絶体絶命日記. 2001.12.1−12.31 12月2日.日曜日. びびるな. びびっちゃうよ. やっていけんのかね. こわいね. きびしいよな. さすがにろうそくは暗い. 2日間ろうそくだけでやってみたのだ. 平和堂ローソク、15号.燃焼時間4時間10分.399円.12本.赤芯(何だそりゃ?) 24本で1ヶ月、800円. となると電気代ではどうなのだろう. まめに消していけば同じぐらいではないのか. 暗くて字は読めない. 部屋の中はろうそくとテレビの明かりでなんとなくなく見えるが、やはり暗い. これはまめに消しての電気に戻していいのでは. 電気って明るいだよな〜. しかし ろうそくの揺れる炎には捨てがたいものがある. すっと見入る不思議がある. そこからどこかへと連れて行かれる期待がある. ろうそくの揺れる炎には魅力がある. だがそれ以上にテレビの下世話なおもねりに引き戻される. まっそれもいいかと思ってしまう. 疲れて帰ってきたら、やっぱテレビだろ. 弱さとはいえ、いいでしょ、と思ってしまう. それも.情けない. だがしかし、それもしょうがないかな. 今日は部屋のレイアウトを変えた. 何かを変えてみて気持ちを新しくしてみたかった.けっこう緊張してる. そりゃそうだろ、給料3割カット. もとがもとだから、これはきついぜ. 買った、シマンテック・インターネット・セキュリティー. マカフィ−(って初めて読めた今日)、きっとこれもいいソフトなんだろうけど、こいつを入れて致命的なフリーズを2度起こし地獄の再セットアップ1週間だったのだ.だからもう買わない.今度はシマンテック. 来たんだよね、Reのついたメール. これってニムダの次のウイルスなんだろ.あせったぜ.息つめて削除. ほっとした.また再セットアップはいやだ. それで買ったよ.7500円出して. で何だ相変わらずの訳のわからん馬鹿マニュアルは. 手順をスッと言えないのか、シマンテック! CD入れるといきなり1時間24分43秒かけて、ウイルススキャン. 始まるんだよないきなり. で1時間24分43秒. じっと待ってんだよね. 注釈はあとでいいんだよ. まず1本すっと筋を通してくれ.最初から最後まで道を見せてくれ. マニュアルは素人向けだ. 素人とは普通の人のことだ.普通の人のことが相変わらずわかっていないソフト会社は相変わらず勉強が足りていない. たまたまコンビニで見た「日経PC21」にあった付録マニュアル買って何とか進めた. ありがたかったぞ日経PC21! 無ければ爆発してCD窓から手裏剣投げで遠く飛ばして後で泣いていたところだ. とりあえず入ったはずだ.シマンテック. なんかクッキーだの、ジャバだの、アップロードだの、そのたびにしつこく聞いてくる.よくわからんが、ガードしてくれてるのだろう. ありがたいことだ. そう思うことにしよう. 節約、節約. 節約、節約.節約、節約. 節約、節約.なんだよな.ゲームゲームゲーム感覚で生き延びるぜ. 2001年12月8日1:10 なんか疲れている. 部屋のレイアウトに時間をかけている.できるだけ広くしている.使わないものはどんどん押入れに押し込んでいる.だいぶ部屋が広々としてきた.視界の中に入るものが減ってきた.見渡せる.できるだけ見える範囲を増やしたい. 気持ちの整理をしているのだ. いらないものを整理しているのだ. 入ってくる新しいもののためにスペースを作っているのだ. それを無意識のうちにしているのだ. 変わるのだ.きっと.何かが起きるのだ. いい方に変わればいいが. 不安だ. えらく不安だ. 12月9日. 土曜日に歓送迎会が会った. こんな時はみんなと会いたい. 行った. 半数ほどしか来ていない. みんな不安になっているだろうから、もっと来るかとも思ったが少なかった. 二次会では噂話馬鹿話の後はやはりこのままじゃやってけないという話になった. バイトの給料じゃないんだからということだ. 全くだが堪え所だから堪えるしかないだろうと結論付けた. それしかない. いつもなら朝までカラオケだが、さすがに今年は疲れている. あっさり帰った. 部屋のレイアウトを変えいらないものを捨て続けている. だいぶすっきりしてきたの 心の中をすっきりさせておきたい. 何が起きても何が突然来ても対処できるように、スペースを空けておきたい. 12月15日。土曜日。 厳しいよな。 節約、節約。 これまでは帰りコンビによって、酒の肴のポテチやするめ。 5,600円は使っていた。 それが今は東スポの120円だけ。 食料は週に1度申し込む、生協の食料のみ。 週に1度の日曜日には、東急で6時過ぎからの半額セールの刺身を楽しみにしていたが、それもカット。 えらいね。 えらいよ。 しかしこれ辛いね。 でもさ、まだ仕事あるからいいと考えるべきなのね。 はは。(--;) 12月16日。日曜日。 捨てている。捨てている。 