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よくある”問答”もんどう・・・-8の2-



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73 欠陥マンションへの対応
74 不動産を手に入れたい 注意点は
75 競売物件は安全か
76 土地の売買と境界問題
77 土地購入のポイントは何か
78 土地取引きにおける土地の瑕疵とはなにか
79 建物付き土地を買うという場合に気を付けること
80 建売住宅の問題
81 建売住宅を購入する際の注意事項は
82 建て売り業者の破産


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73 欠陥マンションへの対応
 

 購入したマンションが、欠陥があるといった疑問が出たとき、ど のように対処すべきか検討してみましょう。

 まず、欠陥と一口に言っても様々なものがあるので、どのような 内容か正確につかむ必要があります。重大な欠陥であれば、いずれ 裁判などで、きちんと決着をつけないといけないものですから、そ の現状と原因をできる限り正確につかむことが第一です。

  欠陥の把握は、聞き取り調査から始めるようです。利用者、居住 者の生活上気のついた事柄を総合して、原因を追求しはじめます。
 騒音の問題なのか、振動の問題なのか、悪臭の問題なのか、それ ともそれ以外の雨水の問題など、なにが問題かを正確に指摘します。
 これを元に、設計図面、施工図面、その他図面や資料関係を検討 してみます。構造上の問題かどうかは、設計図面の検討のあたりか ら、次第にみえてくると思われます。このころから、設計士の方に 入ってもらうのが最適でしょう。

 図面上の検討や、資料の研究ではなかなか原因がはっきりしない ときは、私的な検証をする必要があります。すなわち、原因と思わ れる疑いの部分をしらみつぶしに、ひとつづ検討するのです。徹底 的に検討すると、原因が分かるはずです。
 疑わしい床のカーペットをはがして、コンクリートをむき出しに して、たたいてみる、その音を階下から拾ってみる。それを何個所 かで実験する。これを丹念に、各階、複数のポイントでやってみる のです。壁厚に対してもそうです。ベランダも調べます。
 外観も徹底的に調査します。はがれがないか、ひび割れはないか、 水漏れはないか、ベランダと部屋の継ぎ目に亀裂はないか、床はフ ラットになっているか、水はけが悪い個所はないか、などなど、徹 底的に調べます。

 こうして、検討することで、一口に「欠陥」というものの内容に、 設計上の問題のもの、施工上の問題のもの、管理上の問題のもの、 個人的な利用・管理形態のものと、いろいろと原因が判明するはず です。こうした結論を押さえて、交渉相手をはっきり確認する必要 があります。 こうしたマンションの欠陥工事の中でも、新築物件については行 政(建築指導課)に建築紛争処理委員会というものがおかれて、学 識経験者を交えて調整検討する委員会があります。ここで業者にた いする改善、改良工事の請求ができます。すでに何年も経っている ものでは、建築会社に直接申し入れを行うほかないでしょう。

  マンションなどの欠陥は、一個所ではなく何個所にも出る場合が 大きので、損害額も大きくなりますし、大掛かりな裁判になるでし ょう。専門家の助力も得て、行わないとあいまいな結果になってし まうので、注意が必要です。



74 不動産を手に入れたい 注意点は
 

 不動産を買うのは一生に何度あるでしょうか。不動産業や、 不動産賃貸業になるのでなければそう何回も行うものではな いでしょう。
 一生に一回か二回しかないこと、しっかりと、間違えない ようにやりたいものです。失敗は許されません。不動産は、 大きな価格ですから、取り返しはきかないのです。  不動産を買いたいというのは、自分の住む家がほしいとか、 店がほしいとか、切実な要求によるものでしょう。

  まず第一には、何が欲しいのかはっきりさせることです。

  1 住宅専用の土地を買いたいのか。
  2 住宅とアパートの併用住宅を持ちたいのか。
  3 住宅と商店を併用したいのか。
  4 商店を持ちたいのか。
  5 製造設備をおける場所が欲しいのか。
  6 住環境をとるか、便利さを取るか。
  7 車を使うのか、使わないのか。
  8 庭が欲しいのか、それほどでもないのか。
  9 駅から遠くてもいいか、近くないとダメか。
10 広さはどうか。間取りはどうか。
   こうした要件の検討がまず必要です。こうしたことを検討す る中で自分の要求をよりはっきりとつかんでください。

