月曜日有料版1章途中までをお送りします。 日銀が利上げしたにもかかわらず、円安が進んでいる。財政出動は 2026年度予算でも続き、日銀は10年国債の買い入れをするという。 このため、円安が止まらない。今後を検討をしよう。 津田より 1.日本の状況 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 先週、株価は1330円の下落。19日の日銀会合で0.25%の利上げで、 FF金利は0.75%で1995年以来の金利になる。しかし、ドル円は、円安 となり157円台になった。植田日銀総裁の記者会見で、すぐ次の利上 げがないと見られたことが原因のようである。また、片山財務相の 口先介入「過度な動きには適切に対応」と言ったが市場は反応せず だ。 消費者物価は3.0%上昇しているが、FF金利は0.75%であり、実質マイ ナス金利であり、日米金利差が実質金利で見ると縮小していないか らだ。 それと、大幅な減税などで2026年度予算も財政拡張の予算と見える ので、国債発行が増えて、長期金利の上昇が起きると見られ、10年 国債金利は2.02%に上昇した。円安、債券安で株高となっている。 1ドル160円に向けて、円安が進行しそうな状況があるが、それでも 日銀は次の利上げを当分しないのであろうか。片山財務相は、為替 介入を示唆するが、この状況では実際の介入でも短期の効果しかな い。 その上、ベッセント財務長官は中立金利まで日銀が利上げしてから の為替介入しか認めないという。介入の日米の調整はできていない。 日本は金利上昇を容認するか、円安を容認するかの選択になってい る。金利が上昇すると、利払い費が上昇して、予算上での国債費が 上昇して、雪だるま式に膨張する危険があり、最後には財政破綻に なる。 このため、金利上昇を押さえるために、日銀が国債を買い入れると 円の通貨量が増えて、円安になり、160円以上の円安の可能性も出て 来る。その時の日経平均株価は10万円にもなる可能性がある。 しかし、円安回避の唯一良い点は、投機筋の円買いポジション処分 の円売りはほぼ一巡したことであろう。ということで、紆余曲折し て、円安に向かうのであろう。 そして、現預金が18年ぶりで50%割れになっているというが、個人の 金融資産は2280兆円に膨張している。株資産は19.3%増に対して、現 預金は、0.5%増であり、インフレに負けている。 どこかで、財政均衡化をして円安を止めないと、インフレで所得格 差が拡大することになる。 178万円に課税限度額を引き上げたが、この恩恵を受けるのは年収 665万円までの全体の80%の人たちまでである。20%の人たちは大企業 社員と経営者、投資家である。法人税の引き上げや金融所得課税も 強化するという。難しい局面になっている。 この状況で、三木谷さんは、「このままでは、富裕層やベンチャー は海外に出る、外国人労働者は不足、不動産は下る、円安は止まら ず日本人、日本はますます貧乏になる。」と言っている。 減税を行うことで、国民世論を自民党優位にする為であるとみるが 、早く衆議院解散をして、自民党が過半数を確保して、財政均衡化 に舵を切らないと、インフレが加速化して、多くの国民が貧困化す ることになる。 以後は有料版を見てください。 0.米国の状況と世界情勢 1.日本の状況 2.ウクライナ戦争と世界情勢