運命の森
The Forest of Doom
著者: Ian Livingstone, 1983
挿絵: Malcolm Barter, 1983
邦訳: 松坂 健, 1985

■ストーリー


難易度:★★(5段階評価)

森林浴をしたいあなたにはこの一冊。

"森"という舞台が、結構メルヘンチック。 たくさんの魔法の道具も登場するし、おとぎ話でも読むように楽しめる。 冒険の目的も「悪を倒す」というものではないので、殺伐とした雰囲気もそれほどない。 地下迷宮モノちがってジメジメした感じもないし、めずらしく健康的な作品。 ゲーマーじゃない人にもとっつきやすいのでは? 難易度も押さえてられてるし、手軽に遊べる一冊だ。

一見迷路のような森も、実は明快な道の繋がりかたをしてるので、 きちんと地図作りするのも、おもしろいだろう。

難を言えば、物語としての起承転結には欠ける・・・という点か。 単純なイベントを繰り返しすうちに、いつの間にかゴールにたどり着くので、 盛り上がりが今ひとつ。

でも 『火吹山〜』 と同様に、押し付けがましい物語の展開がない分、 あたかも自分自身が、架空の空間に存在しているという快感は十分味わえる。 子供のころにやった「宝捜しごっこ」あるいは「オリエンテーリング」のノリで遊ぶのがよいかも。 広い森を、隅々までもぐって宝捜しするのは、なんとも楽しいもんだ。


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雑メモ(ネタバレあり)
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