アメリカ同時多発テロ.

 

反米のアラブ・イスラム勢力が大同団結,アメリカを攻撃.

しかしこれほどに組織的に大規模に行うためには,小異を捨て大同につくだけの追い詰められた状況が彼らにあった事を証明する.

もちろんだから彼らに理があるわけではない.ハイジャックし非戦闘員である乗客を巻き込んでの自爆テロは許されない.

 

現在もハイジャックされた11機のうち所在不明の機が4機あるという.

さらに多くの命が失われる可能性があるのだ.

 

そしてこれだけ組織立ち,明確な意志を持った攻撃が可能である以上,攻撃はこのまま終わるはずはない.連続する.対象は米国だけにとどまらない.日本そのものも危険だ.

 

さらにアメリカは少なくとも自国の無理やり巻き込まれた非戦闘員の国民の数と見合うだけの犠牲を,相手に要求する.

簡単には終わらないのだ.

 

 

小泉首相は「アメリカ政府(国民?)と怒りを共有する」とブッシュ大統領にメッセージを送ったという.

 

だがこれは違う.

 

いかにアメリカと軍事同盟を結んでいるとはいえ(アメリカの支配下にあるとはいえ),日本はこのような時にこそ,戦争そのものをなくす為の努力をする事,そのような方向へと動く事を世界に見せることが必要なのだ.

 

戦争放棄を記す平和憲法,唯一の原爆被爆国.

 

この事の意味を考えなければならない.

この事の世界史的な意味を実感しなくてはならない。

 

アメリカと一緒になって反アラブを表明する事が日本の外交などではない.

 

 

湾岸戦争で金だけ出して血を流さなかったと非難を受けたからといって,早々とアメリカとの軍事協力を表明などしてはいけない.

 

この世界から戦争をなくす事.

 

これが日本の,この地球での使命のはずだ.

 

                                                                                               2001.9.11