夢日記 2003.3.1−30 赤い惑星の月の年 銀河の月8月 3月8日. お袋ろが歩いている.ぼんやりと歩いている.目の焦点が合っていない. 人を殺してきたという. ぼくは別に言いからといってお袋の手を取って引っ張っていく. 丸いテーブルの上に逆立ちをしたモグラが今にもテーブルに突っ込もうと空中で震えている. 一瞬、間があった後、モグラは鼻から突っ込んだ. テーブルの厚さは10cmほどあったが、木屑を巻き上げあっという間に突き抜け、1mほどの空間をガッと降り、次は地面を猛烈な勢いで掘ると地中に消えていった.穴の開いたテーブルが芝生の上に残された. 赤い惑星の月の年 太陽の月9月3日. 3月9日. おばあちゃんだ. すっきりとやせている.しかし年はいっている.真っ白な髪だ. 「あのノートはどこにやったとね.」 そう言ってみんなに聞きにまわっているが、どこか愛嬌があって、そのノートを探そうという気に僕はなる. おばあちゃんはニコニコしていて、あまり急いではいないようなので、とにかくおばあちゃんの部屋に行ってみようと思う. おばあちゃんの背筋は伸びていて、浴衣がゆらゆら揺れている. おばあちゃんは笑う顔が可愛いのだ. 赤い惑星の月の年 太陽の月9月8日. 3月14日. 縦横30センチの空間に焼き物が入っている. それが高さ3,4メートルだろうか、ほーと見上げるほど高く積み重なっている.横にも端が見えないほど長く伸びている. ずらりと焼き物が並んでいるのだ. 少年がそれを見て言う. 「焼き物はバラバラになっているから、同じ種類の焼き物を上に重ねていってほしい.早く正確に重ねたものが勝ち.」 「ファミコンゲームの人力版だな.」 僕はそう言うと焼き物の段を上っていく. 同じ種類だと思う焼き物を取ると、それをもって焼き物の壁を伝いながら移動し、入れ替えていく. 壁は高いし、広い.しかもそれを持って移動するのは辛い.さらに同じ種類なのかどうかのかの自信がない. 結果の発表だ. まちがった焼き物がその場から下に下ろされる. 誰の眼にもはっきりとわかる. 僕のミスは4つだ. 成績としては悪いほうだ. 僕は恥かしく思う. だが戻ってきた焼き物の一つがえらく気に入ってしまい、ぐるぐる回しながら見ているが、恥ずかしさを誤魔化している仕草だと気付いている. 球形で細く長く上へと伸びた水差しで、しかし中央には鋭角な小さな空間が空いていて、それがいい.とぼくは思っている. 照れ隠しにそれに夢中になっている振りをしている. しかしその焼き物がいいのも事実だ.それにもう一つのは緑のグラデーションの色合いがいい. 僕は顔を上げる. 他の連中もどんどん戻されている. 4つ5つはざらだ. 何だ. 僕はもう1度水差しを見る.それは白木でできていて、うすく年輪が見える. 赤い惑星の月の年 太陽の月9月18日. 3月25日. 大きな円柱が連なる神殿の中だ. これから生贄の儀式が始まる. 男は覚悟ができていて静かに歩いている.ぼくたちはその後ろを歩いている. 階段を登っている時男が前のめりに倒れ、覗き込むとうっすらと口を開け死んでいた. すぐさま男の次を歩いている若い男が代わりの生贄になった. だが彼は動揺し駆け出した.すぐに刃物で首を切られた. 生贄はその次を歩いている男になる. だがその男はそれを拒否した. 右手にナイフを持ち自分の首に当て軽く斜めにさっと下ろすと滲み出た血を手でぬぐい、その血を後ろを歩く他の男たちにつけようと走り出した. その血をつけられた男が次の生贄になるのだ. ぼくたちは逃げた. すぐに別の男が血をつけられた. その男がその血をぬぐいまた駆け出した. 僕は逃げた. 一滴でも付けられたなら生贄にならなければならない。 こんな突然に死にたくはない。しかもこれでは生贄の神事からは程遠い。 混乱と恐怖があるだけだ。 僕は逃げた。 血をつけられた男は口を大きく開き、両手を振り回している。 |