  次に、業者がいくつかの物権を持ってきたとしましょう。 さて自分の希望にかなうものはどれなのか、物件の調査をし てみましょう。
 次の事項は、本来は不動産業者がきちんとやるべき内容のも のです。しかし、早くやってくれる業者と、まとまる寸前まで やってくれない業者とがいて、まちまちです。何事も、早期発 見、早期対処が肝要なのです。いい物件はすぐなくなってしま います。とてもよいものは、業者が自分で買ってしまうことが あるぐらいですから、希少価値なのです。まずまずの物件は、 皆、迷いますから、いつまでも売れないで残っているものなの です。
 それからもう一つ。心構えの問題で、判断はよく調査してか らということです。土地というのは実に不思議なもので、一度 気に入ったら、恋をしたのと同じで、どうにもならなくなりま す。  夢が先行してしまい、客観的な判断ができなくなります。 後で悔やむことになります。

決定的な事項

■ 計画道路にかかっていないか。かかっていると建て替えができない。立ち退きの危険もある。
■ 市街化調整区域か。閑静なところでも、市街化調整区域では一般に家が建てられない。
■ 区画整理事業の範囲に入っていないか。入っていると、変更することがあり、すぐに家が建てられないことが多い。
■ 建築条件付きか。建築条件が土地の購入時についていると、建築業社の選定が束縛され、困ることが多い。建築業者との打ち合わせ、信頼が必要。

重要な事項

イ 接道状況・・・土地の接している道路の性格。公道か、私道か、通常の道路か、二項道路か、建築確認がとれるか

ロ 用途地域・・・住居専用か、商業地域か、準工業地域か、それによって建てられるものが違ってくるし、
          今後近隣に何が建つのかを予想することができる。 
 
ハ 建坪率、容積率・・・建坪率・容積率が低いところは閑静な住宅地であり、建坪率・容積率が高いところは
          高度利用地域であり、土地の価額も高い傾向があるが、高度利用が可能となる。

ニ 日照問題、斜線規制
          北側斜線規制(隣家の南側をあける義務)道路斜線規制、日照権問題があるので、屋根が大きく切り取られることがある。  

ホ 水道本管ガス管の敷設状況
         水道などは、通常敷地まできていないので、引き込むのに、かなりの費用負担が出てくるので、
         軽視しないで、きちんと調べる必要がある。

ヘ 土地境界
         土地の境界がはっきりしていないと、購入後もめることもあるので注意すること。購入に際しては、石入れなど、
        明確になることを 特に注文すること。

是非押さえておきたいこと

あ 昼と夜の変化 町の状況、住居の周囲の変化 、
  騒音、人通り、喧噪、車の通行状況、一日の変化など。住んでから、「こんなはずではなかった」 と言わなくて住むように、夜と昼を見ること。

い 生活環境   学校、病院、買い物、などなど。

う 高圧電力線の有無 できるなら避けたい問題

え 崖地(がけ)や窪地などの不整形地 整地や造成に費用がかさむことが多い



75 競売物件は安全か

 ここでは不動産の中でも、土地の競売に関連することを検討しま す。土地の場合には、建物もついている場合もあるので、マンショ ンと同様の検討も必要になります。

 裁判所で行われる競売の物件は、かつては、競売の専門業者しか 入れない特殊な世界でした。しかし、今では裁判所の競売は、一般 市民が入れるように、広く公開され、安全が確保されています。

  競売物件の内容は、裁判所で閲覧できるようになっています。ど のような競売物件があるかは、新聞広告も出ますし、不動産の雑誌 にも出るようになっています。その記事を見れば、競売事件の事件 番号が出ていますので、その番号をメモして、所定の裁判所の競売 記録の閲覧室に行け担当官が見せてくれることになっています。

  そこにおいてある競売の記録は、執行官が現地を確認し、その報 告書を作成して、さらに競売の最低競売価格を決定するための不動 産鑑定士による厳格な調査、評価・鑑定が行われてた結果が記載さ れています。内容に関しては、裁判所による一応の調査が終わって いるということができます。      

