生活空間はすべて2階。イメージとしては、ガレージの上にワンフロアのマンションを載せたような感じ。部屋数は要らない、1LDKでOK。収納は大きく。その他ちょっとした細かい事。 同じオーダであの特殊形状の土地にどんな間取りを書いてくるのか? 印象的だったのは、某1社は 「この土地は面白いですね」 と言ったが、その他2社は 「この土地は非常に難しい」 と言っていた事かな。

そして最初にプランニングをお願いした建築事務所のプランが出来たので見に行く。

# このハナシは実際よりも遅れて書いてます。だいぶ追い付いてきたけど(^^;

で、そのプランを見る。

......。

言葉を失った。意味が解らない(笑)。 広大な1階部分の約半分を玄関へのアプローチとポーチと玄関ホールで使用。残された半分にロドスタのガレージが。そして行き場を失った銀プレッサとロゴが外に半分ハミ出すという恐るべきプラン。ナニ考えてんだ?(^^; 黄砂の雨が降ったらクルマの前半分だけ黄砂水玉模様になっちまうじゃねぇか! 雪が降ったら前半分だけ雪が積もるだろっ!

が、しかし、2階の生活空間部分の間取りは素晴らしいセンスで書き上げられていた。生活の動線やその場の空気感や視線の先に有る物、風の流れまでも考えられている。

細かい部分を突っ込むと、その場でサラサラっと新しい図面を書いてしまう...のだが、1階ガレージ部分は突っ込みを入れてもサラりと流されているような?(^^;; クルマがハミ出すガレージは有り得ないんですけど?(^^;;;; このヒト、クルマとかガレージとか、どうでも良いんだな。美しい玄関アプローチから広大な玄関ホール、階段を上って視線に飛び込む大きなリビング空間とその視線の先にある窓と外の風景、そんな空間を思い描いていて、クルマとかガレージは眼中に無いって感じ。

無論、激しくダメ出しをして帰ってきた(笑)。2階は良いけど1階を全部書き直してもらう事にする。

こうなると、ガレージハウスの提案を前面に打ち出している某工務店のプランが楽しみだ。その工務店の事務所には「ガレージライフ」や「ガレージのある家」などのガレージ系の本が大量に置いてあった。ガレージの意味を説明する必要が無いだけでも楽だ。まさかクルマがハミ出すガレージは書いてこないだろう(笑)。


2007年8月20日(月) 工務店プラン登場

インナーガレージハウスを得意としている某工務店のプランが出来たとの事で、さっそく見に行く。 1階ガレージ部分はバイク好きの社長やクルマ好きの社員の意見を参考にデザイン。2階部分は女性建築士のアイディアが詰まっている。全体のデザインもこの女性建築士がまとめている。

で、プランを見る...。

......。

ロドスタガレージは文句なく広い。他のクルマもハミ出すような事はないのだが...。実際に毎日車を使うヒトの動線をまったく考えてない。南の端に階段ホールで2階が玄関。北の端に普段使う車、ど真ん中にロドスタガレージ。クルマから降りたら、北の端から道路に出てずーっと歩いて南端の階段ホールまで歩く。雨降ってたら最悪。または、ロドスタガレージの中を通れば雨にぬれないが、カギのかかったドアを2回通る事になる為、非常に面倒くさい。

2回部分。これまた幼稚な間取り。凸型の家になっているのだが、良くある四角四面の家の部屋パーツをバラバラにして、三角変形地に建てられる形状に並べ替えただけ。西日が当たるベッドルームの東側に朝日が当たるクローゼット(笑)。ベッドルームを出るとなぜかキッチンの裏。ベッドルームからトイレに行くには、キッチン裏からダイニングテーブルと壁の僅かな隙間を縫うように歩き、リビングを大きく回り、遥か彼方のイスカンダルにトイレ。リビングの風抜けも悪そうだし、あまりにも幼稚なプランで泣けてくる。

つまんねー。シロートくせー。幼稚だなー。考える余地も修正の余地も無く、瞬間的に却下決定(笑)。

オレ:「このダイニングにダイニングテーブルを置いて、リビングテーブルとソファを置いて、寝室からトイレに向かって歩いて見てください。」

建築士:「あ...」

これだけでこの建築士は言葉を失った。

詳細な突っ込みを入れ、もう一度やり直すように伝えた。要するに今回も激しく却下(笑)。

さて、3社目のプランはどうなるのか? 非常に真面目でキメ細かいメモを取りながら話を聞いてくれた3社目、実は話をしたのが最後なので、かなり具体的な希望を細かく伝えてある。事前の打ち合わせでは一番濃い内容だった。希望通りのモノは出来るのか?


2007年8月27日(月) 組合系プラン初登場

前述の2社のプランがあまりにも酷かった為、思いっきりダメ出しをしたわけだが、待望の3社目のプランである。事前の打ち合わせでは非常に濃い内容のハナシが出来たし、3社目だけあって前2社の打ち合わせで浮かんだアイディアなども盛り込む事が出来た。担当者は、過去の見学会などでもハナシをした事が有るし、今回の印象も含めて非常に誠実で真面目なヒト。 良くも悪くもトヨタ的って気もするが(笑)。

で、出来上がったプランを見る。CGを駆使した立面図や内観も3D表示。詳細なCAD図面に各設備の詳細から工法の説明まで入った完璧なプレゼン資料。さらに超詳細な金額見積もりまで揃っていた。ここまで完璧なプランニングと見積もりは過去2社には無い。スゴいっっ!

