1997 Formula One World Champion Ship

Round 15. Luxemburg GP. Results


Last updated, Sep.29 1997


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第15戦 ルクセンブルクGP最終結果
◇9月26日〜9月28日 ニュルブルクリンク・サーキット(ドイツ) (4.556Km×67周)

○ルクセンブルクGP予選結果

○ドライバー&コンストラクターズ ランキング


○ジャック今期7勝目でチャンピオン争いのトップに立つ!
 1997年F1第15戦ルクセンブルク・グランプリの決勝が28日ドイツ、ニュルブルクリンク・サーキットで行われ、ジャック・ヴィルヌーブ(ウィリアムズ・ルノー)が今期7勝目を挙げた。チャンピオン争いトップのミハエル・シューマッハはリタイアとなり、ヴィルヌーブが逆転9ポイント差でトップに立った。

 スタートは、初ポールのハッキネンが好スタートでポジションをキープ。そして、チームメートのクルサードが得意のジャンプアップ・スタートを決めて予選6位からヴィルヌーブをかわして2位に浮上。予選3位だったフレンツェンは1コーナの出口でなぜか失速して大きく順位を落とす。
 その後方、予選4位フィジケラがスタートでもたついたところに、予選5位の兄、予選8位弟のシューマッハ兄弟が並びそのまま1コーナへ。そして、インのフィジケラにラルフがかぶさる形で接触し弾き飛ばされたラルフのマシンが、兄ミハエルのマシンに接触。ミハエルのマシンはコースを外れたものの何とかコースに復帰しレースを続けたが、フロント・サスにダメージを受けたようで、ピットに戻りそのままマシンを降りてしまう。フィジケラ、ラルフはそのままリタイア。また、この混乱で最後尾から好スタートで数台を抜いた片山右京も巻き込まれリタイアとなる。

 オープニング・ラップは、ハッキネン、クルサード、ヴィルヌーブ、バリチェロ、アレジ、マグヌッセンと続く。

 トップのハッキネンはその後も快調で、2位以下から18周の時点で10秒以上の差を築く。18周目、中野信治のマシンが白煙を吐きリタイアとなってしまう。

 24周目、アーバインにエンジン・トラブルが発生してマシンを止め、そのままリタイア。これでフェラーリは全滅。

 28周目、トップのハッキネン、続いて3位のヴィルヌーブが1回目のピットイン。2人ともトラブル無くコースに復帰する。

 30周目、6位を走行していたブリヂストン勢D.ヒルがGY勢より遅れてピットイン。しかし、再スタートでエンジンをストールさせてしまい、大きくタイムロス。

 43周目、2位を走行中のクルサードが、ホームストレートでエンジンから激しく白煙を吐きリタイア。さらに次の周には、トップを独走中のハッキネンにもエンジン・トラブルが発生しリタイアとなる。また同じ周に、3位と6位(?)を走行していたバリチェロとマグヌッセンのスチュワート勢も同時にトラブル発生でリタイアとなる。バリチェロはミッションの油圧系のトラブル。

 49周目、ヴィルヌーブが2回目のピットインを終え、これで上位陣はすべて2回目のピット作業を終了。この時点での順位は、ヴィルヌーブ、アレジ、フレンツェン、ベルガー、ディニース、パニスと続く。ヴィルヌーブは独走で、2位以下に30秒近くの差をつける。
 終盤、アレジ、フレンツェン、ベルガーの2位争いとディニース、パニスそれにハーバートが加わった5位争いは接戦で予断を許さない状況が続いたが、抜き所が少ないサーキットでなかなか前をかわす事はできない。

 結局このままチェッカーが振られ、ヴィルヌーブが今期7勝目を挙げる。これでシューマッハがリタイアしたため、チャンピオン争いはヴィルヌーブが9ポイント差でトップに立った。2位には、チーム監督フラビオ・ブリアトーレがこのレースで辞任するベネトンのアレジ。3位は前回オーストリアに続いて連続表彰台のフレンツェン。4位ベルガー、5位にカナダGPでの怪我から復帰したパニスの追撃をかわしてディニースが入り、6位にはそのパニスが入った。




○ミハエル、ハッキネン痛恨のリタイア
 スタート直後の接触。フィジケラ、ラルフの若いジョーダンの2人がアルゼンチンでの同士討ちをまた再現してしまった。それもチャンピオンを争うラルフの兄、ミハエル・シューマッハを巻き添えにして・・・・
 ビデオを何度も見たけれど、スタートで前のフィジケラがミハエルのブロックを受け失速、その2人の間に好スタートのラルフが割って入り、3台が並んで1コーナへ。そしてインのフィジケラにかぶさるようにしてラルフが接触して弾き飛ばされ、外側の兄ミハエルに接触してしまう。ラルフにしてみれば、ここ数戦明らかにフィジケラに水を空けられてる焦りもあったのだろう。フィジケラがもたついたと見て、すかさず抜きにかかったのだろうけど、明らかにフィジケラの進路をふさいでの接触であり、さらに兄ミハエルをチャンピオン争いで窮地に追い込んでしまった。「2人の間に友情は全くない」と公言していたフィジケラ・ラルフの関係は、今回の接触でもう完全に修復不可能になっただろうし、ミハエル、ラルフ兄弟の関係にも溝を作ってしまった。

 スタートで大きなハプニングが発生したが、その後はハッキネン・クルサードのマクラーレン勢が快調に飛ばし、特にハッキネンはファーステストをたたき出しながらの快走で、誰もが「今度こそ初優勝!」と願っていた事だろう。そして、クルサードにトラブルが発生したときには、逆に「ハッキネンは大丈夫だろう」と楽観的に思った矢先、ハッキネンにも同じエンジン・トラブルが発生するとは・・・・ 「これがレースさ!」とさばさばした表情のハッキネンだったけど、もう不運としか言いようが無い。ただ、シャーシのバランスがよくなり、メルセデス・エンジンのパワーもルノーを凌ぐ。あとはとにかく壊れないようにするだけ。クルサードは今期2勝しているし、ハッキネンもここで初ポールを決めるなど2人のドライバーが共に充実している。来シーズンはマクラーレン完全復活の年になるかもしれない。

 で、結局ヴィルヌーブが優勝。ジャックにしてみれば、シューマッハが早々とリタイアしたので、あのまま3位キープでと考えていたと思うけど、前のマクラーレン勢が相次いで潰れラッキーな10ポイントを獲得。これでチャンピオンシップでも逆転でトップに立ちシューマッハに9ポイント差。次の鈴鹿でシューマッハの前で6位以内でチェッカーを受ければチャンピオンが決まる。最近のフェラーリの不振から想像すると、ヴィルヌーブ完全有利となったが、鈴鹿で何が起こるか? 2週間後が待ち遠しい!


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