 競売物件は、まず、裁判所内の競売物件の閲覧所に出向いて、競 売の書類をしっかりと見ることから始めてください。隅から隅まで しっかり見てください。 
  その上で、さらに、自ら納得行くまでの調査を行ってください。 自分の使用方法や、資金繰りなどから、可能かどうか検討します。  

 競売物件は、入札時点で、最低競売価格の2割程度の金額を振り 込み、落札になった後、然るべき期間内に、残金全額を現金で振り 込むことになります。従って、資金の準備が何より大切です。   

 又、居住者がいるときには、あなたが落札して、あなた自身で居 住者に対し明け渡しを求めることになり、多少の面倒もありますが、 専門の弁護士などにたのべば、時間的にも費用的にもそうはかから ず、比較的簡単に確保できます。

  競売記録に次の事項があると思われますが、ないこともある ので、しっかり検討しましょう。

重要な事項 
■ 計画道路にかかっていないか。かかっていると建て替えが できない。立ち退きの危険もある。
■ 市街化調整区域か。閑静なところでも、市街化調整区域では一般に家が建てられない。
■ 区画整理事業の範囲に入っていないか。入っていると、変更することがあり、すぐに家が建てられないことが多い。
■ 建築条件付きか。建築条件が土地の購入時についていると、建築業社の選定が束縛され、困ることが多い。建築業者との打ち合わせ、信頼が必要。

その他検討すべき 
イ 接道状況・・・土地の接している道路の性格。公道か、私道か、通常の道路か、二項道路か、建築確認 がとれるか

ロ 用途地域・・・住居専用か、商業地域か、準工業地域か、 それによって建てられるものが違ってくるし、今後近隣に何が建つのかを予想することができる。  

ハ 建坪率、容積率・・・建坪率・容積率が低いところは閑静な住宅地であり、建坪率・容積率が高いところは高度利用地域であり、
              土地の価額も高い傾向があるが、高度利用が可能となる。

ニ 日照問題、斜線規制
              北側斜線規制(隣家の南側をあける義務)道路斜線規制、日照権問題があるので、屋根が大きく切り取られることがある。  

ホ 水道本管ガス管の敷設状況
              水道などは、通常敷地まできていないので、引き込むのに、かなりの費用負担が出てくるので、
              軽視しないで、きちんと調べる必要がある。

ヘ 土地境界     土地の境界がはっきりしていないと、購入後もめることもあるので注意すること。購入に際しては、石入れなど、
             明確になることを特に注文すること。 

是非押さえておきたいこと

あ 昼と夜の変化 町の状況、住居の周囲の変化、騒音、人通り、喧噪、車の通行状況、一日の変化など。
  住んでから、「こんなはずではなかった」と言わなくて住むように、夜と昼を見ること。

い 生活環境   学校、病院、買い物、などなど。

う 高圧電力線の有無できるなら避けたい問題

え 崖地(がけ)や窪地などの不整形地 整地や造成に費用がかさむことが多い



76 土地の売買と境界問題
 

 土地の売買に関する境界問題は、売手と買手とでは全く異なった 内容になります。
 まず、土地の買手の側から見ると、事柄は単純明快です。その土 地の売主に、境界の表示をしてもらえばいいのです。売主には、ど こからどこまでが売却する土地かをはっきりさせる必要があります。
 通常は、測量図面によって、その範囲を明確にします。その時、 買い手の方としては、「隣地の所有者の立会い印をお願いします。」 と一言いえばいいのです。通常これは、売主の義務ですから、簡単 に了解してくれ、当然答えてくれるはずです。
 もしこの時、立会い印は取れないというのであれば、境界問題が 後にこじれる危険があるとみるべきです。立会いが取れないという ことは、隣地との境界問題で、すでに争いがあるのかもしれません。
 こうしたものには手を出さないのが懸命です。

  さて、次は売主側です。こちらは、自分の責任で、明確な範囲の 土地にして渡す義務があるので、きちんと測量しましょう。測量の 際に、境界石がわからないときは、隣地の所有者の立会いを得て、 境界石を入れ、確認しましょう。

  まず、当該土地の境界は、境界石・境界鋲・境界杭によって、明 らかになります。現在ほとんどの土地には、何らかの形で、こうし た境界標があります。古いものでも、おおきな石があり、その石が 境界を示していることがあります。

