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よくある”問答”もんどう・・・-7-




54 友人からの一時金の融通依頼
55 借用書には何を書くか
56 返済の履行の確保
57 保証人はどんなものか、奥さんを保証人にすることの意味
58 貸し金の返済の確保の方法
59 保証人への請求と、夜間請
60 私人の取りたて依頼
61 貸金債権の買い取り
62 カードや年金手帳を預かっていいのか、回収はどうか



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54 友人からの一時金の融通依頼
  友人からの借金の申し入れというのは、申し入れる方にとってもつ
らいことで、貸す側にとっても大変つらいものがあります。最大の問
題は、ビシネスライクに割り切れないと言う点でしょう。
  お金のことは、割り切らないと、後始末の悪いものですから、十分
検討して、割り切って行動する必要があります。
  
  民事事件で、もっとも問題の多い契約が金銭消費貸借契約、すなわ
ちお金の貸し借りの問題です。従って、もっとも深刻なトラブルの多
いものでもあります。
  この問題は、切実な動機によるものが多いことが特徴ですが、回収
できないと言う次の不幸を呼び込むものでもあります。お金を貸すま
では「大変だから」と言うことで思いやりなどから、概して、無理を
しながらもうまくいくのですが、いったん貸した後は関係がまずくな
ることが多いようです。

  これは、貸し借りを行う際に、きちんとした契約を締結していない
ことが原因です。
 きちんと契約するということは、お互いが大人として、責任のある
約束をするということであり、約束できない者には貸さない、約束で
きないなら借りない、とはっきり言いきれるという勇気のことです。
  無理をして融通をして、資金を作ってお金を貸しておきながら、そ
のあとにトラブルになって、気まずいどころか関係が破壊されるより
も、最初から、多少気まずくとも、問題を未然に防止することの方が
大事なのです。

  ハッキリ言って、いずれ気まずくなるのであれば、「損をしない方
法をとって気まずくなった方がまし」、その方が回収の可能性が高く
て、損する割合が少ないから、と割り切った方がよいでしょう。
  そして、きちんと、契約書を作って、それにサインしてもらってか
ら貸すようにするべきです。
  借りる方は、きちんと借用書なり、保証人を立てるなりして、筋を
通してから借りるようにお願いする必要があります。

  そうでなければ、貸す方は、お金を貸すのではなくプレゼントする
と思うほかないでしょう。





55 借用書には何を書くか
  金銭消費貸借契約をする際に何を書くかは、よく聞かれる問題です。
  これは、市販の契約書を使えば簡単なんですが、どうも、知り合い
の中などでは、貸し借りがぎこちないので、いいかげんに、しかし、
何か書いてもらわないとといった、あいまいな感情が多いからでしょ
う。お金は大切なもの、貸すときも借りるときもきちんと契約書を作
らなければなりません。
  
  貸し借りの際の約束事の要点を見ましょう。
 これは、決してむづかしく考えなくてもいいのです。
  紙切れに、殴り書きでもいいのです。題名も特別な定めがあるわけ
でもありません。一般には市販の「金銭消費貸借契約書」「借用証書」
から、簡単に「約定書」「念書」「貸付証書」「覚え書き」「確認書」
など様々です。嫌なら、表題をはずしても、それだけでは無効になり
ません。書くべき内容が一応書いてあれば、表題は二の次です。

 問題は、表題ではなく、貸し借りのルールが書いてあるかというこ
とです。
  ぜひとも書いておかなければならない要件とは次の通りです。
     ■ 貸し借りの金額(現実に動いた金額)
     ■ 返済時期(その日は日曜か、連休ならどうする)
      分割なら毎月月末か、明確な定めが必要
     ■ 返済方法(銀行送金か現金持参か)
     ■ 利息は年率で何パーセントか
        一括返済なら簡単だが、分割なら、返済金額のうち利息
          部分(借りた日からその返済日までの借り入れ元金の利用
          日数分の利息の金額)と分割する
      元金の金額をはっきりさせること。
     ■ 遅延損害金の約定  約束の日に返さなかったときは違
          約金、損害金をつけることができる(ただし利息制限法を
          守ること)。
     ■ 保証人の定め(保証人は債務者と同様の全責任を負うも
          の)
        ■  その他の担保
              支払いが滞ったときに、どのように返すか、家を担保
            にするとか、別荘など持っていたら、それを売るとか、
            払えないときの対策を書いておく。 
 以上の各要件は、面倒でしょうが、どうしても定めておきたいもの
です。これが定めてあれば、後日のトラブルもそのほとんどが簡単に
解決できるのです。

