新しい可能性を求めて

 「フラット」から「ダイナミック」へ

 

新しい概念の創造が必要なのではないか

 電子政府を作るとの掛け声で、様々な動きが見られています。しかし、基本的視点は、そして確かなニーズはどこにあるのでしょうか?それを使うのは誰?そんな基本的なことが議論されていないのではないかと思うのです。
 利用者・納税者が主人公であるはず。この当たり前のことがどうもはっきりしていない。 役所のご都合や流儀、これまでの成り行きで進めているようなソフトの設計では、電子政府、電子自治体は不透明なままに、電子化されるだけで、何も変わらんじゃないのか、と思うわけです。
 本当にわれわれ市民・納税者のための政府、自治体を作ろうとするのであれば、根本から考え直してもいいはず。世論を聞かない政府はいらないし、市民に背を向ける自治体を守るための電子化なら拒否すべきです。
  
 今、われわれが望むのは、利用者のニーズに従った、合理的な仕組みの確立であり、税金の節約であるはず。不景気だからといって、税金を無駄遣いしていたら、いつになっても景気は良くならない。一日も早く、合理的な経営に変化させるべきでしょう。私には、目の前の電子政府や地方自治体のIT予算の立て方、使い方が全く許せない。電子政府のソフトの作り方がおかしいと思うのです。行政マンが、今までやってきたことを、そのままソフトに起こして、いったいどうしようというのだろうか?それじゃ何も変わらない。腐敗堕落を、オンラインで進めるつもりでもあるのだろうか?
 ソフトは、発注者の意のままに作られるもの。そして、要求どおりに動くもの。だから、要求する者は、明確な指針と、成果を定めなければならない。
 獲得すべきもの、省略すべきものの指定を明確にしなければならない。そのためには、まず、現在の仕組みの見直しが必要のはず。そして、今の問題をどう改善し、合理化するかの指針を明確にすべきなのでしょう。そして、初めて本当に役立つ仕組み、ソフトができるのです。

 いま、われわれが望むのは、押し付けの電子政府ではない。主体性をもった合理的システムとしての「電子市民政府」が必要なのではないか。今の政府を電子化するだけでは、何も変わらない。どんな政府が必要なのか、どのような権利が守られるべきなのか。何が重要なのか。何を、どう議論するのか。どう立ち上げるのか?真剣に検討すべき時がきていると思うのです。

 いつまでも、電子政府が他人事と思っていたら大変なことになる。日々、事柄は急激に変化している。その変化を、しっかり見つめて、意見を言っていかなければならないはず。私も少しでも役立つ情報を提供し、議論して行きたいと思っています。
2003年3月22日           
弁護士  牧 野 二 郎

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