...のだが....(--#

その間取りプランそのものが....。驚異的に酷かった(笑)。つか、ここまで酷いと笑えねー。

南北に長い建物、北側に水周りを集中。南側がなぜか寝室で、その寝室の西側にクローゼット、なぜか寝室の東側にバルコニー???? 水周りと寝室に挟まれた真ん中がLDKなのだが、東西に長細い狭いリビングで窓は東側。

涙が出そう。この長細くて狭いLDKにダイニングテーブルを置くと、階段から上がってダイニングテーブルのスキマをすり抜けて一番奥に狭くて暗い窓の少ないリビング。どういうわけか寝室に付いているバルコニーはリビングからは見えないし使えない。なぜ寝室にバルコニー???? このバルコニーでナニをするのか? そして寝室から上に登るロフト。 寝室からはロフトやバルコニーとクローゼットという様様な空間を利用できるのだが...そんなに寝室を充実させて、狭くて暗くて細長いリビング...???? うーむ....泣けてくる。

言うまでも無くエキサイティングに却下。 しかし、この担当、ダメ出しをしにくい人柄の良さを感じてしまう(^^;;

だが、あえて弁護するなら、価格は「組合方式で安い」と言うだけのことはあって、確かに安かった。まだ某工務店の詳細な価格見積もりは出てないので何とも言えないのだが、設計事務所のプラン(暫定大雑把見積)より数百万円安いカモしれない。

とはいえ、こんな酷いプランに金を払うつもりなどない。白紙に戻してやり直してもらう。他社プランを見せようか、どうしようかと思ったのだが、担当は「いや、もう一度やらせて下さい」 と言う。そうかそうか、ならば自由にやってくれ。とりあえず、クルマが出入りする方向だけ指定して、自由にやり直してもらう事にする。ダメ出しはするし、希望は伝えたが、あえて私の注文は出さない。

三社三様の酷いプランを見たわけで、当然ながら幻滅。プロのデザインってこんなモンなのか? 所詮、ヒトゴトとして設計するわけで、施主の生活の事なんか知ったこっちゃ無いのか?

例えばプライベータが自分でエンジンを組むのと、プロが仕事としてお金をもらって組むエンジンは違う。 プライベータはポート研磨に100時間かけるが、プロが仕事で組むなら10時間しかかけない。プロが本気で作ったエンジンはスゴいカモしれないが、プロが仕事で作ったエンジンはプライベータが自分の為に無限の時間をかけて組んだエンジンには適わない。

そうか、そういう事か。プロの建築士のデザインなんて所詮そんなモンなのかもしれない。 所詮仕事だから時間はかけられないモンね...。 いやいや、オレは建築や間取り設計に関してはシロートだ。オレが考えた間取りよりはマトモなモノを作ってくるだろう? 今回選んだ3社がダメなだけ? 更に他社も探してみるか? 建築3社と不動産屋と銀行と、毎週休みの度にグルグル回ってるオレはすでに限界。

思考回路が激しく混乱。 どーしよー。 更に他社と相談するか? 3社の第二プランを待つか?

そうこうしているウチに最初の建築事務所の第二プランが登場する。


2007年8月31日(金) 構造

1階部分が全部ガレージで、2階が居住空間、という特殊な構造になる家付きガレージ。1階部分の構造をどうするかがキモ。

建築事務所: 1階部分を鉄コンキンクリートRC構造の高床、2階を木造

工務店: 1回部分を重量鉄骨、2階を木造

組合: 木造在来工法

という具合に、3社すべての構造が分かれた。建築事務所は「RCでも木造でもできるけど、RCの方が安いと思う、逆転したとしても誤差程度。RCの方が自由度が高く、広大な空間を作れる」 と言う。他社は 「RC高床はコストが高い」 と言う。 確かに、高価なRC高床の上に高価な木造平屋建てを載せるようなモンなので、コストは高そう。しかし、建築事務所は「そんな事は無い」と言う。

さて、3社の第2プランと、それぞれの構造、そしてコスト計算はどうなるのか?


2007年9月2日(日) 建築事務所 第2プラン

建築事務所の第2プランだ。 前回、激しくダメ出ししたクルマがハミ出すプラン。どう修正してきたのか?

......。

あのぉ......。

相変わらクルマがハミ出してるんですけど...(--#

2階部分を微妙に修正してきたらしいが、私には誤差同様、同じに見えた。1階部分玄関ホールやアプローチ部分を微妙に狭くしてきららしいが、私には同じに見えた。2週間前のプランとナニが変わったのか????(--#

アレほどダメ出ししたのに聞いてないのか? 更に激しくダメ出し。とにかくクルマがハミ出すガレージは有り得ないから。前半分だけ黄砂とか雪とかイヤだから。

発想の転換を狙って、北リビングプランをこちらから提案。リビングは南という固定観念を捨ててもらう。更に、西側に平行な建物を、東側に平行なプランをこちらから提案。 玄関とガレージ位置関係もこちらから提案。 新たなる発想で第3プランを考えて頂く。

そして次回は組合系の第2プランの登場となる。あーいそがしい(^^;;;


2007年9月9日(日) 建築日記

組合系の第2プランが登場。

前回のプラン、ナニがダメでナニをしたいのかを詳細に突っ込んだわけで、今回は改善して来るのか?

で、そのプランを見る....。

....。

「ワゴンRだな。」

って思った。アレも付いてます、コレも付いてます、全部入りフル装備です、安いです。

って感じ。確かに希望したモノは全部入りになってるのだが、ソレだけ。何の魅力も無い。

「水周りを西側に配置したかったんですが、どうしても東側になっちゃいました」

だそうな。レベル低すぎ。東側に表面をもって来て、玄関やガレージの出入り口が東側になる。その結果、階段の配置と階段から2階に出る部分が決まり、リビング位置が決まり、成り行きで水周りを全部東側に並べただけ。洗濯干し用のサンルームまで東側で朝しか日が当たらないようになっている。更に、1階部分に余ったスペースが出来てしまい、そこのトイレを付けた。1階にはガレージだけで生活空間など無いのに1階にトイレ? それは余ってしまったスペースを成り行きでトイレにして誤魔化しただけでしょ?