  ただそうはいっても、破産されたり、逃げ出されたときは、返済は
不可能でしょうから、そうしたリスクもあることは予め覚悟しておき
ましょう。




56 返済の履行の確保
  貸し手責任と言うことがいわれます。貸すにあたっては、誰に、
どの程度貸すのか、どのように回収するのか、返済の可能性はあ
るのか、万が一返済が滞ったときの対策はあるのか、といったこ
とを考えて、貸すべきであるというのです。

  確かにこうしたことがすべて守られていれば、原則的に貸した
ものは返してもらえるでしょう。しかし、これでは、反対に借り
たい人は借りられない、借りなくても済む人に貸したがると言う
「雨の日にかさを取り上げて、晴れたときに傘を貸す」
と悪口を言われる貸し方になります。

  これでは、ベンチャービジネスはなかなか育たないのではない
でしょうか。危険な投資でも、投資と割り切って、貸し付ける、
出資すると言うことが、長い目で見たとき、意味があるときもあ
るのです。

  ここでは、一般的にお金を貸すときに、返済を確保する一般的
な方法をまとめましょう。
 返済の確保のためにはまず明確な返済約束をすることです。こ
れには、きちんとした「金銭消費貸借契約書」を利用して、すべ
ての事項を記入して、完全なものとすべきです。
  次に必要なことは、返済できないときの対応策を考えて置くこ
とです。公正証書によって強制執行をすぐできるようにするとか、
即決和解にして、確実に強制執行できるようにするといったこと
が必要でしょう。
 
 以外に強力なものに、保証人の定めがあります。保証人には、
やはり、資力のある、信用力のある方が良いでしょう。借り手と
同じでは、一緒に事件に巻き込まれたときなど、保証人も一緒に
無資力になたりするからです。できるだけ遠い人がいいでしょう。
 契約書には、必ず保証人本人が自分の名前を書くことを確認し
ましょう。保証人の部分を代筆などで書かれたときは、何の意味
もありません。ないのと同じです。そして、借り手とは異なった
判子を押すこと、時々、同じ判子で済ませることがありますが、
とんでもないことです。
  そして、できれば複数の保証人をつけてもらうこと、これは大
変強力です。ここまでしてあれば、まず回収できないと言うこと
にはならないでしょう。

 返さなくなってから、なにかをしようとしても、こうした対策
をしていないときは、手も足も出ないでしょう。

 民法の大原則で、「 より勤勉な債権者の保護 」という原則
があります。より勤勉な貸し方、より勤勉な回収策の確保が必要
なのです。





57 保証人はどんなものか、奥さんを保証人にすることの意味
  お金を貸すときには、多く保証人を求めます。また、アパートの契
約や、マンションの賃貸でも保証人が必要でしょう。さらには、就職
や、就学の際も、保証人を求められることがあります。
 このように保証人が必要になるときは多くあり、おおかたの方はそ
の正確な意味を理解しないままに、保証人程度ならばと、気軽に受け
ているのではないでしょうか。

  保証人の問題は、取りたてと言う大変な問題が起きてから、大騒ぎ
するのが常となっている重大なものです。そうした重大な責任のある
もの、それが保証人なんです。
                               
 保証人の責任の基本は、単純明快です。保証人は債務者本人が支払
を怠ったとき、その債務者に代わって、全責任を負うというものです。
  債務者が、債務の履行ができないときを予想して、予め債務者に代
わって、しっかりと債務を負担し、履行してくれるするための存在が、
まさに、保証人です。保証人とは、そのような「まさかの時の保険」
のようなものなのです。

 従って、債権者、即ち、お金を貸す人、マンションや、アパートを
貸す人にとっては、保証人ほど大事なものはないのです。
 これをしっかりつけておけば、まず債権を取りはぐれると言うこと
はないのです。泣き寝入りの多くは、この保証人をつけなかったとき
なのです。

 ここのことを裏返せば、いざとなったときに債務を負担して、債務
者が支払わないものすべてを背負い込み、損をするのは保証人であり、
泣きを見るのは保証人だと言うことなのです。

 誰も、「いざ」と言う、不測の事態を考えたりしません、その様な
ことはないと信じています。全く予定もしませんし、また現に予定も
立ちません。そのような不幸なことは、ある日突然やってくるものな
のです。だからこそ、怖いものなのです。
 このように、保証人とは、債務者に代わって、いざというときの全
責任を負うものであるということをしっかり知っておいてください。

  では、自分の奥さんを保証人にするというのは意味があるでしょう
か。奥さんと本人とは、経済的共同体であり、独自の経済はありませ
んから、本人が支払いできないときは、当然奥さんも支払いできませ
ん。その意味では、通常はあまり効果がありません。
  ところが、頭脳的な債務者は、自分の資産を奥さん名義にして、自
分は借金を抱えて、破産するというケースがあります。こうしますと、
資産は奥さんに、負債は債務者本人にと別れて、資産の保全ができる
ようにもみえるのです。現実にこうしたことをすれば、裁判になり、
奥さん名義で隠した財産んを取り返すことになりますが、なかなか面
倒ではあります。こうした悪知恵を働かせないように、いい加減なこ
とをさせないように、あらかじめ退路を断っておくと言う意味で、奥
さんの保証は意味あることなのです。




