2015.9
福祉ではたらく
日本の福祉人材の行方(市川一宏)
いわゆる介護従事者は,84万人,相談員は8万人,介護員は11万人,保育士は37万である.また,特養は29.5万人,老健は20万人,通所介護は28万人,内,相談員は6万人,介護員は68万人となっている.
虐待や自殺,居場所がない,急激な人口の高齢化,貧困の拡大,子育ての問題など社会問題が深刻化あるいは複雑化している.
やりがいのある仕事だと思って入ったものの,風土や人間関係などを理由にやめていくことが多く,モチベーションを維持するための組織的な努力が必要であること.あと,賃金の低さなどあたりまえのことが書かれている.
命を大事にする支援をしましょうとか…
座談会
- ホームページを開設したり,定期採用を進めたり,就職説明会に参加するなどで募集をしている.
- 職業体験学習が就職につながるとか,書類選考などでは若手にも参加してもらう,養成校と仲良くする,実習指導者を多く配置し,実習生の受入を積極的にするなど.
- 養成校訪問には卒業生を必ず連れて行くとか,キャリアアップ(ケアマネ,サービス提供責任者)の道があるとかそうしたことをプレゼンしている.
- 介護人材は増えているが,早期退職の多さが課題と言える.福祉業界では45%位の人が3年以内に辞めている.管理職とのコミュニケーションが大事とか,異動で問題が解決するとかよく話を聞くことが大事とのこと.
- 管理職になりたがらない人も増えており,従来のキャリアパスステムでは機能しない場合がある.むしろ業務を進化させるような福祉的な考えを加味したキャリアパスの方が,よりやりがいを漢字機能すると思う.
- 中間管理職が法人には大切.福祉の職場のイメージを変えていかないと人材は集まらない.
この他,高良麻子さんの独立型社会福祉士のこととか,介護福祉士の未来とか,保育士の現状とかのレポートがある.