レベル低いよ。問題外。しかも独自の組合方式で安いというハナシも嘘っぽい。確かに安いのだが、建物自体がとても小さい。この建築面積なら安くても当然。他社と同じ面積で作ったら同じ価格になりそう。

この時点でこの会社は脱落がほぼ決定。「検討します」と伝えて帰ってきた。

さて、残るは建築事務所と工務店。 次は工務店の第2プランの登場となる。


2007年9月12日(水) 工務店プラン再び

建築日記は現実よりかなり遅れて書いてるけど、リアルタイムなハナシだと実は本日、無事に土地の登記が終了しました。もうオレのモンだ。

しかし、建築会社はまだ決定してません。最後のバトル中です。で、現実に追い付けるように書き進めてみましょう。

今回は工務店の第2プランの登場。

実は初回にはプランを2つ書いてきたのだが、どちらも激しくボツにした。詳細な突っ込みと、こちら側の提案、そして私が3Dマイホームデザイナで書いたラフプランとマジックで書いたラフプランを見せた。

で、そのプランを参考にしたのかどうか? 今回は素晴らしいプランを書いてきた。ガレージ部分も2階部分も許容範囲だ。こちらの考えを超えるプランになっている。細かい突っ込みや希望は有るが、大筋ではこのままでも良いのでは? やっと 「このまま建てても問題無いかな?」 って思うマトモなプランが登場した。

が、しかし、問題はこのプランで金額的にいくらになるのか? 大雑把な見積もりすら出ていない。 とりあえず、この工務店がこのプランで幾らで出来るのか? その見積もりをお願いした。 建築事務所と、組合系と、工務店、それぞれの価格と仕様が判明してこそ、相対的に高いのか安いのかが解るってモンだ。

次回、建築事務所の第3プランの登場となる。


2007年9月17日(月) 建築事務所プラン

第3プランが登場。

実は間に1.5とか2.5とかもあったりするのだが、面倒なので大きく分けて第3プランとしている。この建築事務所はキッチリと2週間毎にいくつかのプランを書いてくる。今回のプランは前回お願いした北側リビングプランだ。で、それを見る...。

おぉぉぉぉ〜っ!

コレはやられたっ! すげぇぞっ! (^o^)

いや、ホントに素晴らしい。びっくり。北側リビングを実に綺麗にまとめている。このハイセンスは他社とは別次元。 組合プランは全部付いてるワゴンR、工務店プランが良く出来たトヨタマークII、建築事務所プランはオシャレで能天気なフィアットバルケッタだと思った(笑)。

南側リビンングが普通なのだろうが、ウチの土地の場合は北側リビングの方が合うように思う。北側だと、東と北と西の3方向に窓を作れるので、風通しが良く、夏の暑い日が入らない、涼しくて気持ち良い空間が作れそう。 北に向かってずーっと川が流れているので、北向きの景観は素晴らしいし、東側も川だ。 南側にリビングを作ると、西側に水周りが集中、リビングの南と東に窓、となる。風通しは3方向に窓を作れる北側プランの勝ち。南リビングだと、真夏の暑い日ざしが入る一方、冬の太陽は...? そう、新潟では冬の太陽は期待できない(笑)。冬はどっちみち太陽なんか滅多に目撃しないのだ。 だったら夏の日差しを遮る北側リビングの方が良いじゃないか?

というわけで、今後は北側リビングプランで進めていただく。とりあえず、このプランでの見積もりをお願いする。 建築事務所プランの詳細な見積もりはまだ出てないのだ。 次回はいよいよ見積書が出てくる予定。

いったい幾らになるのか?(^^;;;;;


2007年9月28日(金) 建築事務所プラン 見積もり完成

# 建築日記はまだ現実に追い付いてません(^^;

建築事務所プランの見積もりが出た。

感動的にカッコ良い北側リビングプラン、なんと、今回はいきなり立体模型が登場! おぉぉぉぉお、コレはすげぇ、カッコ良いぜっ!

で、そのの見積もりだ。どきどき。

......。

...。

たたたた高いんですけど...(^^;; そんな、にっこにこ顔で予算500万円オーバな見積もりを出されても...(^^;;;;;;

うーむ、デザイン重視な部分が多々有るこのプラン、一体どれほどのコストがデザインの為にかかっているのか??? 余計な装飾を無くしてどこまで下がるのか? それとも、1階ガレージで2階がワンフロアな生活空間という作りだと、どうしてもこういう価格になってしまうのか? ちなみに却下した組合系プランに比べると、建築面積が違うとは言え数百万円ほど高い。

うーむ、遅れている工務店プランの見積もりが出てこないと、相対的に高いのか安いのかが解らない。工務店待ちとなるが、その直後に工務店プランの見積もりが出来たとの連絡が入る。

次回は工務店プランの見積もり登場。


2007年9月29日(土) 500万円

建築事務所プランと組合系プランの価格差は数百万円。 組合プランはいくら安くてもプランそのモノに何の魅力も無いので論外。 建築事務所のプランは素晴らしいのだが、にっこにこ顔で予算500万円オーバ。

この時点で、例え安くても何の魅力も無いモノに金を払うより、多少無理してでも魅力的なモノを買った方が良いと思っていた。 しかし、この両極端な2社のプランと価格、これだけで判断出来ない。なにしろ組合系プランは建築面積が5坪くらい小さい。これだけでも大きな価格差になるハズ。

で、待っているのは工務店プランの見積もり。建築事務所プランとほぼ同じ大きさのプランだ。これがいくらで出来るのか? 工務店でもやっぱし予算500万円オーバになってしまうのか? それならそれで予算を増やすか、又は諦めてもっと小さなプランに変更するか? 2階建て+カーポートやイナバのガレージなど、根本的にプラン変更するか?