58 貸し金の返済の確保の方法
  初級編  
 
  まず、何度も催告することです。これをしないケースが多いので
驚きます。ともかく、根気よく、何度も何度も請求すること。貸し
金のプロも同じ事をします。待っていて、返してくれるまで何度も
請求することです。ただし、節度と礼節は忘れてはいけません。

  分割返済と言う方法。一回に返済できなければ、何回かに分割し
て、すこしづつ返済してもらうしかありません。分割するときの方
策は、ただ単に分割するのではなく、早目に返すと減額になり、遅
くなると利息分が増えると言うように、早期回収の奨励制度のよう
にするなどの工夫があった方が良いようです。
  
  中級編
  
  なかなか返済しない債務者にたいしては、やはり、一定の行動が
必要になります。弁護士に依頼して交渉してもらうとか、内容証明
郵便を出してもらうなど、ある程度の制度的な背景があると言うこ
とを見せて、すなわち最悪の場合は裁判をするという決意のほどを
見せなければならない場合もあります。
 
  このなかで、即決和解は大変良い方法です。話し合いがまとまり
かけたなら、そのままにしないで、簡易裁判所で和解を行うのです。
  話し合いの延長ですから、対立的なものでもなく、一回30分程
度で出来るものです。慎重な分、確定判決と同様の、確かな効力が
あり、費用もやすく、大変便利です。

  このほか、民事調停の申立て、支払命令の申立てなどもあります。
  前者は話し合いの延長として、あるいは裁判所へ呼び出しての話
し合いといった制度ですが、相手が出てこないと話になりません。
  支払命令は審理手続きもなく簡単ですが、管轄が相手方住所地に
限られるなど、制限もあります。

  上級編

  正式裁判でしょう。金銭消費貸借契約を基礎にして、原告被告に
別れて、正式に裁判で争うことです。原告として、貸した金銭の内
容をはっきりさせ、立証して、相手方の反応を見ます。被告はこれ
にたいして、一部弁済したとか、過払いだとか、今返せないが分割
でとか、さまざまな対応があります。
  この後は、和解するか、正式な判決をもらうかです。
  そして最後は、強制執行と言う方法が残ることになります。これ
が最終の回収方法です。
   




59 保証人への請求と、夜間請求
  まず、保証人の保証すべき範囲をみてみましょう。
         契約に定めた金額
              借りた金額
              家賃・共益費等
       
         契約に付随する金額
              借りた金額に対する利息.年5%から8%程度
              遅延損害金.年25%から45%程度
                  
             滞納家賃等に対する損害金
         契約から生じた損害金
            契約の不履行によって生じた損害金
            契約の不履行によって広がった損害金
            現状回復に要した費用

 ざっと揚げてこのような範囲に及びます。
( 但し、就職の身元保証とか、就学の身元保証の趣旨は以上のも
のとは契約の意味が多少異なりますので、一応ここでは別のものと
見ておいてください。)
 現実には、この範囲の中で、相当因果関係という範囲に制限する
考えがありますが、保証する立場では、「全責任」と考えておくの
がよいでしょう。債務者が何年も弁済しなければ、その間の気が遠
くなりような期間の金利、損害金は、皆保証人が支払うのです。

  さて、こうした保証人への請求ですが、原則として、債務者本人
へまず請求しましょう。連帯保証人の場合は、債務者本人と同様と
されていますが、それでも社会的には、やはり債務者が責任者です
から、債務者への請求が一番でしょう。
  その後で、債務者に請求したが、支払ってくれないが、保証人と
してしはらってほしい、という請求うをすべきでしょう。その外は
特別な条件や、制限はありません。

  また夜間の請求に関しては、貸金業の規制等に関する法律21条
に、取りたて行為の制限と言う規定があり、平穏を害するような取
り立ては禁止されています。これは当然の規定で、これに反するよ
うな取り立ては禁止されて当然です。
  ただこの規定は貸金業者にたいするものですが、貸金業者以外は
業として貸金を出来ませんし、個人でたまたま貸したときも、この
規制にあるような取り立ては、全く同じように禁止されるというの
が常識です。




60 私人の取りたて依頼
  お金を貸したが、なかなか支払ってくれない、取りたてるにはど
うしたらいいのか、手っ取り早い方法はないか、ということでしょ
う。そしてすぐ思い付くのが、暴力的な金融業者でしょう。

