「アーロン!朝だよんv」
元気のいい声がマンション内に響く 「…朝っぱらからウルサイ・・・ティーダ、もう少しおとなしくして居ろ」 ベッドに寝ているアーロンは更に掛け布団を被る。 「あー、もーいい天気なんだから布団干すよ!起きて〜」 ティーダはアーロンが被っている布団を引っ張る、がアーロンは182cmの大柄な男、ティーダが引っ張ろうが何をしようが、微動だにしない。 ここはザナルカンドマンション、主婦:ティーダと、会社員:アーロンの愛の巣なのだ。そしてただいま奮闘中のティーダと、低血圧のアーロン。 休日ともなればこんな会話から朝が始まる。 呆れかえっているティーダの腕をアーロンが掴み布団の中に引きずり込む。 「うっわ!何すんだよ!」 不意打ちにあったティーダは布団の中で怒る。冷静になって状況把握をしてみると、まずいことになっていた。ティーダは仰向け、アーロンはその上に覆い被さっている。 「何って・・・判るだろ?」 アーロンは勝ち誇ったように笑みを浮かべている。ティーダはもがいたが、力ではアーロンには敵わない。ティーダはアーロンにキスをされて、おとなしくなった。 「今日は久々の休日だろ?」 アーロンはおとなしくなったティーダにあやすように再度キスをする。しかし、次の瞬間 「うお!」 アーロンはベッドから落ちた、というより落とされたに近かった。ティーダが押し飛ばしたのだ。ティーダは毎度毎度こんな具合に押し倒され、何度布団を干し損ねたことか・・・。その怒りが頂点に達し、オーバードライブ並の力が出たのだ。 「アーロン・・・毎度毎度俺がやられると思った?残念でした」 べーっと舌を出し、さっさと掛け布団を剥いでベランダに持っていくティーダを見たアーロンは思わず吹き出した 「ったく・・・めっきり主婦だな」 夜になりアーロンと布団に一緒に入ったとき 「布団を干した日には、いい臭いがするよな・・・」 とティーダがアーロンの胸の中でぼそっと呟く。 「あぁ・・・そうだな、そういえばどこかの小さな島国の言葉に『ティーダ=太陽』という意味があると聞いたことがあるぞ。」 「本当に?」 「聞いた話だからな・・・信用はできん」 アーロンはティーダを見ているが、ティーダはアーロンがどこか違うところを見ている気がした。ふいにティーダがアーロンにキスをする。 「どうした?」 アーロンはティーダを抱きしめる 「何か、アーロンが消えちゃう気がして・・・」 「そんなわけないだろ・・・俺はマジシャンじゃないんだぞ・・・」 アーロンは幼い子供をあやすようにティーダに聞かせる。 「・・・そうっすね」 安心したティーダはそのまま深い眠りに落ちていった。 翌朝 「そういえば・・・昨日誰から太陽の話をきいたっすか?」 ティーダはほんの興味本位で聞いてみた。 「・・・・・・ジェクトだ」 背広に着替えているアーロンは、ばつが悪そうに答える 「だから信用できないって言ったのか〜」 「そういうこと」 アーロンは玄関でティーダと『行ってきます』のキスをした。 END |