夢日記 2003.9.1-30

白いスペクトルの魔法使いの年 月の月2月12日.

9月4日.

 

自分が気になっている女の子だ.一緒に電車に乗っている.先頭の車両の前に小さなベランダがあり、そこに二人して出ている.風を切っている.

かなりのスピードだ.さらにこの先に急なカーブとアップダウンがある.ジェットコースターよりキツイ.だから僕は彼女に危険がないように、気をつける.

車内から彼女のお母さんが心配そうにぼくたちを見ている.

 

船で結婚式が行われている.

彼女が他の誰かと結婚するのだ.

僕はどうしていいかわからず、ふくらはぎに巻く脚絆の色を気にしている.右と左とで色が違うのだ.右が白、左が緑.

僕はふくらはぎをさすりながらどうしていいかわからない.

 

船は港に戻ろうとしている.

式を終えて彼女が戻ってきた.

僕は携帯のカメラで彼女を写そうとする.

ファインダーの中で揺れている彼女の顔が歪み、やがて泣き出した.

僕は携帯を甲板に思い切り叩きつけた.

携帯は粉々になり、僕はこれで僕が悲しみと怒りでどうしようもなくなっているのだと、周りに知らせる事ができただろうとホッとしている.

 

きっとこのままではいけないのだろう.

まずいのだろうと僕は思っている.

 

 

白いスペクトルの魔法使いの年 月の月2月12日.

9月5日.

 

電車のホームだ.

僕は10センチ四方のお手球のような物をリフティングしながら向かいのホームに向かっている.球は落ちない.僕は上手にリフティングしている.

隣には後輩がいて時々彼にパスを渡す.

彼も上手に僕に戻す.

1度も落とさない.僕はかなり集中しているが、自信満々だ.

 

海辺の工事現場だ.大勢の男たちがいる.大きなトラックが何台も並び、クレーンが空を突き刺している.

その中に巨人がいる.みんなの頭が彼の胸にある.肩幅は他の男たちの5人分はある.彼はじっとして動かない.じっとぼくを見ている.僕は彼が働けばものすごい働き手になると思っているが、彼はじっとして動かない.

 

一人の老僧が飄々と歩いている.やせていて目がやたら大きく、子供の目だ.

顎からヤギのような白い髭が伸びている.

そして僕にこの近くに寺の事務所があるはずだがどこだ、と聞いた.

僕はその事務所を知っていたので彼に教えた.すぐ近くだ.

彼は喜んで事務所に入っていった.

見てみると彼は事務所に入ると、着物の尻をはしょり、ニコニコと話し込んでいる.

変な坊さんだと僕は思っている.

 

学校に戻った.まだ授業をしていたので僕は隣の教室で終わるのを待った.

授業が終わると隣の教室に何人かが入ってきた.

その教室は会議室のような所で、そこで学校の運営を決めている.

重要な会議が始まった.そこでの資料にさっきの老僧の写真があった.何でも彼は大変有名で力のある僧らしい.

僕がその僧に会ったことを話すとみんな驚き、僕に一枚の書類を渡しサインするように言われた.ぼくはよく理由はわからなかったがサインをした.

 

また外に出た.

四角いお手球をリフティングしている.相変わらず、僕はうまい.

しばらくして僕がサインした書類が大変役に立っているとあちこちで聞いた.

なぜだかはわからないが、あの老僧の知り合いということで力があるらしい.

 

白いスペクトルの魔法使いの年 月の月2月20日.

9月11日.

 

太極拳の道場を探している.

それはすぐに見つかったが、茶色の円柱形で3階建て、やや左に傾いている.直径は多分10メートルもなく中の道場も狭いに違いない.

僕はかなりがっかりする.

だが入るしかない.

中に入ると螺旋の階段があり、僕は地下へ招かれた.目を落とすと、地下には中央に緑の島、周囲には青い沼が広々と広がる風景があった.

僕は驚きながら階段を下りたが、やっぱしこうなっていたんだと納得した.

 

ドアを開けて若い男女が入ってきた.

男は小太りで気弱そうな顔をしている.

さっそくおばさんが大きな声で男に話し掛けた.僕は男が可哀想に思えた.

「あんたね、いい物件はあるのよ.ただタクシー共用っていうのが難しいの.他にそんな人いないのよ.」

 

男は一瞬立ち止まるがすぐにおばさんのほうへ歩いていき、思ったよりも大きな声で話し始める.

「いや、声かけてよ、他の人に。いるよきっと.いるんだから、これはね、いるんだ実際。それにね…」

僕はホッとする.

僕もこの街に住む事になるようだ.

ここで太極拳の修行をしなければならないからだ.

となるとこの不動産屋でアパートなり決めたほうがいいのだろう.

 

だったらじゃんけんで決めよう.

誰かが言った.

7人がじゃんけんを始める.打順を決めるのだ.僕はずっと腕を差し出し、グーを出し続けた.

結局僕は5番を打つことになった.

僕は素振りをしておこうと思った.

バッを振るのは久しぶりだ.うまく撃てるだろうか.心配になってきた.

ぼくはバットを持って座った.

武士が刀を見るようにバットを立てて、上から下までじっと眺め降ろしてみた.

1番が戻ってきた.

そういえば5番だからまだ時間はあるのかもしれないと僕は思った.

