ナイトメア キャッスル
Beneath Nightmare Castle
著者: Peter Darvill-Evans, 1987
監修: Steve Jackson and Ian Livingstone, 1987
挿絵: Dave Carson, 1987
邦訳: 柿沼 瑛子 1988

■ストーリー

難易度:★★★★★(5段階評価)

■作品紹介
この作品での冒険の舞台は、ニューバーグ城とその城下町である。 メインは城内の探索だが、その前に城下町での情報集めと冒険の支度を行なう。 僕は初期のウィザードリィが好きだったので、町で準備→冒険の舞台に乗り込むという構成には、なんとなく親しみ深いものがある。

ニューバーグの町については、過去の歴史や伝説などがしっかり設定されている上、 町の地図や名産物(ミートパイ)まで用意された凝りようで、こだわりが感じられる。

さて、物語のほうだが・・・救いようがなく暗く重たい雰囲気だ。 登場するモンスターも、不気味で得体の知れない敵。 とにかく気色わりぃ〜。食事のときには思い出したくない奴らばかり (その手のが好きな人にはたまらんかも??)。 ラストボスもまた然り。 それだけに、クリアー後の爽快感という意味では格別だった。

ゲームバランス的には、デッドエンド(突然死)が多い。 その分、戦闘は結構楽になっており、「王たちの冠」を思い出した。 デッドエンドの内容にもなかなか後味の悪いものが揃ってるので、 怒らず焦らず、その感触を楽しむ余裕がほしい。


■この作品独自のルール

意志力点ルール
このゲームでは、標準の能力値に加えて「意志力点」を決める(6+サイコロ1個分)。 冒険中には、しばしば「意志力点だめし」を行なうよう指示がある。 これは、精神的ショックを受ける場面において、正気を保てるかどうかをチェックするものだ。 サイコロ2個を振った合計が、その時点の意志力点以下なら成功、そうでなければ失敗となる。 「意志力点だめし」を1回行なうたびに、意志力点は1点減点される(「運だめし」と同様だ)。 意志力点が6点以下のときの意志力点だめし失敗は、発狂もしくはショック死したことになり即ゲームオーバー。

『地獄の館』の「恐怖点ルール」に似ているが、サイコロを振る際の緊張感が味わえる。

複合能力値による行為判定
ルール部分で説明されているわけではないが、ゲーム中しばしば用いられる行為の成否判定方法。
複数の能力値の合計を目標値として、サイコロを複数個ふるものだ。例えば、 「サイコロを8回ふり、体力点と意志力点との合計と比較せよ。」・・・といった風に。

キャラクタの能力値が多く設定されるゲームでの行為判定で、 その場面に対応する能力値が1つに特定できない場合には、有効な判定方法かもしれない。 ちょっとめんどくさいけど。


雑メモ(ネタバレあり) 1998/9/7作成
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