そして忘れた頃になって工務店プランの見積もりが出来たとの連絡が...。おせぇよ。 が、そのプランの見積もりはかなり納得の内容。設計事務所プランよりも300万円ほど安い。しかも、設備や仕様などはオーバクオィティで、設計事務所プランよりもずっと上。この見積もりは今後安くなる方向に修正可能だ。しかし、設計事務所プランは今後高くなる方向に修正されていくハズ(つまり仕様や設備に不満が有る)。 直感的に差額500万円になると感じた。

500万円! そんなに余ったら銀プレッサがバンがS204に変わっちゃうかもしれない(笑)。 さすがに500万円も違うと建築事務所プランが霞んでいく...。 工務店プランの見積もりが出てきた事で、3社それぞれの価格を相対的に比較することが出来た。やはり建築事務所プランは圧倒的に高いと言う事が判明。それでも建築事務所プランが魅力的なのは確かなのだが、そこに500万円を払うかどうか???

3社の見積もりが揃った事で、いろいろなモノが一気に動き始めた。


2007年10月3日(水) 建築日記

工務店プランの見積もりが出た事で、色々な事が一気に動き始めた。

まずは、超低レベルだった組合系の担当者に会う。他社との圧倒的なレベルの差を説明。独自形式により安い事が売りのハズの組合系、しかし、工務店プランとの価格差は面積差程度しか無かった事、プランそのモノの幼稚さ、あらゆる突込み所にコレでもかと言わんばかりの突っ込みを入れた。

いや、べつに意地悪しているわけではなく、断られる理由を明確に示した方が良いかと思ったワケで...要するに断ってしまって余計な打ち合わせを減らしたいのよ。さようなら(^^;

ところが、この担当者、諦めなかった(^^;;;

「もう一度やらせて下さいっ!」

と粘る。ソレは構わないけど、中途半端なモノを作ってきても相手にしないよっ。 と、それでも良いからやらせてくれと。 ならば勝手にやってくれ。悪いけど期待してないよ。 そもそも断る為に会いに行ったんだから(笑)。

続いて工務店に行く。 プランと見積もりの内容が非常に好印象でハイレベルだった事を伝える。設備や仕様のわりに安い事、こちらが希望してないくらいのハイクオリティなモノを実装して来た事などを評価。必要無いモノを削れば安くなりそうなプラン、今後の仕様変更で更に期待出来る点を高く評価。 その上で、北側リビングプランをこちらからお願いする。 この工務店の価格と仕様のレベルが解ったので、ここで北側リビングプランを書いてもらい、どんなアイディアが出てくるのかを見たい。基本的な間取りや希望はこちらから伝えておく。

そして建築事務所。 前回の打ち合わせではカッコ良い模型や間取り図や立面図などを提示していただき、詳細な見積もりも頂いた。ソレが予算500万円オーバだった事は先日書いた通り。 コレが実際に「高い」と言う事が工務店見積もりの登場によりハッキリ解ったわけである。 担当者に 「高い」 と言う事を告げる。 工務店プランに比較して高いし、今後安くなりそうな工務店、今後高くなりそうな建築事務所。 余計な装飾や非日常的なデザインでどれほど無駄なコストをかけているのか? 私は無駄なデザインは要らないし、外観なんか倉庫風味の無機質なモノで良い。 非日常的なデザインを優先させた結果、日常的な使いやすさとコストを犠牲にしている点には同意出来ない。 玄関に玉砂利なんか敷かなくて良いし(笑)。 で、建築事務所には無駄な装飾を無くしたコストダウンプランを依頼する。

ヘコんだ後のバネでどこまで跳ねるか? 組合系。

北側リビングプランをどうまとめて来るのか? 工務店。

無駄なコストを削減してどこまで安くなるのか? 建築事務所。

で、2社に絞るつもりが、結局3社のままに...(^^;;;;;


2007年10月8日(月) 建築日記

筑波決戦ネタを待っているヒトが多いと思うけど、大量の写真とデータを整理中です。今しばらくお待ちください(^^;

で、今日は休みだったんだけど、一日中建築関連の為に動いてました。んなわけで、現実に追いつく為に建築日記の続きなどを筑波ネタの前に書いておこうかと...(^^;

前回は、

> ヘコんだ後のバネでどこまで跳ねるか? 組合系。
>
> 北側リビングプランをどうまとめて来るのか? 工務店。
>
> 無駄なコストを削減してどこまで安くなるのか? 建築事務所。

と、ここで終わっていた。その続きである。

まずは工務店。北側リビングプランを3種類ほど書いてきた。ほほお、コレは面白い。特にドーム型のガラス張り空間を演出してきたプランは面白いが、コレはいくらなんでも現実離れ。それ以外の2プランはソレなりに面白い。非常に巨大な建物で、ガレージの広さは申し分無い。2階部分は独自のアイディアがいろいろと詰まっているのだが、間取りが微妙に破綻している。無理矢理作った結果の成り行き的な部分が見え隠れする。このまま建てるのは無理。しかし、これだけの巨大な建物で予算はどうなるのか? 聞けば、前回の過剰な仕様や設備を希望のモノに変更した結果などにより、ほぼ変わらない価格で出来ると言う。 ホントか? とりあえず、この間取りを採用するつもりはないのだが、この面積と仕様での価格を計算してもらう事にする。

続いて建築事務所。 コストダウンプランをお願いしたわけだが、出来上がったプランは非常に小さい建物になっていた。ガレージの狭さは涙モノ。それどころか、普段使いのクルマが入るガレージが妙に小さい。ラフスケッチなので寸法が入ってないのだが、どう見ても小さい。寸法を尋ねると、3640mmだとの事。