  早い、強い、確実、となにかのキャッチフレーズのような話です
が、この様な業者に頼む方が本当に多いようです。これにたいし裁
判で解決しようとすると、時間がかかる、遅い、不確実、譲歩を迫
られるというように、悪いことばかりのように言われます。

  確かに、裁判は時間がかかります。手間もかかり、弁護士費用も
馬鹿になりません。しかし、これは、人類の知恵の固まりのような
もので、数千年にわたって、維持され、守られ、利用されてきたも
のです。きっとそこには、それだけの価値があるはずです。それは
何でしょうか。

  力の強いものに頼むと言う方法は、いわば、リンチに近いもので
人類の歴史とともに、利用されてきた方法でしょう。それは、人類
の歴史と同じながさがあるでしょう。裁判の歴史など、たかだか数
千年ですから、短いものです。みんなでよってたかって、悪い人間
を捕まえて、つるし首にすると言うあれです。

  しかし、人類の歴史は、こうしたリンチが、罪の無い者を殺して
きたことを教え、リンチは、逆のリンチを生みし、恨みが必ず帰っ
てくると言うことを教えました。時が流れると、力関係が変り、仕
返しをされると言うのです。敵討ちが、何代にもわたって延々と続
くことは想像に難くない事です。

  人類は、こうしたことから、力による制裁は、自己の間違えを隠
し、正当化し、無理を行い、その結果恨みを作り、仕返しを生み出
すことを学び、国家による制裁制度と言うものを生み出したのです。
  国家権力の名において、正義を行うということで、個人の力によ
る制裁を禁止したのです。ここで、初めて人類は、恨みと仕返しか
ら逃れることが出来たのです。

  こうした人類の知恵の固まりですが、その内容は、慎重な事実の
判断と、証拠の検討であり、あらゆる危険の検証であり、間違えの
ない、正義の名にふさわしい制裁の実現だったのです。
  この様な歴史の中にあって、裁判制度というのは、安定的に運用
されているのですから、少しの不便を補ってあまりある利益がある
ことを、考えていただければ、問題のある取りたては少しは減ると
思うのです。




61 貸金債権の買い取り
  お金を貸したが、なかなか支払ってくれない、取りたてるにはど
うしたらいいのか、手っ取り早い方法はないか、ということでしょ
う。

  ここでの問題は、借用書などを半額で買うといった話です。
  これは、法律的には債権譲渡と言うもので、それ自体は何も違法
ではありません。そして、債権の取りたて方法として規定されても
いますので、むしろ民法の予定した回収方法とすらいえるのです。

  しかし、多くの問題を引き起こす元になっているのもまた事実で
す。こうして譲渡された債権は、通常強力な取りたてにまわされ、
より大きな金額になって回収されるまで、執拗に付け回すのです。
  確かに、お金を借りて返さないものが本当は一番いけないのです。
  しかし、だからといって、返済を強制したり、脅迫したり、生活
を脅かしていいというものではありません。

  通常そうした場合は、実際に買い取る金額は大変少ないものです。
  それにたいして、現実に取りたてる金額は満額に近いものであり、
その差額分が全額暴力団などの資金源になっていると言うことです。
  こうしたことを考えると、安易に回収を図ろうと言って、不幸の
種を撒き散らすことになると言うことも考えて、慎重にしなければ
なりません。
  




62 カードや年金手帳を預かっていいのか、回収はどうか
  借金をして、その借金が返せないので、その借金のかたに、自分
の年金手帳や、銀行カード、クレジットカードを預けるということ
が、ままあると言うことを聞きます。

  こういう方法は、すべて違法であり、無効なものですし、下手を
すれば犯罪に結びつく危険のある行為であり、十分に注意し、決し
てやってはいけないことです。

  まず、年金は差し押さえすら禁止されているもので、老人の生活
の糧であり、何があっても取り上げることのできない、守られたも
のなのです。
  また、クレジットカードや銀行のキャッシュカードは、クレジッ
ト会社や銀行との契約で、カードを他人に渡さないと言う約束にな
っているのです。
  このように、こうした担保行為は、認められていない行為であっ
て、こうした担保を取る方も問題になります。

  ましてや、こうした物を利用して債権の回収を図るのは、大変危
険です。本人が、自分の意志で、カードを利用し$�/6b$r<+M3$G$9$+$i$�=$N6b
から返済用のものを出すのはご本人に任されていることでしょう。
  しかし、本人でもないものが、勝手に本人のカードや手帳を利用
すると、カード保持者が本人に成りすますので、金融機関など対し
ては騙したことになるので詐欺罪が成立します。また、債務者本人
から預かったものを勝手に利用したということから、債務者本人に
対しては背任罪、横領罪が成立することにもなります。
  
  こうして、預かったものの利用は直ちに犯罪行為になりますので、
決して預かってはいけないと言うことを理解してください。