1999年
2月9日(火)の宿

ゴールウェイ駅近くのB&B 「ミセス・ウォルシュ」宅


17時30分 ゴールウェイの町に到着

17時30分ころ、バスでゴールウェイ駅に到着した。 ダブリンを出たときは鉄道に乗ったはずなのだが、このときは駅が工事中で、1つ手前の駅からバスに乗せられたのだった。
ともかく早速この日の宿を探す。

ゴールウェイの駅の真ん前にもB&Bが2軒ほどあったけれど、 “シャムロック印の認定マーク”もなく、なんとなく気にいらなかったので、 他の宿を探そうと駅付近をウロウロしていると、 怪しげな、痩せた中年女性が声をかけてきた。

初めて訪れる外国の街で、たいして得意でない英語で声をかけられる・・・結構ドキッとする。 彼女は、ちょっと厳しい顔つきの女性で、なんというか"魔女"っぽい雰囲気を持っていたので、最初は怪しい勧誘かと思った。 (後々、僕らは勝手に "魔女のおばさん" と呼んでいた。)

ヒヤリングが出来ず、なにを言ってるのか、よくわからなかったが、
『B&B宿を探してる』ということを伝えると、
『着いてきなさい。』
と言われた。駅前で客探しをしていたらしい。

(この人について行っていいのだろうか・・・?)

しかし断ることも出来ずに、ドキドキしながら着いていく。 言葉もままならない(といっても英語なんだけど)見知らぬ町で、 わけもわからぬまま 魔女っぽいおばさんに連れて行かれるのだ。 このときの心中を察してほしい。

駅の近くにあるショッピングモールの中を突っ切り、裏手から出る。

おばさんはあんまりニコニコしているタイプではなかったが、 でも、どうやら、実は世話好きで、話好きらしかった。 厳しい顔でひととおりしゃべった後、最後にちょっとだけニッコリする。 ちょっとうるさい気もしたが、客が好きらしい。

結局、僕らは一抹の不安を感じながらも、宿まで付いて行った。

垢抜けない宿

辿り着いたのは、長屋風の建物のドアの1つ。 非常に垢抜けない、ヒナビタ感じがした。 客室である2階の部屋も、若干傾いている。

でも、いまさら面倒くさいのと、安かった(2人で25ポンド=4000円くらい)ので、ここに泊めてもらうことに。 おばさんも別に悪い人じゃなさそうだし。

部屋でゆっくりしてると、20歳くらいの息子が「カード」を持ってきた。 一応、この宿の名刺風のカードのつもりらしいが、 タイプライターで打ったものを、コピーして切りぬいたっぽい。 ハジが黒くなってるし、ちょっと曲がってる・・・。
その素朴な感じの息子も、ドアを開けたら東洋人の僕らを見て、一瞬「ギョッ」とした感じで、 カードだけ手渡すと、何も言わずにピューっと素早く下に降りていってしまった。

落ち着いたので、夕食がてらちょっと街をぶらぶらしようと外出。 出る際、波留子はおばさんに『寒いからフードをかぶれ』と、コートのフードを目深にかぶせられる(笑)。 客扱いというよりは、子供扱い(?)

夜、ちょっとだけ外出

近所をうろうろ。 気楽に入れる雰囲気の コンロンズ海鮮レストラン Conlons Seafood Restaurant という店を見つけたので、そこで食事。ふたりで£8.75(1500円)。

裏通りではストリートミュージシャンが弾き語り。町の規模の割に楽器店も多い気がする(?)。

ぶらぶらしている途中、宿のおばさんとすれ違う。教会に行くところだという。敬虔な教徒らしい。 1人で行くようだったから、息子は敬虔ではないのだろうか。

宿の近くに図書館を発見。 英語の書物が読める訳ではないが、なんとなく面白そうだったので、入って時間をつぶす。 20:00閉館だったので、宿に戻る。

翌朝

朝食、台所で食べた。 昨日までのB&Bでは優雅なダイニングルームに朝食を運んできてくれたが、 このB&Bでは庶民的な台所。 調理しているところを間近で見れて、興味深くもあるが。

他の客は、フランス人っぽい男子学生2人組。
1人は気さくな感じで、朝食を前にやけにニヤニヤしていた。 もう1人は真面目な感じで、ちょっとクールにしていた。
僕らと同じように、駅前でつかまって連れて来られたクチだろうか?

宿の質という点では・・・また泊まりたいか?と聞かれても困るが・・・ 印象度という点ではバツグンだった(^^;;
まぁ、宿賃は1人12.5ポンド(当時約2000円)と値段は安かったし、 こういう宿も面白いかもしれない。

面白かったけど、でもやっぱりおそらく再びここに泊まることは・・・ないだろう。


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