もしもし? 軽自動車でも全長3400mmなんですが? 3640mmのガレージ? 軽自動車でも前後に120mmしか余裕が無いんですが...??? 注文設計の1戸建てで3600mmのガレージはありえないでしょ? ウチに軽自動車は無いんだし...(--#

結局、建築面積を狭くするだけでコストダウンしてきたワケ。私は余計な装飾や遊びを無くしてコストダウンしてほしかったのだが、クソ狭い極小住宅を書いてきた。確かに玄関の玉砂利は無くなってたけどね(笑)。

というわけで、建築事務所プランを激しく却下。狭くするのではなく、余計な装飾を無くしてコストダウンするように依頼。それでも予算を激しくオーバするのなら、今回の話は無かった事にするしかない。そもそも最初に予算を言ってあるのに、にっこにこ顔で500万円オーバは無いでしょ?(笑)

低レベルな組合系はアレから1ヶ月も音沙汰無い。 建築事務所はカッコ良いけど非日常的な住み難さと超高価格でダメっぽい。工務店の北側リビングプランは価格と仕様は納得だけど、無理矢理押し込んだような間取りで使えない。

まさに暗礁に乗り上げたよう。どうする? この3社じゃダメなのか? 他社も当たってみるか? 3社の良い所取りで独自に間取りを考えてみようと思うものの、それぞれ各社のプランに問題点が多く、問題の山を重ねるだけで、なかなかまとまらない。

三角変形地にガレージ+1LDKプラン、言うのは簡単なのだが、まとめ上げるのが異常に難しい...。

ちょっとブルーな気分になる。この土地に希望のモノを作るのは無理が有るのか? プランを根本的に変更するか? 他社を探すか? 先が見えない暗闇に迷い込んだよう。 どうすれば良いのか?

# 次回っ! 暗闇に強烈な光が差し込むっっっ!


2007年10月20日(土) ご無沙汰の建築日記

寒いなぁ。 冬の空と冬の風。 本日ウチで初暖房。便座が冷たく感じる今日この頃。

さて、建築日記の続き。前回は...

> ちょっとブルーな気分になる。この土地に希望のモノを作るのは
> 無理が有るのか? プランを根本的に変更するか? 他社を探すか?
> 先が見えない暗闇に迷い込んだよう。 どうすれば良いのか?

> # 次回っ! 暗闇に強烈な光が差し込むっっっ!

という所で終わっていた。その続き。

筑波決戦に向けてFire号を整備中の私に電話が...。低レベルな組合系の担当者からだった。新しいプランが出来たので私の自宅のポストに突っ込んでおいたから見てくれとの事。ふーん、あ、そう。見てみます、あとで連絡しますね。と、電話を切る。

で、ウチに帰ってそのプランを見る...。

...?

....!

をおおおおをおぉぉぉぉぉっ?!

これはスゴいっっ! コレだよ、コレっ! まったくスキが無いっ!

完璧だ。コレこそ探していた解答だと思った。モヤモヤした不安や不満がすべて消え去った。コレだ。 完璧な動線、完璧な解答。すげぇ。 間取りの不満や修正ではなく、間取りから生活が見えてくる。コンセントの配置や換気扇の配置や工具の置き場とか溶接機の置き場まで見えてくる。 修正ではなく、煮詰める段階だと思うほどの完成度。 前回までの全部入りワゴンRのようなプランとはまったく違う。 設計士が変わったと思った。すぐにでも担当に電話したかったのだが、一晩じっくり考えた。

翌日、組合系の担当に電話。聞いてみると、やはり設計士はまったく別人で、しかも間取りを考えたのは担当本人だとの事。前回の打ち合わせで私にボロクソ言われてヘコんだバネを1ヶ月かけて反発させたのだ。「もう一度やらせてくれ」と言ってしまった事を後悔しつつ、ギブアップしそうになりながらもついに完成させた間取り図を、一刻も早く私に見せたくてポストに投げ込んだとの事。

いや、本当に素晴らしいっス。早く詳細なハナシを聞きに行きたい。 私の次の休みに会う事を約束した。

というわけで、まったく先が見えなかった所に、いきなり完璧な図面が登場し、一気に先が見えてきたのである。


2007年11月5日(月) 建築日記など

耐久レース参戦で休みのシフトを調整した結果、本日は月曜日ながらお仕事してました。すごく火曜日な気がする...(^^;

筑波決戦が終わり、耐久レース最終戦が終わり、今シーズンのロドスタイベントがすべて終了。 サーキット遊びは長〜いシーズンオフを迎えることになる。 その耐久レース、2シーズンの耐久レース参戦の歴史の中で他に類を見ないほどのネタ満載っっ! ネタも多いし、写真も動画も満載。 今シーズンを締め括る気合のレポートを書きます。しばらくお待ちください。

さて、意外と楽しみにしているヒトが多いらしい建築日記。前回は10月20日の...

> まったく先が見えなかった所に、いきなり完璧な図面が登場し、
> 一気に先が見えてきたのである。

ここで、終わっていた。

その続き。まずは午前中に元々予定に入っていた工務店との打ち合わせ。 すでに完璧な図面を見てしまった後だけに、工務店の図面を見ても「使えない間取り」にしか見えない(^^; しかし、価格は相変わらず爆安。安さが売りなハズの組合系よりも安い。 安さの秘訣は構造的なモノだとしたらイヤなわけで、組合系と同等なTEC-ONE工法にした場合の見積もりもお願いする。これで同等の構造と同等の設備や建築面積での公平な比較となる。

そして午後からは組合系の担当と会う。完璧な動線、完璧な間取り。僅かに収納を無くす場所と追加する場所を指示した程度で、他に修正の必要が無い。何度もギブアップしそうになりながらも1ヶ月掛かって練りに練っただけの事は有るっっ!