  人の記憶はいい加減なもので、境界がないと言っていても、実際 に探してみるとかなり深く土地を掘り起こして、その奥深くにある ということがあります。これは、低い土地に土盛りをして、地盤を 改良した際、境界石まで一緒に埋めてしまうということが多いから です。低い土地を周り並にするだけなので、ほかの土地との区別の 必要が無く、ただ、土を盛るという作業をしてしまうからでしょう。
 境界石の上に塀をたてることも多くあります。その時は、塀の上 にもう一つ境界鋲を打つなどしますが、それができないときは、境 界をまたぐ形で、塀を作ります。塀の下を掘ってみると、一部分が かけていて、変な基礎になっていれば、恐らくそれが、境界の痕跡 でしょう。慎重に探してみてください。

 次に、土地所有者の場合は当該土地の購入の際、契約書添付の測 量図、境界立会確認図面(測量図に境界の他の所有者の確認印のあ るもの)、重要事項説明書、といった書類があるのが一般で、それ らによってかなり明確になります。
  ところが、昔の売買などで、測量図もないとか、立会図もないと いうものもあります。無くしてしまったのか、元々無いものなのか は定かでありません。自分の土地の境界を知らないと言うのもおか しなものですから、両隣にご相談して、測量図などを持っているか どうか、確認されるのが賢明です。



77 土地購入のポイントは何か
 

 売買契約は、なかなかわかりずらい物のようです。法律的な用語が 書いてあるからでしょうか。

  ここでは、簡単に、そのポイントだけを指摘します。

  まず売買契約書を見たら、

1 代金と支払いの方法
2 引渡しと残金決済の方法
3 ローン条項があるか、どのような内容か
4 手付金の額と解約可能な時期
5 契約解除の理由と違約金の額
6 目的の土地の状況、坪数、測量の有無
7 境界石の敷設、立会い

  といった点は、何度も良く読んで、注意してください。

  まず、代金については書き間違えが一番の問題です。金額などと いう大切なものを書き間違えることは絶対にないというのが普通で すが、残念なことに、現実に書き間違えの多い物の一つです。十分 に注意してください。これはその様にいうほかないのです。

 支払方法ですが、支払う金額と、支払う時期の問題です。手付け と残金なのか、三回分割なのか、という点です。自分の資金繰りと の関係もあるのでぜひとも注意してください。 引渡しと残金決済は同時履行といわれ、引き換えに行うことにな っています。これは最後の重要な部分ですから、十分に注意してく ださい。

 引渡しをする方は、移転登記が可能か準備します。買う方 は、資金の準備を済ませます。こうして最終日を迎えるのです。
 どちらか一つだけということは絶対にありませんので、注意しま しょう。

  ローン条項というものがあるかもしれません。これは、買い手の 方で、銀行を利用する際に、銀行が融資をしないときのために、融 資を受けられないという緊急事態のときは、白紙撤回するというも のになっているはずです。注意を要する部分です。

 手付けと解除の理由も重要です。手付けの額は、1割から1割5 分というところでしょうか。特に不動産業者が売り主の場合は最高 限度が2割とされています。

  解除の理由ですが、通常は、債務不履行ですが、契約書によって はかなり厳しい内容になっている場合もありますので、良く読む必 要があります。

  土地の売買契約では、やはり土地の状況、更地引渡しか、現状有 姿か、が重要でしょう。その後の計画に大きな影響を持ちます。
 また坪数も正確に確認します。平方メートルなら、いいのですが、 坪の場合、3・3平米を1坪とするか、平米に0.3025をかけるかと いったことで、多少の差がでます。

  境界石は入っているか、境界石の敷設はぜひとも入れておきたい 項目です。そして、その境界でいいという隣地土地所有者の立会い 印もほしいところです。

 また、実測面積がはっきりしているのか、それとも、後に測量し て引渡すのか、測量したときは清算義務はあるのか、坪当たりいく らで計算するのか、といった点が確認すべきものでしょう。

 思い付く点を上げましたが、契約条項はみな重要なポイントです から、しっかり読んでみて、わからなければ仲介人に聞くなどして 疑問を残さないでください。



78 土地取引きにおける土地の瑕疵とはなにか
 

建物の売買などで、「瑕疵」ということはままあることです。
人がつくったものですから、壊れることもあり、直さなければな らないことも多いのです。では、土地には、修補できるようなもの はないのですから、「瑕疵」はないのでしょうか。

