2011.1
元気な地域を作る
身近な地域における福祉活動に今、求められること(原田正樹)
小地域福祉活動とは小学校区、自治会、町内会という範囲を指す。お互い顔が見え、最も基礎的な生活空間、冠婚葬祭といった相互扶助や何らかの住民組織が成り立つ公共空間。生活課題を住民相互で解決していくたくましい小地域を思い浮かべなければ小地域福祉活動のおもしろさや醍醐味は作り出せない。そして住民の主体性が重要
- 安心安全への危機感(災害や不審者)
- 無縁社会などに象徴される人間関係の希薄さ
- 集落機能の低下と生活機器
- 市町村合併(地域福祉計画策定を先送りしてきた)
- 地域活動への参加や共同への意識の高まり(住民主体:スローな活動)
最近の傾向として、
1.お互いに支え合う活動
最初は敬老会のイベントなどからスタートし、地区社協が配食サービスや安否確認、生き生きサロン活動を広める。そこからボランティアグループが誕生したり、住民参加型福祉サービスが誕生し、中にはNPO法人になっているところもある。または高齢者が対象だった見守りサービスが子育てサロンや障害者にも広がり、最近では誰でも集える、共生ケア型のサロンも増えてきた。
2.地域福祉行動計画
行政が作る地域福祉計画や地域福祉活動計画ではなく、あくまでも一つの社協がどのように行動するかを検討した独自に作成するもの。
3.身近な地域での学習
社協が講座を自分の所で開いて住民に来てもらっていたが、公民館などに出向き、講座を開くようになってきている。
4.地域福祉を進める組織
民生委員や地区の役員が中心に、ボランティアも参加して地域福祉のプラットホームとして社協が機能しているケース。あるいは地区社協が外部の助成金を申請したり、ボランティアビューローを運営したり事業を進めているところもある。
5.専門職との連携・協働
地域包括ケアシステムや権利擁護の面で益々重要になってきている。
見守りが監視にならないような丁寧な協議に。また地域活動が隣組のようなファシズムに利用される危険性があることなども考えながら、あたらしい支え合う地域社会…共生社会を目指すことが重要である。
ともに支え合う地域社会の実現に向けて(和田敏明)
特に社会から孤立しがちな人に対しての地域福祉の活動について紹介。「安心生活創造事業」について一人暮らし世帯が住みなれた地域で安全・継続して生活できる地域作りを目的年、基盤支援を必要とする人々とそのニーズの把握、もれなくカバーされる体制づくり、安定的な地域の自主財源に取り組むこととする。徹底的な把握と調査、情報を共有する台帳の作成、高齢者のみならず全て地域から孤立する可能性があり、定期的な基盤支援サービスが必要な物を対象とする。
地域福祉コーディネーターやコミュニティソーシャルワーカーの設置と積極的な実践への提言など
2015.3.17