2024.9
災害時支援の今とこれからー能登半島地震での対応から見えたもの
インタビュー 能登半島地震で何が起こったか,これからの地域をどう支えるか
- 特に山間部には高齢者が多く住んでいて広域避難の実施をしたが,東日本大震災時の福島県と共通するぐらい災害関連死が多かった.
- 奥能登では介護事業が生産額の減少に歯止めをかけていたが,広域避難で利用者が分散あるいは遠隔地に移動することで,奥多摩での介護事業の縮小が起こり,奥能登自体の生産額を大幅に減少させることになる.広域避難は利用者だけではなく,介護労働者も同様であり,人材不足を引き起こしている.
- 仮設住宅や公営住宅と言ったコンパクト化された団地に訪問介護やケア機能をつけた高齢者向け住宅,小規模多機能型居宅介護のような複合施設を組み込むことが出来れば効率的な介護・福祉サービスの提供になる.
- 能登半島地震における福祉関係者の支援活動に,災害ボランティアセンター(災害VC)の運営支援,生活福祉基金(緊急小口資金)特例貸付,災害派遣福祉チーム(DWAT)の活動,被災福祉施設への介護職員などの応援派遣などである.
- 被災者の今後の生活を考える上で,住民のコミュニティを維持することに注意が払われているのは大きな成果である.全社協が災害VC中央センターの運営業務を委託したことで,これまでバラバラだった各県のDWATが一つにまとまり派遣調整もスムーズだった.
- BCPの作成を通じて災害における施設機能を確認することが出来た.これまで福祉は,晴れの日,平時のことしか考えてこなかった.しかし,晴れの日も災害時のような雨の日も利用者の命と尊厳を守るのが福祉関係者の使命である.全天候型の福祉実践が求められる.
- 災害救助法において医療は救助として位置づけられているのに,福祉は位置づけられていないことが課題である.1947年に災害救助法が制定されていたとき,厚生省社会局が所管していた.そのため福祉が救助に明記されていなくても,救助法の担当部署は柔軟に運用できた.しかし,2013年に災害救助法が内閣府に移管されたときに福祉を加えるべきだったのに加えなかった.これにより以前は運用で多少はカバーされていたものすらされなくなった.
レポート
- DWAT活動から見えた被災者を取り巻く課題
- DWATとは避難所で避難生活を送るよう配慮者の二次被害(状態の重度化,関連死などを防ぐために福祉的支援を行うチーム.社会福祉士や保育士などによって校正され,要配慮者の福祉ニーズの把握や被災地の状況把握,環境整備,連携,調整などを行う.
- 1.5次避難所で子どもの心を支える
- 1.5次避難所とは2次避難所に移る前の待機場所のこと.
- つながりを崩さないこと,伝えること
- 身体障害者の避難について論じている.応援職員のことについて書かれている.
- 平時のつながりが生きた発災後の支え合い
- 被災した社協への支援活動で感じたこと
- 避難所の環境と運営における女性の視点
- トイレのこと,プライベート空間のこと.家事や高齢者のケアが女性任せになっていたことなど.
- 利用者全体の避難から事業再開までのあゆみ
提言 災害福祉の実践に見る社会福祉法人の将来像