この1年使わなかったものを捨てている。 いつか使うだろうと思ってとっておいたものを捨てている。 実際使わないのだ。 そのうち使う、そう思ってとって置いて使わないままスペースを取っているものがいかに多いか。 それが邪魔をしている。 きっと新しいものが入ってくることを邪魔している。 だから今捨てている。 もっと捨てる。 12月19日。水曜日。 増員だ。 増やさなければ給料にならない。やってけない。 節約してもおっつかない。 生活がシンプルになっていく。 いいことだ。 最後は四国88ヶ所めぐり。 何回も巡って、最後は年老いた骸骨が太い木の幹を背に座っている。それが僕。 それでいいだろう。 12月24日。月曜日。 節約対策。 自分で髪を切る。 通販で買ったシャギーバサミ。 これまでも3ヶ月1度でがんばったが、高いだろ散髪代。 裸になって鏡に向かって適当に切っていく。 切り過ぎないように。 鏡に映る間抜けな姿。 シャワーを浴びて排水溝に溜まった髪の毛とって、その多さにびびる。 頭洗っても手応え少なく切りすぎたか、びびるびびる。 風呂から出ても髪が乾かないことにはうまくいってるかどうか不安。 意外に良い。 ほーと思う。 何だ床屋より良いだろとも思う。 でもシャギー入ってる分妙におしゃれっぽくなって、この年でちょっと変。 まあ気にするほどもでもないが。 不審船との戦闘。 死に至るまでの暴力も国家が行えば戦闘行為、戦争ということで、当然のこと、あって良い事ととされる。 当初オサマ・ビン・ラディン氏は生きていようが死体だろうが、構わない。とにかく捕まえろ。テレビでアメリカ大統領が言った。それを全世界が見た。 今はオサマ・ビン・ラディン氏の死体をアメリカ特殊部隊が一つ一つ洞窟を捜している。とテレビが報道する。 誰も異常とは思っていないようだ。 生きていようが死んでいようが構わない。 死体を捜している。 そんな言葉が全世界に向けて当たり前のように発信されている。 戦争中であれば戦争という異常の中で異常は正常となり、人々は共食いに走る。 戦争が日常になっていない今こそ、異常を異常と感じる感覚を確かに持つ意志を持たなければならない。 12月30日。日曜日。 北朝鮮工作船撃沈。 世界大戦敗戦後初の他国家との戦争。 撃ち撃たれ死者、負傷者が出た。 これで日本も戦後、他国と同様、平和を守るために戦争をする国家になったわけだ。 そしてだからこそ、そこから降りる権利を持った。 これから日本は北朝鮮と話し合いによる歩み寄りを始めることができる。 それは武力を背景とした話し合いではあるが、進歩だ。 愚かな我々人間に、暴力を捨て去ることは不可能。 だが暴力を抑え、殺し合いを避けることは生き物の義務でもある。 生き物は殺し合いもするが、助け合うこともする。 我々も同じだ。 撃った日本はそうした愚かさを自らも持っていることをちゃんと証明したのだから、 そこから降りることを宣言することができる。 北朝鮮の経済的な破局が国家の破局につながる状況は変わらない。 貧しい国家を豊かな国家が助ける。 助けられた国家はその事を自覚、感謝し、再建後何らかの形で帰す。 助けた国もそのことで自分たちの国の存在を確認し、その事により助けた国も現実的に潤う。 日本は武力を背景とし、援助する。 馬鹿馬鹿しい話だが、それが現実だ。 この米、受け取らなければ、ミサイル撃つぞ! それはこの不況下での富んだ会社、危ない会社との関係にも当てあまる。 好不況で人々の生活が大きな影響を受けることは、資本主義の大きな欠陥だ。 それを互いに助け合う仕組み。 それがなければ、やがては資本主義そのものも滅びる。 助ける事も助けられ事も、どちらがどれだけ借りを作ったか、返したかではない。 堂々と助け、堂々と助けられる。 助ける事で助ける側も、助けられる。 精神的な面と同時に経済にも、そういった仕組みを考え、取り入れる事が必要だ。 殺し殺され、助け助けられる人間。 そのことの深い自覚。 深い深い深い自覚。 その事が平和を少しずつ呼び込んでいく。 12月30日。日曜日。 疲れた。 一人というのが疲れる。 といって2人いればよけいに疲れる。だろう。 人と人とが分かり合える、事などない。 だが誰かと通じ合えるという幻想を人は抱かざるを得ない。 人は孤独だ。 誰も相手を理解し自分が理解されることはない。 それが真実だ。 だから神や、仏、救世主などでっち上げる。 どれもみな人間の弱さが生んだ幻想だ。 疲れてる。 今の自分の体と心と、魂を誰かがほんの少しでもわかってくれたらと思うほどに、疲れている。 情けない話だ。 12月31日。月曜日。 何も分かり会える人とまでは言わない、分かり合えないことを知っている、せめて知らないことを知っている、馬鹿だということを知っている、か、どこまでもノー天気。そんな子とならね。 疲れるな。疲れるね。毎日毎日。疲れるよ。これが今年の締めの言葉だ。 |