1996 Rd.13th Belgian GP
Qualifying Practice

Last Updated: Aug.25 1996
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○ヴィルヌーブ2度目のポール・ポジション獲得
1996年F1第13戦ベルギー・グランプリの予選が8月24日(土)、スパ・フランコルシャン・サーキットで行われ、J.ヴィルヌーブが開幕戦以来2度目のポールポジションを獲得した。2位はD.ヒル、3位M.シューマッハ、4位D.クルサード、5位G.ベルガー、6位M.ハッキネン。
現在ドライバーズ・ポイント トップのヒル、2位ヴィルヌーブ。この2人に絞られた今年のチャンピオン争いであるが、残り4戦でポイント差は17とまだまだヒルが有利。残りのレースですべてヴィルヌーブが優勝し、ヒルがすべて2位でもヒルのチャンピオンが決まる。
ヴィルヌーブはとにかくここで優勝するしかない。そのためぜひとも欲しかったポールを手に入れた。ヴィルヌーブは予選開始から積極的に攻め、早め早めのタイムアタック。ヒルはそれを見ながら追いかける。しかし気まぐれはスパ・ウェザーがヴィルヌーブの味方して開始40分位から雨が・・・。しかしながら、初めてF1で走るサーキットでポールを取ってしまうのだからさすがである。本人もこのコースが気に入ったらしく、ダイナミックなレイアウトのスパはヴィルヌーブの雰囲気にマッチしているようにも見える。
それを迎え撃つヒルは、93年94年とここスパで勝利しており、わりと得意なコースだと思う。しかし、ここ数戦スタートが上手く行っていない。そして今回はタイトルを争うヴィルヌーブの後ろからのスタート。ヒルにはかなりのプレッシャーがかかるに違いない。ただでもプレッシャーに弱いとされて来たヒルであるが、その汚名を晴らすレースを見せてほしいところ。ヒルにとってはこのレースが正念場となりそうだ。やっぱりチャンピオンはそう簡単には取らせてくれない。
このレースは、とにかくヒルVSヴィルヌーブ、2人のウィリアムズ勢がチャンピオンを掛け、どのようなレース展開を見せてくれるのか? そして気まぐれな天気がどう絡むか? 大いに注目して見たい。
○マクラーレンがマールボロ・カラーでなくなる?
マクラーレンと言えば赤と白のマールボロ・カラー、マールボロと言えばマクラーレンと、フェラーリと並んでF1の代名詞であるマールボロ・マクラーレンであるが、そのマクラーレンと、マールボロのフィリップ・モリス社の20年以上続いた関係が決裂しそうだといううわさが持ち上がっている。これは、フィリップ・モリスが、マクラーレンへのスポンサー料の引き下げを提案しているとか、マクラーレンはメルセデスとの関係からドイツのたばこ会社とスポンサー契約を結ぶのではといった憶測から来ている。黒のJPSロータスが87年に黄色いキャメルカラーに変わった時もえらく寂しい思いをしたことがあるが、マクラーレンまでが変わってしまうとは・・・。やっぱりマクラーレンはマールボロカラーのままでいて欲しい。
それよりももっと大きなニュースがある。それは、23日クリントン米大統領が、たばこに含まれるニコチンを「中毒性のあるドラッグ」に指定し、たばこの販売や広告を厳しく規制する大統領令を発表した事である。そのたばこ規制の中には、自動車レース等のスポーツ大会で、メーカーがスポンサーとしてブランド名を出すことの禁止も含まれている。そうなると、モータースポーツ界に多大なスポンサー料を提供してきたマールボロのフィリップ・モリス社は、そのお膝元アメリカでの活動に制約を受けることになる。同社の活動はF1のみならず、インディーやバイクのロードレースなどあらゆるジャンルのモータースポーツを支えて来たと言ってよい。しかし大統領令により、アメリカで行われるモータスポーツでの広告はまったくできなくなり、スポンサー活動は事実上不可能となるため、インディー・カーへの影響はかなり大きいだろう。そしてそれは、たとえヨーロッパがメインとは言えF1にも影響を与えかねない。フィリップ・モリス社がスポンサードしているF1チーム、ドライバーは複数に及んでいる。アメリカでのスポンサー活動ができない分その予算がF1等に振り分けられることも考えられるが、規制による同社の利益の減少や、アメリカがこのような決定を下したことにより他国でも同様の規制がしかれることも考えられ、そうなるとその他のたばこメーカのスポンサー活動にも影響を及ぼしかねない。
吸いたい人は吸うし、吸わない人は吸わないし広告を規制する事がそれほど効果があるとは考え難いと私は思うのだが(私は吸わない人です)、たばこが有害であると事ももはや常識であり、たばこメーカーのスポンサーに頼ったモータースポーツ界の現状というのもイメージ的にマイナスだと思う。今後のモータースポーツを考えた場合、たばこスポンサーに頼った状況から早く脱却する努力も必要なのではないだろうか?。
1996 Rd.13 Belgian GP Starting Grid
| 1 | (6)J.ヴィルヌーブ(Williams) | | 1'50"574 |
| 2 | | (5)D.ヒル(Williams) | 1'50"980 |
| 3 | (1)M.シューマッハ(Ferrari) | | 1'51"778 |
| 4 | | (8)D.クルサード(McLaren) | 1'51"884 |
| 5 | (4) G.ベルガー(Benetton) | | 1'51"960 |
| 6 | | (7)M.ハッキネン(McLaren) | 1'52"318 |
| 7 | (3)J.アレジ(Benetton) | | 1'52"354 |
| 8 | | (12)M.ブランドル(Jordan) | 1'52"977 |
| 9 | (2)E.アーバイン(Ferrari) | | 1'53"043 |
| 10 | | (11)R.バリチェロ(Jordan) | 1'53"152 |
| 11 | (15)H-H.フレンツェン(Sauber) | | 1'53"199 |
| 12 | | (14)J.ハーバート(Sauber) | 1'53"993 |
| 13 | (19)M.サロ(Tyrrell) | | 1'54"095 |
| 14 | | (9)O.パニス(Ligier) | 1'54"700 |
| 15 | (10)P.ディニース(Ligier) | | 1'54"220 |
| 16 | | (17)J.フェルスタッペン(Arrows) | 1'55"150 |
| 17 | (18)片山 右京(Tyrrell) | | 1'55"371 |
| 18 | | (16)R.ロゼット(Arrows) | 1'56"286 |
| 19 | (20)P.ラミー(Minardi) | | 1'56"830 |
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