2023.5

続・子どもを中心においた支援を実現するために

インタビュー 「こどもまんなか」とは何か

論点

  1. 相談支援を充実させる.

    島田市ネウボラの取り組み

    保健師が継続的に関わる仕組みを作り出し,妊娠期から一体として関われる仕組みを作ったこと.また父親も関われるように巻き込んでいったことについて.

  2. 子どもの意見を聞き,くみ取る

    児童養護施設出身者による当事者団体(IFCA)の取り組み.当事者にとって施設職員に直接言うことは遠慮があってなかなか出来ない.そうしたときのための第三者の立場で話を聞く機関が必要である.

  3. 地域における児童養護施設の新たな役割

    児童虐待報道の過熱は出生数低下の加速と無関係では無い. という,虐待を中心とした昨今の状況について論じている.ネグレクトが多く,また女性の貧困も虐待の誘因になる場合があること.ダブルワークなどで働いている女性がネグレクトで虐待者のレッテルが貼られる.

    国は社会的養護の変革を掲げているが,その内容は子どもを家庭にと言う抽象概念が先行した,里親,特別養子縁組と言った形態論に偏ってきた.

  4. 18歳以降を支援する.

    児童福祉法では原則18歳までの入所措置であるが,理由があれば20歳まで措置延長が可能である.さらに社会的養護自立支援事業を活用すれば22歳の年度末まで施設生活が出来る.2022年の児童福祉法改正ではこの自立支援事業が拡充され22歳以降でも状況に応じて施設等での居住が可能となる.児童養護などのサービスを利用したことのある人のことをケアリーバーと呼ぶらしい.

    児童養護施設等への入所措置や里親委託などが解除されたものの実態把握に関する全国調査

    2018年度全国自立援助ホーム 退去者の生活状況に関する調査報告書

  5. これまでと,これからの家族政策

    少子化によるこれまでの対策,家族政策について提言している.家族政策の恩恵を受け出生率が回復している正規の共稼ぎ世帯,そしてそもそも結婚や出産自体を諦めている不安定層に再生産が階層化され,しかもその構造が固着されつつある.

てい談 子どもに向き合う支援者に求められること

参考文献

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