絶体絶命日記 2008.2

白い月の魔法使いの年共振の月25日

2月1日

 

夢に聞いてみた。

 

プラス思考になるためには。

 

目の前1メートルにその男がいる。

男は高校からの友達だ。

その男は悪魔で、ぼくに呪いをかけようとしている。

激しく男の体は振動し、右腕を伸ばし、指先から強烈な何かがぼくに向かって飛び、突き刺さってくる。

ぼくはそれを右腕を上げ止め、左手を左の腹部に置き、体を支えている。

少しずつ男は近づいてくる。

激しく男は振動し、ぼくの体も激しく揺れ、ぼくは体を支えるので精一杯だ。

 

どんどん男の顔が大きくなってくる。

目が釣りあがり大きく口を開け、揺れは大きく早くなっている。

恐怖だ。

男は目の前30センチ。

もうだめだと思った瞬間、まるでアラジンが魔法のランプの中につい込まれていくように、ぼくの左の腹の中へ入っていく。

やられた、ぼくはそう思う。

周りはシーンとなり、ほっと一息つく。

だが、侵入されたのだ。中に入られたのだ。

ぼくはじっと立ち尽くす。

目が覚めた。

 

その時ぼくは腹に当てていた左手が何かを握っているのに気がつく。

手のひらの中に何かある。

右手そっと触ってみる。

オルゴンリングだ。

腹にではなく、リングに吸い込まれたのだ。

 

それが左の手の中にある。

いつもはそれは手首にまかれている。寝る時に手首とか足首に巻いて寝る。

リングが手のひらに降り、しかもそれを握っているようなことはこれまでにない。

きっと、悪魔を吸い取ってリングはまっ黒に色を変えているに違いない。ぼくはそう思う。

見るとやはり銀色がまっ黒になっている。

 

そっと布団から左手を出す。

色は銀のままだ。

 

だが、悪魔はたしかにこの中に吸い込まれた。

まるでアニメのワンシーンを見ているみたいに悪魔はリングの中に吸い込まれていった。

それが何か、ちょっと、物足りない。

だが、あの激しい振動はやみ、迫ってくる恐怖は一瞬にして消えた。

だからこれはこれできっと、オーケーなのだ。

 

全て大丈夫。

悪いものは、すべて、リングが吸い取ってくれた。

悪いものは、ないのだ。

 

 

 

白い月の魔法使いの年共振の月26

2月2日。

 

夢に聞いてみた。

ぼくのお嫁さんはどうなっているのか。

 

電車の中で本を読んでいる。

目の前で吊革につかまっていた友人が−その友人はこの前の夢の悪魔だ。友達でもある−急に本、本、と言う。

何だと思い、本を差し出すと、その本をくの字に折り、げろを吐き出し始めた。

最初は薄い茶色の液体がゲボゲボで、これじゃ、本では支えきれない。

手にその液体がつく。生暖かい。しょうがねえなと思う。

ゲボっと塊が出てきた。

形が崩れているが、よく見ると魚の切り身だ。それが口から出てきた。

本の上にどさっと出た。

 

ぼくは本を持ってドアの前に立つ。

ドアが開く、それをホームの外の隙間に捨てる。そしてすぐに電車の中に入る。

一番後ろ車両から車掌さんが、怒って出てくる。

ぼく達は(5,6人でいるのだ。)車両のドアを閉める。

だが車掌さんも頑張って開けようとする。

 

駅に着いた。

全員で外に飛び出す。

 

ぼくはホームの水道で、手を洗い、汚れた袖を洗う。

 

 

ゲロを受け止めたのは偉い。

それを受け止めて捨て、電車に戻り、降り、水で洗う。

 

いいのではないか。

汚れた物を受け止め、しっかりと捨て、同じ電車に戻り乗り降り、そして穢れを水で清める。

 

いいのではないか。

 

だが嫁はどうなっている?