日常生活の法律問題

暴 力 問 題

−−暴力を許さない、暴力をふるわない人間関係の確立−−

けんか・暴力事件
夫婦間暴力、私人間のけんか、暴力事件



1  暴力問題の基本



現在夫の暴力、家族間の暴力、近親者の暴力事件が多く起きています。幼児に対する暴力も次第にあらわになり、告発が相次いでいます。
暴力問題の基本は、なによりも、暴力をおそれないこと、暴力を隠さないこと、暴力を許さないことです。 暴力行為を認めるか、許すかということは、当事者の問題なのです。当事者が、暴力をどこかで許し、暴力のあった事実を隠し、暴力を無理に合理化しようとすると、暴力は深く隠蔽されてしまいます。深く潜行すればするほど、陰湿になり、過激になり、増幅するものです。
 

2  暴力の基本的な構造を知る



まず、暴力は、力の強いものが力の弱いものに対し、力づくでいうことを聞かすことです。ですから、そうした無法を許したり、言うことを聞いたりすると、そ うした人間関係が成立してしまいます。すなわち、力の強いものが、いつも強引に力づくで命令し、言うことをきかせ、言うことを聞かなければまた暴力を働 く、と言うことの永久循環、拡大再生産になるのです。
この悪循環をどこかで、いつか、きちんと断ち切る必要があるのです。
こうした循環は、その人間関係から生じたものですから、どうしてもごまかしたくなるものであり、いい加減にしやすいものです。そうした関係から、じぶんが悪いとか、しょうがないんだ、等と無理に合理化しようとするものです。
大事なことは、やはり、嫌なものは嫌、痛いことは痛いと、はっきりさせること、 そのことを相手にはっきりと認識させること。相手が認識するまで、繰り返し、繰り返し、解らせることです。
暴力を振るうものにとっては、自分の暴力行為が表に出ること、公然と非難されること、攻撃されること、明確に非難されたこと、が嫌なのです。 結局、暴力を振るうものには、暴力を振るうことのおぞましさ、醜さをしっかりと理解させなければならないのです。こうして、自分の真実を認識させるというのは、一種の教育と言うべきかもしれません。
 

3  暴力の公表が最大の防御



だから、暴力を振るうものにとっては、隠してくれうること、誰にも言わないこと、しまっておいてくれることが一番都合がよいのです。そういう相手には、い つでも、どこでも、暴力を振るって言うことを利かすことができるからです。暴力を振るうものにとっては、こんなに都合のよいことはないのです。
暴力を許さないためには、暴力を受けたものが、恐れない、許さない、隠さないことです。暴力を受けたとき、暴力を受けていることをはっきりと表明するこ と、できれば第三者に言うこと、誰でもいいからともかく第三者に言うこと、自分の中にしまておかないこと、大きな暴力であれば、警察に通報すること、弁護 士に相談するのもよいことです。家庭裁判所に相談することもできます。市や区の市民相談窓口に行く方法もあります。方法は何でも良いのです。目的は、暴力 を働いていることを明らかにすることなのです。こうしたことは、一回では目に見える効果はありません。暴力の振るわれたたび毎に、必ず公表する、第三者に 訴えること、公表したことを明確にすることです。
確かに、公表すると、公表したことに対しまた暴力を働くでしょう。痛いでしょうが、また公表するのです。明らかにするのです。そして、公表したことをまた 言うのです。やめるまで言うこと。暴力を働くなくなるまで、抵抗するのです。これは、教育ではなく、戦いかもしれません。それでも、我慢してはいけないの です。そうしてもやめないのであれば、警察問題でしょう。暴行事件として逮捕して、刑事事件にするほかありません。
 

暴力をやめさせるためには、暴力問題の基本は、なによりも、暴力をおそれないこと、暴力を隠さないこと、暴力を許さないことをしっかりと認識して、第三者に公表すること、訴えること、救済を求めることです。
これしかありません。
勇気を持って、暴力に対峙しましょう。
 

4  暴力事件の後遺症



次に、暴力を振るって、問題を起こした人に一言。早く反省して、深みにはまらないようにすべきでしょう。一度でも、警察に「暴力を働く人間」と認識された ときは、要注意人物になります。「そんなことへちゃらさ」そうですか?本当に大丈夫ですか?弁護士の立場から言いますと、そんなに甘いものではありませ ん。あなたのやったことは、必ずあなたに返ります。あなたの前科、前歴、補導歴、非行歴、その他、警察署には膨大な情報があります。そうした情報は、決し て公然化されませんが、すべてコンピューターで管理されていて、関係者の調査照会で、みな出てきてしまうのです。担当官はあなたの過去をすべて知っている のです。粗暴な人にはそれ相応の対応をします。危険な人には危険な人との評価をきちんとします。結局、そうした事実は、限りなくあなたに不利に働きます。
何かのきっかけで、嫌疑が掛けられたとしましょう。アリバイがない。そんなとき、あなたの情報はあなたに有利に働きますか。答は簡単です。あなたは「犯罪 に近い人」として、追求されるでしょう。あなたが、何かのきっかけで、事件を起こしたとしましょう。我々弁護士は、弁護人としてあなたに有利な事情を集め ようとします。その時、こうした情報は有利に働きますか。明らかに不利でしょう。執行猶予がとれるものが、とれなくなります。保釈申請が認められなくなり ます。それはあなたにとって有利でしょうか。よく考えた方がいいでしょう。
あなたのために、あなたの人生をできるだけ前向きのものにしてください。信用をつけること、家族や、周りの人に支援されること、支えられていることが、あなたの力なのです。そうした人は、法的な関係でも、大きな「特」を受けるものなのです。


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