価格的なハナシを聞く。前回までの全部入り軽自動車のようなプランに比べるとかなり高いのだが、どんな設備やどんな仕様で見積ってあるのか? 電動リモコンシャッタが4枚も付いているので、それは1枚に減らす。ガレージ内部に外壁と同等な処理がしてあるので、それは合板に変更、水周りのフロア材を変更、蓄熱暖房機は要らない、給湯器の追い炊きは要らない、キッチンをぱたぱた君に変更、東芝製の設備は東芝以外に変更(東芝製品不買運動継続中)、など。 要するに間取り云々の段階は終わり、細かい設備のハナシになってしまうのである。 あと、微妙な形状の屋根の合わせ方などを変更しようと思ったら、雪降ろしのしやすさと雪を落とす方向、ロフトの窓の配置など、実に細かく計算された屋根形状だとの事。確かに雪降ろしは楽な形状だ。素晴らしい。しかし、1ヶ月のタイムラグが有るので、他社と進んでいた設備関係の希望とのギャップ有ったわけ。希望する設備でどんな価格になるのか再見積もりも依頼して次回に繋ぐ。

というわけで、組合系が3歩ほど前進、工務店は足踏みしながらも価格の安さと内装仕上げのセンスの良さで踏み止まる。 建築事務所は経験豊富な素晴らしい提案力と、芸術家のようなセンスは捨てがたいのだが、ブッちぎりの価格の高さで脱落か?


2007年11月8日(木) 建築日記を進めてみる

建築日記を現実に追い付かせる為に更に書いてみましょう。

# 耐久レポートは裏で進めてます、もうちょい待ってね(^^;

構造的な工法を変更して再見積もりを依頼した工務店、ちょっと価格は上がったのだが、それでも組合系よりも安かった。本来なら独自形式のコストカットによる価格の安さが売りなハズの組合系、工務店よりも高いのはナゼなのか? その確認の為に構造や仕様を揃えて工務店に依頼した見積もりはやはり工務店の方が安かったのだ。うーむ...。

一方、完璧な図面を作ってくれた組合系、実は構造見学会以外に実物を見たことが無い。さすがに実際に完成した物件をまったく見てないのにこれほど高額な買い物は出来ない。完成見学会は年内には無いとの事で、すでに引渡しが終了して入居している家を見せて頂ける事になった。

というわけで、組合系が4年前に建てた家、中越地震と中越沖地震、2回の巨大地震を経験した家を見せて頂く。住人が住んでからのハナシ、2回の巨大地震の経験談も聞かせて頂く事が出来た分だけ、通常の完成見学会よりも充実した見学が出来た。この家は在来工法の普通の家なのだが、度重なる震度6や震度5でも壁紙のズレや割れも皆無で何の問題も無かったとの事。珪藻土を塗りこんだリビングの壁もヒビ割れは無かった。 2台分のインナーガレージやガレージから専用階段で直接繋がる2階の物置、その物置と隣接するご主人の趣味の部屋には釣り竿、そしてYAMAHA LS1000とBOSE 101MM がセッティングされたオーディオがっ!(趣味良いなっっ) 趣味の部屋のロフトスペースもナイス。 リビングにはYAMAHAの6.1cサラウンドシステムが天井に溶け込む。ガレージの裏口から外に出ると魚やクーラボックスを洗えるスペースが確保され、サーフボードなども置いてある。広いガレージの1画には冷蔵庫が設置され、エサや魚の冷蔵冷凍に使用。ガレージの造作ロフトなども大量のモノを巧く収納している。 1階と中2階とロフトを重ねた3重構造の空間利用なども巧い。アイディア満載の家を見せて頂いた。

だが、しかし、私が感じた事はそれだけではなかった...!?


2007年11月15日(木) 建築日記

前回、組合系が建てた家で、すでに引渡しが済んでヒトが住んでいる家を見せて頂いたところまで書いた。アイディア満載の家ながら、私は他に思う事が有ったのである。それはナニか?

ウチの物件のプラン、CGによる内装イメージなどが提示されているのだが、コレが激しくダサいのだ(笑)。ま、CGだからこんなモンだろう...と、思っていたのだが、過去の建築物の写真を見てもまさにCGと同じ。いや、まさか、こんなダサい内装は有り得ないだろう? って思ってた。

が、実物を見ると、まさにCGそのまま(^^; CGと写真と実物がウリみっつ。マジで?(^^;; いや、まさか、あの低精度なCG画像をここまで高精度に再現しているとは...。

良いか悪いか、ではない。コレが好きな人ももちろんいるんだろうけど、私の好みに合うか合わないかのハナシ。 私にとっては激しく気持ち悪いデザインでムズムズしてくる。 このセンスで俺んちを作られても困るなぁ...(^^;;;;

で、問題はその担当にとってはそれが素晴らしい内装だと思っているという点。たぶん、ナニが悪いのか解ってないハズ。それは単なる好みの差だと言ってしまえばそれまで。「内装はお好みに合わせてデザインいたします」とは言うが、放っておくと「アレ」になってしまうのかと思うと怖いわけで...(^^;

さて、どうしたモンか...。


2007年11月16日(金) 建築日記

最初に私が組合系に期待したのは「独自形式による価格の安さ」である事は何度も書いた。 下請けの工務店や設備屋が受注した価格に3割ほどマージンを乗っけて施主に請求するのが通常のハウスメーカや建築会社など。 その下請けをやってた工務店や設備屋が集まって組合を作り、下請け価格で家を建てる。そしてその価格に6%のプロデュース料+3%の現場管理費を加えた価格が施主が契約する価格となる。通常の30%中間マージンに比べると9%しかマージンが乗ってないので、2割ほど安く建築出来るってのがウリ。

え? 解りにくい? そう。解りにくいのだ(笑)。 契約はどこと契約するのか? どこの会社が建てた家なのか? 保証やアフターは? 誰とハナシをするのか? 突然解散したりしないの? 「組合」 という実態の無いモノを相手にしている解り難さ。

