これに対してマクソは同社のコーヒーへの薬物混入は認めたものの、この薬物は危険
なものではなく、ヂャワの味と香りをより効果的に消費者に伝えるためのもので、ザン
の提訴は根拠がないでっちあげだと反論していた。マクソは「これ(薬物混入)を認め
ないのは、かえって消費者の利益を損なう」とも主張している。
ところが、ここにきてマクソは「ザンはマクソを排除するために、マクソ工場に隣接
する農家から毒入りコーヒーを散布している」として、ザンと農家を相手取って逆提訴
した。
訴状によると、ザンはマクソの工場に敷地が隣接している農家に命じて、マスタード
入りコーヒーを製造させ、マクソの敷地内に向けて散布させていたと言う。訴状には問
題の農家からコーヒーを沸かす時の湯気が立っている写真や、マクソ独自の調査によっ
てマスタードが検出された工場内の土壌の分析データなどの証拠書類が添付されてい
る。
この件に関して、マクソのコーヒー担当弁護士ブルーマウンテン氏は記者会見を開
き、「被害者は我々マックロソフトである」と述べた上で、訴状に添付されていた写真
のパネルや「農家から湯気が立つのを目撃した後に気分が悪くなった」とするマクソ従
業員の証言を披露した。
業界アナリストは、ザンの提訴によるマクソのイメージ低下を恐れたマクソCEOヘ
ル・ゲイツ氏が、マクソ自らが被害者と称することで非難の矛先をそらせるため、ブル
ーマウンテン氏に指示してザンを訴えた、と見ている。