  ここにいう「瑕疵」という言葉は、売買の時にはわからなかった 隠れたところの不良の部分といった意味で、この不良の個所の発見 が売買が終わって、引渡した後に発見されることが多いので、民法 上は瑕疵の存在を知ってから1年間となっています(民法第566 条3項)。そして、通常は瑕疵についての損害賠償を請求すること ができます。その瑕疵が大きくて、売買した目的が達せられないよ うなときは、例外的に売買契約を解除することができます(同法第 570条、同法566条)。

 さて、この規定は土地の取引きを除くとはしていません。結局、 当然土地もこの中に入るのです。では、土地の取引きで、「瑕疵」 とはどのようなことをいうのでしょうか。

 まず、物理的な瑕疵を考えてみましょう。
 地下埋蔵物を掘ってそのままになっていたり、地下の大谷石を掘 って、掘りすぎて土地が沈下するという事件がありましたが、これ らは、土地の瑕疵に違いありません。重要な瑕疵で、契約を解除で きるほどのものでしょう。

 宅地造成地において、有害物質や産業廃棄物が捨てられていたと いった場合も、瑕疵というべきでしょう。そこまでいかなくても、 コンクリートや、ブロックのかけらを使った造成の場合も大きな瑕 疵になります。

 次に、法的な瑕疵を見ましょう。
 住宅地として購入した土地が都市計画路の境界内にあり、たとえ、 住宅を建てても、早晩取り壊さなければならないときは、その都市 計画を知らなかったことに買主に過失がなかったときは「隠れたる 瑕疵」にあたり、契約の解除も可能として判例があります(最高裁 昭和41年4月14日)。また、保安林の指定のある土地の売買も 瑕疵あるものの売買とされました(最高裁昭和56年9月8日)。
 しかし、調査すれば分かる程度のものは瑕疵になりずらいのも事 実です。こうしたものが瑕疵にあたるようです。



79 建物付き土地を買うという場合に気を付けること
 

 建物と土地が一緒になったもの、すなわち土地の売買に古家あり という場合、中古物件の売買という場合などです。

 これらの場合の特徴は、建物が載っているので、更地の売買と比 べ、必ずしも単純ではないという点があります。ただ、不動産の選 びかたや、契約の仕方においては、土地の売買や、マンションの売 買と代わるところはありません。

  まず、古家がありますので、その点から考えましょう。当該売買 の目的の土地上の建物の特定の問題を考えます。建物の特徴は、古 くなれば壊して、新しく建てるという、いわば当然のことがありま す。ところが、古い家の取り壊しの際にきちんと登記を抹消してい ればいいのですが、自分の計画で行ったときなど、忘れることが多 いのです。すると、古い家の登記が残ったまま、新しい家の登記が できてしまい、一つの土地に2つの家が載ったことになっているこ とがあります。建物の家屋番号は必ずしも正確ではなく、また、建 物の所在地番自体も信用できない部分があります。
 そこで、事前に、司法書士の方に、徹底した調査を依頼して、土 地上の家屋、関連建物の調査をしてもらいましょう。
 なくなっている建物の登記はきちんと抹消するように売り主に依 頼しましょう。

  次に、中古家屋の売買には、前の居住者がいますので、そのかた の移転が前提になります。しかし、この移転がなかなか困難なとき があります。思い出のあるところだったり、お年寄りなどは、時に 抵抗して、動かなくなることがあります。それを強引に引き離すこ ともできず、難儀することがあります。従って、引渡しと、転居と の間には、相当の期間的余裕を持つように配慮しておきます。

  また、古い家具や、道具類、その他植木なども後になってとやか く言われますので、契約のときに、持っていくもの一覧、おいてい くもの、その他はみな権利を放棄して、破棄処分しても文句は言わ ない、といった確認書をとっておく必要があります。契約のときに とっておくのが最適で、引渡しのときに、その確認書で、一つ一つ 確認してください。