それでも仮に2000万円の家が2割引で1600万円になるなら魅力的だと思ったのだが、価格は安いどころか実は高かった。すると最初に期待した 「価格の安さ」 はすでに崩れ去っている。残ったのは 「解り難さ」 だ。 なので、断ろうと思ってたいたのだが、素晴らしい図面が出てしまった(^^;

3社合わせてもまともな間取りが無かったところに、「コレで行こうっ!」 って思える図面がやっと登場し、一気に組合とのハナシが動き出した。 だが、しかし、組合と細かな打ち合わせを進める毎に不安がどんどん増して行くのだった...(^^;

・ポリシーが無い
・提案力が無い
・商品知識が無い
・デザインセンスがまったく合わない

という感じ。

水周りの設備などバラバラのメーカを提案してきたが、なぜバラバラなのか聞いてみても「特に理由は無い」 と言う。メーカを揃えた方が安くなると他2社は言っていた。建築事務所などあえて水周りをトステム(INAXのOEM)で統一していたが、それは外壁材やサッシなどの建材も含めてトステムで統一して大幅な値引きを引き出したかったからだという明確な理由を示していた。 それでも組合はバラバラなメーカを選ぶのなら、それぞれを選んだ理由を聞きたい。でも「理由は無い」のだそうだ。

設備や部材に関してこちらから「コレが良いかな?」と提案すると、「わかりました、ソレにしましょう」でハナシが終わる。 もっと良いモノが有るとか、こっちも良いですよ、とか、ソレはお勧めしません、とか、そういう意見や提案がまったく無い。こちらの希望を聞くだけのイエスマンになってしまっている。 設備に関して相談すると、カタログを出されて「この中から選んでください」って感じ。

内装のデザインセンスに関しては昨日書いた通り。低精度なCGを高精度に再現してくれる。茶色い花柄のフロ場を提案された私は思わずブローバックしてしまった。いくらなんでも俺に茶色い花柄は無いだろう!?

この組合と一緒にこれから家を造るのはとても大変なのだ。こちら側が完璧な知識で完璧な設備選びや部材選びをこなし、こちらから完璧なモノを提案し、デザインに関しても壁の抜き方や立ち上げ方、建具の色や形状、すべてこちらがコーディネートすれば「ご希望通りに致しました」 でもOKだと思うのだが、こちらがミスった場合、ミスも含めて「ご希望通りに致しました」になると思われる。打ち合わせを進める度に、間取りのプランニングの段階では見えなかった組合系の実力がハッキリと見えてきた。

無理です。無理。出来ません。いくら間取り図面が良くても無理ですっ(^^;;;;


2007年11月19日(月) 建築日記

組合は提案力やセンスに問題が有ると書いた。では他2社はどうなのか?

まず、圧倒的なハイセンスで空間をクリエイトし、そしてそこに住むヒトの生活や時間までクリエイトしようとするのが建築事務所だ。例えば、PCのデスクを置く場所を考えるとき、そこに座って見渡す部屋の空間、そこに座って見える外の景色、そしてその窓、それをトータルでクリエイトする。建築を通して、そこに座るヒトの時間と空間や視覚を作り出す。それを実現するハイセンスな間取りを考え、それを立体化する専門の女性インテリアコーディネータがいる。やはりインテリアは女性が強いらしい。 ただし、問題は、ハイセンスな空間を作り出すためにワンオフ造作家具やワンオフ建具を使うので、ニッコニコで500万円オーバになってしまう事(笑)。

では工務店はどうなのか? 自ら「デザインハウス」と呼ぶだけの事は有って、かなりハイセンスな空間を作り出す。豊富な商品知識で安くてもハイセンスな既製品を巧く使いこなす。 「洗面台で良いのが無い」と言うと、まったく知らなかった素晴らしい製品を紹介してくれたりとか。 そしてこの工務店は、女性設計士が自ら営業をこなして直接話しをして、更にインテリアのコーディネイトも自分でやる。 やはりインテリアは女性が強いらしい?

で、組合はというと、私が話しをしているのは組合全体の中の組合員のひとつで、プロデュースと営業をやる会社だ。通常なら間取りを考えて設計して図面を起こすのは組合の中の設計会社がやるらしいが、今回は営業担当が自ら1ヶ月かけて考えた図面だ(初期のダメ出しした2回の図面は外部の設計)。この図面が素晴らしいのは何度も書いた。 そして間取りが決まったあと、その先の打ち合わせで問題が発生するわけである。 まず、この組合にはインテリアコーディネータが存在しない。営業がインテリアデザインも外観デザインもすべて考えるんだそうだ。ここで女性のコーディネータとの圧倒的な差が出た。放っておくと激しく普通な10年前のカローラになる。ちなみに最新カローラではない。10年前に「普通」だったモノを再現している感じ。10年前に「斬新」だったモノではない。それはもしかしたら20年前の「斬新」なのカモしれない。 それを1〜10まで私の指示でハイセンスな空間に持っていけるのなら、私の職業はインテリアコーディネータでも通用してしまう(笑)。残念ながら私は専門の女性インテリアコーディネータに適うほどの知識もセンスも無い。

カタログを貰ってそこから選んで図面に貼っていくと良い と掲示板でアドバイスを頂いたが、例えば組合から貰った「窓」のカタログは...

