2001.7.1〜31 絶体絶命日記 7月12日。木曜日。 実家に帰る。まだおやじおふくろ動ける。頭も体も十分しっかりしている。 小泉首相の構造改革賛成。そこで起きる,特にゼネコン,銀行での「痛み。」 しかしはおやじさんは,十分に彼らはいい目を見た。痛みはしょうがないと言う。新しい職種の人達がいい目を見る番だと言う。 車屋だったおやじは彼らの接待にしんどい目をした事があったという。 なるほどと思う。 ところで後10年もない。 もういい年だ。 全くいつも同じ事を思う。早く孝行しなければと思う。じゃあ、何? 結婚。孫の顔。 これなんだろうな。 しかしこればかりはな。 全く俺の女運ってどうなっているのだろう。無いのか? どんな星周りだ? みんな結婚してるぜ。 不思議な話だ。 「愛してる」っ言ってるのかな,みんな。 言えるか普通?「愛してる」なんて。 「愛してる」って,だからあなたの為にきちっと死ねますよって事だろ? みんな言ってるのかな。 言えるかよ。そんな事。46年生きてきて,一度も言ってない。 これからも言えないだろ,そんなせりふ? 7月28日。土曜日。 8月15日。 小泉さん靖国神社参拝。 国の為に涙して死んだ人々への鎮魂。 分かる。 武力,暴力で国を侵略された人々の怒り。 分かる。 「私は決して前の戦争を正当化するつもりはない。してはいけない侵略戦争を日本は行った。ヨーロッパ,アメリカがそれをしたからといって,やっていいことではない。 その事を我々は深く反省しなければならない。 今我々日本人は,過去のように軍国主義を復活させようなどとは思っていない。 我々は今,武力を放棄する代わりに,思想,宗教,感覚を異にする人々の間に立ち,それぞれの立場を尊重し,それぞれの思いや望みを考慮し,双方が満足し納得し,互いに新たな新しい関係を作り上げる方向性を築き上げる為に力を尽くす,それこそをわが国の使命と考えたい。 風に,雷に,木に,海に,山に,土に,火に,太陽に,川に,熊に,鮭に,虫に,人に,神を見ることのできる感受性を持つ日本人だからこそそう考えたい。 過去の侵略を宗教がらみに正当化するのではない。 侵略という悪を経験したからこそ,より高次の正しさと平和を望むことができる。無念の死を死んだ人々を思いやり頭を下げることができる。子供達とこれから生まれ来る新しい命を迎える心を用意する事ができる。 過去の憎しみと悲しみに囚われてはいけない。 人はみな加害者であり被害者だ。 日本人の加害者としての責任を曖昧にしようとしているのではない。 どこかで憎しみと悲しみの輪を切らなければならない。 神風特攻隊と原爆を日本は経験した。 どの国も同じように加害者で被害者だ。 その程度を言い合うべきではない。 人間の罪深さを感じるべきだ。人であることの悲しさを感じるべきだ。 人類として成長することを真剣に考えるべきだ。 捨石になること,次世代のために捨石になる覚悟。 それを言った人間が非難され,打ち捨てられたとしても次の人の同じ犠牲を尊ぶ言葉にわずかの人が耳傾けられたら,それをよしとする。 誰かがそれを言わなければ言わなければならない。 私がそれを言う。 私を非難してほしい。 そして私の次に来る人の言葉に耳を傾けてほしい。 私は捨石になる。 私の次の人の言葉を聞いてほしい。 人類は成長しなければならない。」 |