【前向きになれないのは・・・】


 



   僕の持ってる本の中で、火事になったら持って逃げたい本、飯を食うのも忘れて
  読みたい本、地震がこようがヤリが降ろうが読みたい本、そのくらい大事なんだと
  いう本があります。
   簡単に言うとお気に入りの本。ああ、本当に簡単だ。(;_;) 

  「ツキを呼び込む10ケ条」と言う本で発行は扶桑社 著者は野末陳平・内田春菊
  であります。1988年 3月28日の初版本の発行以来第2刷は翌月15日に発行となり、
  その後 ロングセラ−となって現在にいたった形跡はないが、僕の中ではロングセ
  ラ−なのである。
   なぜロングセラ−かと言うと、買って読めば解りますが、そのバカバカしさの中
  にある説得力、ほんとうにそうか?と思わせぶりな言い方の言いまわし、ところが
  ほんとうに、そうだの説明が そうだになってない書き方。
    あ〜 なんだか解らない状態。やっぱ ロングセラ−というのは取り消そうか・・・。

   本の紹介はここまでにして、その本の中の10ケ条のうちの第9条に
  〜過去との絶縁でツキがくる〜 と言っているのである。
   過去の楽しいことを思い出すときって どんなときでしょう。たいがい今がうま
  く行かなくなったときです。今がうまくいかないときほど昔を思い出すとこの本で
  は言っています。
   過去にすがりつくな、過去にこだわるあまり、過去に引きずられてますます自分
  が見えなくなります。過去にふけって新しいものは何も生まれません。こういう後
  ろ向きな生き方はツキが遠慮してしまいます。
   とこの本では言っている。 とここまで書いて気が付いたが、本の紹介はここまで
  と書いて置きながら本の内容の紹介に移って 結局 紹介が続いているのであった。
  まあ いいか・・・。

   そして、野末陳平氏の文を もうひとり著者の内田春菊ちゃん(注1)は漫画で
  説明してるのだが、その漫画がおもしろいのである。
  漫画の内容ですが うまく伝わるかどうかわかりませんが こんな感じの漫画です。  
  登場人物と設定
   登場人物 男  ファイトあるビジネスマン つきのくん
        女1 情熱家でおおらかなオフィスレディ にこたさん
        女2 野心家でせんさいなオフィスレディ こまたさん
        謎  なぞのキャラクタ− 三日月のかぶりものの ツッキ−くん
           (つきのくんがかぶっているのが バレバレだけど)
   設定 社内でつきのくんにこたさんが お茶を飲んでるとそこに泣いてでて
      くるこまたさん
       こまたさんは やっとつかんだ彼と旅行して愛を深めて結婚といきまい
      て会社を出ていってたのであった。ところが・・・


   にこたさん 「こまたさん今頃どうしているかしら・・・」
   つきのくん 「あんな人でも いないとさびしいもんだね」
   にこたさん 「まあ つきのくんったら あんな人なんて・・・」
   つきのくん 「彼女は感情で行動しすぎるよ」
   にこたさん 「そうかしら? じぶんに正月なだけよ
          お茶をすすりながら
   つきのくん 「正直だろ 正直・・・」
          あきれた顔で

       そこへ こまたさんが登場
   こまたさん 「彼にすてられちゃった〜」
          泣きながら ゴミ袋に入ったかっこうで 飛び跳ねている

       にこたさん、つきのくん びっくりした顔
   つきのくん 「わかりやすい人だ・・・」
   こまたさん、にこたさんに泣きつく
   こまたさん 「まだ有給休暇ある?・・・」

   にこたさん 「あったと思うけど・・・・」
   こまたさん 「んじゃ あたし彼との思いでの場所へ傷心旅行へ行ってくるわ」
          ティッシュ片手に 涙流しながら・・・

   にこたさん 「またいくの?。。。」
          びっくりした顔で
       こまたさんがにこたさんに相談していると そこへ ツッキ−くん登場
       つきのくんは 当然いなくなってるが 気にしないというお約束みたいだ。
   ツッキ−くん 「待ちたまえ・・・」
          ドアを勢いよく開けるツッキ−くん。
   こまたさん 泣きながら「また出たわね・・・ あたしの留守にもでたの?」
   にこたさん 困った顔で「いいえ ひさしぶりよ・・・・・・・・・・・・」
   こまたさん 「でも迷惑な人よねえ いったい何してたべているのかしら
           どっかの道楽息子かしら」
         