これだ。寸法や仕様が書かれたまさに仕様書。電話帳のような厚さの仕様書の中に写真はほとんど無い。この中から好みの窓を選んで大きさや位置を決めてハイセンスな空間を私が指示できるわけがないのである(笑)。


2007年11月20日(火) 建築日記

3社競合の行く末が見え始め、ほぼ私の心が決まった。そして私は再び建築事務所を訪れた。

実は建築事務所の担当とは本当に多くの話をさせていただいた。もっとも長く、もっとも頻繁に、もっとも濃い内容の話をこれまでにしてきた。 その話の濃さとレベルの高さは他2社とは圧倒的な差が有る。その話の過程で多くの事を学んだ。後半、コストが見合わずに建築事務所との契約を断念する方向に動いたわけだが、それは担当も解っていて、お互いに諦めざるを得ない状態になっていた事を認識していた。

最後にもう一度だけ、この担当と話をしたかった。組合の図面や工務店の図面を持っていくわけにはいかないので、組合や工務店の図面とはまったく違うアプローチで書いたオリジナル図面を持って建築事務所を訪れた。 そして、最後にこの図面で概算の金額を聞いてみた。ま、図面はなんでも良かったのだ。要するに本当にこの建築事務所が「高い」のかどうかを確認したかっただけなのかもしれない。或いは、この担当ともう一度話しをしたかっただけなのかもしれない。

少しだけ話をするつもりで行ったのだが、非常に長い時間付き合って頂いた。 彼の建築哲学、その哲学に基づく建築。そこに住む人の生活を作り出す彼等の考え方、建物を通して地域に貢献する、美しい建物で街を作り、街を美しくする事。その建物に住む人の時間と空間を作り出し、その人の生活を作り出す。

ラテンな芸術家。哲学に基づいて建築物という芸術を作り出し、人々の生活を作り、人々に安らぎと感動を与える。まるで雲の上をフワフワと歩いているような人。

結局、お会いした時間のほとんどをこんな話で費やした。そう、要するにコストを下げる事は彼の哲学では不可能なのだ。彼の哲学を実現する為にコストがかかり、コストを削減するなら建築面積を小さくするしかないのである。それは過去の見積もりでお互いに理解していた事でもある。

そして、最後に、どこの建築会社で建てたとしても、完成したら必ずこの建築事務所の担当をウチに招待する事を約束した。担当もどうしても見てみたいと言うし、私も見て欲しい。 契約には至らなかったが、とても良い関係となった。完成したら必ず呼びます。

......で、帰ろうとした私。あれ? オレの靴が無いんだけど? え?(^^;

この後、オレの靴捜索で事務所全体が大騒ぎにっっ! (^^;;;;

オレ:「これは...オレに帰るなって事ですかね?」
担当:「きっとそうですよ、わははは」
担当:「いやぁ、丸山さんと一緒にいると面白いことが色々起こりますねぇ(^^)」

え゛?(^^;;

とうとう私のクツは行方不明のまま。さっき帰った家族が間違えて履いて帰ったらしい? 私は銀プレッサバンに搭載してあったサンダルに履き替えて帰った。

# その後、クツは無事に戻ってきました


2007年11月26日(月) 建築日記 Final

本来なら一番安くなるはずの組合、それよりも良い内容で更に安いのが工務店。ナゼ安いのか? 組合の担当も建築事務所の担当も首をかしげる。

構造がチャチなんじゃないのか? 材料が安いんじゃないのか?(^^;

工務店が使用している材料の乾燥率なども聞いてみた。構造をTEC-ONE工法で揃えて見積もりも出してもらった。なぜか安い...。

とりあえず、工務店の構造見学会に行って見た。木造軸組在来工法に建築金物で補強、筋交いを入れつつ、更に外側に構造用合板を全面に貼る(一部ではない、全面)。軸組在来工法でありながら、更にパネルを打つ事で、2X4や2X6などのパネル工法に近いモノコック構造となる。在来工法とパネル工法の合体。これは最強の強度が出るのでは? そして構造用合板の外側に外断熱材を全面に貼り、断熱材の合せ目をテープで目張り、屋根との合せ目の隙間に発泡ウレタンを充填、透湿防水シート、外壁パネル、と重ねる。

構造的には手抜きどころか、オーバクオリティなんじゃないかと思うほど。何の心配も無さそう。

そして、最後に、どうしても見てみたかったのが工務店の完成物件。完成見学会はまだ見てないのだ。 前回の組合と同じく、すでに入居している家を見せて頂いた。入魂の打ち合わせで作製したという内装や、奥さん自ら調達もしたという照明器具、大量の収納を巧く作ったリビング、吹き抜けと明かり取り窓、すべてが素晴らしかった。

これで私の不安はすべて無くなった。工務店にお願いする方向で決定。

# 不安は無くなったが、ナゼ安いのか?の謎は残った(笑)

組合に行って担当と話をする。今回は工務店さんにお願いする事になりましたと。 サラっとその理由なども話してみたり、なぜか同じ時計(LUMINOX Sr1)をしていた担当と時計の話をしてみたり(^^;

担当:「最後に、ここまで来ちゃったんでネタばらししますが...」
オレ:「ん? ナニ?」
担当:「建築日記、楽しみに読んでましたっ(^^)」

オレ:「え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛えぇぇぇぇぇ〜っ!」

(^^;;;;;;;;

なんと、全部バレてました(^^;;;; どうやら仕事の関係者がウチの読者だったらしく、タレ込みが入ったらしい。 社長さんも含めてみんなで読んでいたらしく...いろいろ毒舌書いちゃってゴメンなさい(^^;;;;;;;;;;;;; しかし、今後も楽しみに読んでいただけるとの事です。 完成したら見に来ますか?>担当S氏

で、私は謎の工務店を訪れた。


これからはこちらの今村工務店と+d houseで建築を進める事になった。ちなみに、コレ、リアルタイム、本日のお話である。コレで建築日記が完全に現実に追い付いた。そしてこの建築日記はコレで終わり。今後は新コーナとして独立させて展開する予定ですっ!

ちなみに見せて頂いた今村工務店の完成物件はこちらのHさんのお宅。いろいろと楽しいお話や参考になる話を聞かせて頂きました。ありがとうございました>Hさん