80 建売住宅の問題
 

 建売住宅の問題は、様々にあります。
 ここでは法的な問題だけに絞って論じましょう。

 まず、敷地の法的な問題
 建ぺい率、容積率違反の危険が高いことが指摘されています。こ れは、狭い土地に、いくつもの小さな区画を作って、そこに無理に 押し込もうとするので、どうしても、建ぺい率、容積率に違反する のです。この理由は、建築確認は適法にとり、建築する際にはほん のすこしづつ、違法に広げてしまうのです。1メートル広げる、 50センチ広げるといった具合にしているようです。すると、部屋 の広さはぐんと広くなります。また、今では3階建てが認められて 晴れて3階層ができますが、禁止されていた時期は二階建ての外観 で中は3階建てという不思議がありました。
 これらは、違法建築なのですが、行政に通告されたり、発見され たりしない限り、まかり通っています。建築完成後の竣功検査を受 けることは義務でないので、こうしたことがあるのです。

  こうした違法は、よほどの違法でない限り、建物の除去というと ころまではいかないはずですし、居住に支障はないことが多いでし ょう。しかし、立替えのとき、同じ物は建たないということ、その 家を売却する際は、「再築不可」といった表示をせざるをえないこ と、販売価格が下がることなど、不利益があります。

 次に、建物の瑕疵がある危険 建物に、法規上当然行わなければならない手当てがないとか、必 要な強度が出ていないなど、建物としての完全性に問題があること が多いようです。構造上の法規性に反していることが多いようです。

詐欺的な要素
 日本人は畳の大きさで、何畳の部屋かといった感覚で、ものを見 ます。ところが、一般的な京間サイズ、関東サイズ、団地サイズの どれにも及ばない、縦150センチ、横80センチ程度の異様に小 さい畳を入れていることがあります。一見すると、錯覚のようで、 比較的広い部屋にみえるのですが、あくまで錯覚なのです。そうい った、奇妙というか、詐欺的というか、おかしなものもあるので注 意が必要です。



81 建売住宅を購入する際の注意事項は

 建売住宅を購入するときは、最低限次のことに注意しましょう。

  建築中のものならば、大工さんや、工事の人に話し掛け、気持ち 良く仕事をしているか、いい加減かをみてみましょう。これは、建 売住宅会社が意外に小さいので、景気が悪いと支払いができず、建 築途中で止まってしまうことがあるので、大変重要な調査です。

 完了したものであれば、次の点を確認しましょう。

  まず、敷地の法的な問題
 建ぺい率、容積率違反はないか。建築確認は適法にとり、建築す る際にはほんのすこしづつ、違法に広げてしまうことが多いので、 部屋の広さはぐんと広くなります。
 この点は率直に聞いておきましょう。
 この点は、立替えをしようとしても同じ物は建たないということ、 その家を売却する際は、「再築不可」といった表示をせざるをえな いこと、販売価格が下がることなど、不利益があります。

 次に、建物の強度が取れているかどうかの確認。
 柱の太さ、壁の厚さ、床の強度、屋根裏の状況、床下の清掃、基 礎の打ち方など、可能な限り検討すること。

  建築会社のアフターサービスの内容、担当者、工事現場の監督、 大工さんの名前連絡先など、可能な限り聞いておきます。どこかが アフターサービスをするか、緊急の修理を誰かがしてくれるからで す。

  最後に、役所の建築課に行って、評判を聞いてください。何かつ かめるかもしれません。近所の方に聞いてみるのも参考になるでし ょう。



82 建て売り業者の破産
 

 建て売り業者の破産によって修理や後の責任はどうなるか、とい う点は確かに大切なことです。 問題は、引渡しの後に、建物の瑕疵を発見したときどうするかと いう問題、途中で、何か故障が出たときにどこに修理を頼むのかと いった問題でしょう。

 実に残念なのですが、建築業者、売り主たる業者が破産した時に は、手の打ちようがありません。倒産、破産というのは、一切の事 業ができなくなることですから、修理や、補修など、一切できなく なってしまいます。 もちろん、損害賠償能力などありません。資力がないので、追い かけても無駄でしょう。 

  可能性としては、会社の代表者の個人の責任(商法第266条の 3)を追求することでしょう。しかし、会社の社長も破産したとき は、これも不可能です。

 こうした場合には残念なことに、建物にかけた保険も意味を成さ ないことほとんどです。

  こうした状況にならないように、信用ある会社から買うようにし たいものです。