 

白いスペクトルの魔法使いの年 月の月21日。

9月12日。

 

二人が戦う事になった。

一人は僕の小学生の時の同級生の女の子。

もう一人はK1の魔沙斗だ。

なぜ二人が戦うのは知らない。だが二人とも後に引けないらしい。

僕はレフリーだ。

まずルールを決めなければならない。顔面攻撃をどうするかで3人で話しある。女の子には顔面の攻撃はこれまで経験がないだろうから、禁止にしたほうがいい、魔沙斗には経験のない相手の顔面を攻撃して勝っても意味がないといい、禁止にした。二人とも納得した。

次は戦いの場所だ。ちょうどそこはホテルの大部屋で、左3分1が空いていた。その横では宴会をしている。ここで構わないかと二人に聞くとかまわないという。どこでもいいから二人は戦いたいのだ。よっぽどの事があったのだろうが、二人とも落ち着いていて、緊張感はない。平静そのものだ。

僕はそれに感心している。

 

僕は手配してリングを作る。

まず大きさを二人に提案した。

場所の制限はあったが、最初にやや小さめに、次に二回り大きくほど大きくいってみた。二人はそれでいいといった。

次にマットの厚さだ。

僕はあまり厚すぎても二人とも蹴り合うのだから、よくない。といって薄いと頭を打ったとき危険だ。下は堅い気なのでマットは2枚敷いたほうがいいと提案した。二人はそれで良いと言った。

僕はそれでリングを作るよう手配した。

戦いは6時と決まった。あと2時間ある。

僕は二人に自由に時間を使っていいと言った。

 

戦い30分前、僕は試合場に来た。

最初よく理解できなかったが、リングは妙な形になっていた。

 

マットの上に50センチ程の台がずらりと置かれ、その上に縦2メートル、横3メートルの板が置かれ、そこにマットが敷かれ、さらにその上にまた台がずらりと置かれその上に今度は縦1メートル、横2mの板が置かれマットが敷かれている。

そこで試合をしろとでもいうのだろうか。これは妨害なのか、嫌がらせなのか。

 

僕は二人にここで試合ができるかとまず聞いてみたが二人とも首を横に振った。

当然だと僕は思った。

ぼくは急いでホテルの係りに事情を話した。

係りの人が4人やってきた。

僕は不安に思っていたが、さっそく手分けをしてリングを元通りにし始めた。

だが大事な器具がないらしい。

係りの男は顔をしかめてしばらく考えていたが、何かを思いついたらしくその場から駆けていった。僕は彼らは一生懸命やってくれている。信頼しても大丈夫だと思った。

試合はできそうになった。

 

白いスペクトルの魔法使いの年 電気の月6日。

9月25日。

 

2階は沼になっていた。

緑色でねばねばとした水が部屋に広がり、重くうねっている。においが強烈だ。硫黄の匂いだ。

僕は2度、3度と息をしたが耐えられない。

お袋はその2階を観光地にしたいと考えている。きっと儲かると思っているようだ。ぼくと一緒にやりたいと思っている。だが僕にはその沼が人を呼ぶとは思えない。とにかく凄いにおいなのだ。

ぼくは困ってしまう。

 

白いスペクトルの魔法使いの年 電気の月8日。

9月27日。

タクシーに乗っている。外はいい天気だ。とても明るい。

急にタクシーが止まった。

そして運転手が言った。

「ここまで7000円かかった。目的地にはこの3倍かかる。

 21000円だ。だがお前はその金を持ってはいない。目的地について金がない事が分かってもお前も困るだろう。だからここで降りなさい。」

 

ぼくはそれを聞いて、この運転手はいい人なのだと思った。

確かにあとでお金が足りない事がわかっても困る。

だが辺りを見回しても田んぼと林ばかりだ。こんな所に降ろされてももっと困る。

ぼくはタクシーの中に目を移した。タクシーの中は大きな部屋になっていて運転手はソファに腰掛けてぼくを見ている。

ぼくはしばらくここにおいてほしいと思っているが、どう切り出していいのわからない。

でもこの人はきっといい人に違いないと思っている。

白いスペクトルの魔法使いの年 電気の月9日。

9月28日。

 

少女が校庭のすみで遊んでいる。地面に絵を書いているようだ。そこへ自動車が入ってきた。ゆっくりとカーブを切った。その自動車に下に女の子が消えた。車輪にはかかっていないが自動車の下に入り込んだのだ。

ぼくはびっくりして見ている。

カーブを切り終えると女の子がしゃがんだまままた見えた。

抱き上げると右足がヘンな方向に曲がったままだ。だがすぐにその足は元に戻る。

 

だが少女はいつもそこで遊んでいて、車はいつもやってきて少女をひき、また足が曲がる。

これは何かのたたりだ、お祓いをしなければならない、ということになった。

 

2階の階段を大きな水槽を引き上げていく。その中にはまだ子供のいるかがいる。青い水と青いいるか。

畳の上にそっと水槽が置かれた。

青い波が揺れている。

その中へ犬を入れる。

犬は喜んで飛び込むが、水槽は畳2畳ほどの大きさでいるかと犬とで一杯だ。

それでもいるかと犬は狭い水槽を行ったり来たりと泳いでいる。

部屋の中がどんどん青くなっていく。