日本語によるミサ曲とテゼの音楽


 ミサ曲は、カトリック教会の聖餐式における音楽です。式文は、本来
ラテン語が用いられていましたが、現在は日常の聖餐式を各々の国語で
行っています。音楽史の変遷と共にミサ曲も時代の音楽と密接に関係し
あってきましたが、中世・ルネサンスの時代には特にめざましい発展が
ありました。現在、中世・ルネサンス期のミサ曲のファンは多く、
多くの人が合唱で歌ったり、音楽会で鑑賞していることでしょう。

 今回演奏させていただくミサ曲はラテン語を日本語に訳した聖餐式文を
テキストとして作曲しました。初めは聖餐式を想定していましたが、
徐々に合唱曲として誰もが歌えるものを書きたいと思うようになりました。
キリエ(主よ、あわれみをおあたえください)、グローリア(いと高き
ところには神に栄光)、サンクトゥス(聖なるかな)、アニュス・デイ
(世の罪を除く神の子羊よ)の4曲が出来あがっています。
通常文の他の部分についても現在作曲中です。

 本日は、テゼ共同体で歌われている音楽を挿入しつつ演奏いたします。
テゼ共同体は、フランスのブルゴーニュに近い、テゼという村にある、
教派を問わない男子修道共同体です。

(佐藤栄一)

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