まだ、泣きながら文句をいうこまたさん。
   にこたさん またまた困った顔で 「まあまあ こまたさんを助けようとして
           言ってくれてるんだし・・・。」
       ツッキ−くん こまたさんの言葉に座り込んで泣く。
       後ろ向きなので 背中のチャックが悲しい・・・。
   にこたさん 「ツッキ−くんも 泣いてチャだめじゃない」
       ツッキ−くん にこたさんに泣きながら なんか言ってます。
   にこたさん 「なになに今日は何を言いにきたの? うんうん」
   にこたさん 泣いてるツッキ−くんをなだめながら
         「こまたさん過去のことはすっぱり縁を切らないとツキはやって
          こないそうよ」

   こまたさん 泣きながら怒鳴る
         「じゃあ どうすればいいのよ!」

    これで おしまいです。

   ほとんど本をマル写しみたいで 著作権は大丈夫だろうか(^^; ははは・・。
   じゃあ どうすればいいのよ どうすればいいのよ いいのよ イイノヨ
    よん よん よんんんんんんん・・・・・ (エコ−付き。)

    早稲田大学の加藤諦三先生は、著書の「自分の居場所」をつくる心理学 
   発行 PHP研究所 の中で挑戦的になれないのは 心の底に不安があるから
   挑戦的になれないと言っている。心の底で孤独感に苦しんでいるからこそ人は
   何かにしがみつくのである。と言っている。

    あなたが もし一人暮らしで朝会社に行くときに、途中の電車の中で、部屋
   の電気を消しただろうかと気になったことはないだろうか。電気ならつけっぱ
   なしでも電気代がかかるだけだからいいけど、ガスとなると火事や大事故につ
   ながるので とても気になる。つまり過去(家のこと)が気がかりで現在の事が
   手につかないのである。

    気になりだすと人間止めどもないもので、山道を転がる雪だるまのように、
   もう一日中それが頭の中を秋の大運動会してるのである。
    つまり、気が他にいってるから前に進めないのである。前に進めないという
   か 今のことさえ手につかないのである。これが家のことだったら帰れば解決
   するけど、心の不安は取り除かないと前向きになれないことになる。だけど、
   心の不安自体 そんなのあるのだろうかと悩むほど自覚してない場合が多く
   過去にさかのぼって思い出さないとだめだろうし、思い出すこともできないか
   もしれない。

    抑圧されているから解らないのか。トラウマ 心的外傷だからなのか。
   心の不安がないと 自由だと感じるというのは、この『「自分の居場所」をつ
   くる心理学』では、小さい子供が母親と手をつないでいるときは好奇心を働か
   せ、母親が部屋にいるときは子供は安心して部屋の中で思いきっり遊ぶと書い
   てありました。

    心理的安定が 何か新しいものに挑戦するのには必要なのは解っても、この
   小さい子供のように心理的要因が母親であることがすぐわかる場合はいいが、
   成人した大人の不安の要因がどこにあるのか探すのは容易ではないでしょう。
   きっと、きっとね。。。

    であるから 元に戻ってこまたさんの言ってた 「じゃあ どうすればいい
   のよ!」が頭がよぎる。
    自分もなぜ前向きにならないのか、なぜ新しいことに挑戦することに違和感
   を感じたのか、なぜ知らない土地にいくと来たばかりで帰りたくなるのか、
   不思議に思ってたら こういう原因なのかということが解ってなんとなく、
   今までできなかったことが少し気分的に楽にできるようになった。

    加藤先生は、自分に正月になれと言ってる。もとい 掃除機になれと言って
   る・・・ 少しボケてみました。(^^; もっと自分に・・・ ああ ボケが浮
   かばない・・・ ショックである。。。(;_;)。
    だから ボケはどうでもいいんだけども、自分に正直とは、悔しかったら
   悔しいといい 悲しかったら泣けばいい、可笑しかったら笑えばいいという事
   らしい。声をだして笑わなくても 頭の中で悔しがったり、笑ったりすれば
   いいらしい。つまり感情を自分のものする訓練だと思う。

    そうやっていること何年も続けていくうちに、自分で感じるということが
   どういうことなのか、文字通り肌で感じるのではないだろうか。

    前向きについて書いてきましたが 今回もれいによって解ったような解らな
   いような・・・です。
    俺は前向きにいつも生きていると言っている人でも 「昔はな 良かったん
   だよ・・・」とか言う人は多い。前向きの前がどっちなのか まずそれが問題だ。

    注1:内田春菊 漫画家 東京電力のでんこちゃんのキャラクタ−の産み親
            現在漫画のみならず エッセイとか著書多数。
            1999年11月に神奈川県逗子市の逗子市役所に講演に
            来たのでいってみました。そのとき パソコンはやらない
            みたいなことを言ってたので インタ−ネットはやってな
            いみたいだ、ひじょ〜〜〜にぃ 残念だ。


                         2001.01.04
                           神奈川県横須賀市
                                クロベ