SUZUKI GSX750S "KATANA"
所有期間：　1992.04 〜 1993.07 　購入価格：　３２万（込み） 　機関性能：　水冷４スト並列４気筒　77ps

限定解除を取るなら在学中だよなあと大学４年の終わりに試験場に通い，３度目に合格．現実には大学５年目があったので，大型ライフは沖縄から始まりました．バイクは初めから３型刀以外眼中なし．というよりむしろ刀が乗りたくて限定解除を目指したようなものかな．写真の通り３型はリトラクタブルヘッドライト装備の異端児．ハンスムートもいいけど，初めて目にしたとき，この航空機ライクなデザインにはショックを受けました（ちなみにジェット機風な初代NS250Rも好きです）．店でヘッドライトを開閉させたときにはニコニコしちゃいましたね．まあ，ともかく思い入れがあっただけに大枚叩いて購入してしまいました．

さてこの刀，ぱっと見では７５０には見えないほどコンパクト．でも滅茶苦茶重い... 中身は昔のバイクで鉄のかたまりみたいな．もっとも４００未経験でＧＦからの乗り換えだから余計そう感じたのかも．乗車姿勢はややきつい前傾で，腕も背中も伸ばしてハンドルをつかむ感じ．そのくせ足は窮屈で，なんかアンバランス．実際，日帰りツーリングごときで，首から肩にかけて筋肉張りまくりでした．エンジンは滑らかに吹け上がるタイプではなく，実に粗暴．付いてきたヨシムラUSA CYCLONE の効果もあるのだろうけど，低回転から図太いトルクが発生して，中間のトルクの谷で一休みしてから一気に爆発する感じです．おまけに低回転のトルクでちんたら走るとプラグがかぶり気味になるので，だらだら乗りができない！（これまた筋肉が張る理由か）．セッティング決めればいいのだろうけど，面倒なんでそのまま乗ってました．

潮風のせいか？細かいコンクリのせいか？沖縄の道路というのは非常に滑りやすいのです．刀購入時には店長と相談してフロントにダンロップのハイグリップタイア，リアにレース用レインタイアを入れました．沖縄で乗っていたときには丁度良かったのですが，後日東京で乗った時にはネバリ過ぎて妙な感覚でした．停止状態でハンドル曲げるとメェリッて感じでしたから．一方ブレーキの方は，粗暴な加速をする鉄のかたまりを止めるには貧弱な感じだったので，GOODRIDGE のメッシュホースを追加．かなりカッチリとしたタッチが得られました．続いてコーナリング．気を抜いて走るとフロントが切れ込んできて，腕力でバランスを取らざるを得ませんでした．ところが気合い入れて体重移動してやるピタッと決まるんですね．ＧＦも似たような感じでしたが，その上を行ってました．さすがナナハン？．燃費はＧＦより気持ち低い程度．17km/l前後．タンク容量が大きので（確か17リットル．メインで，かな？），航続距離は長いです．

大学卒業後，東京に戻り就職．配属が埼玉方面だったので，自宅からの通勤に使うようになりました．ここ数年オンロードバイクばかり乗っていたせいか，或いは東京に戻ったせいか，オフへの欲求が強くなって買い換えを決意．刀は知人に譲渡しました．しばらくしてエンジンが逝ってしまったそうです．なんかクセの固まりのようなバイクでしたが，それがまた魅力なのでせうね．　[05,1998]