1997 Formula One World Champion Ship
Round 9. British GP. Results
Last updated, Jul.14 1997

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第9戦 イギリスGP最終結果
◇7月11日〜7月13日 シルバーストーン・サーキット
(5.140Km×60周)
- 1 J.ヴィルヌーブ(ウィリアムズ・ルノー)
- 2 J.アレジ(ベネトン・ルノー)
- 3 A.ブルツ(ベネトン・ルノー)
- 4 D.クルサード(マクラーレン・メルセデス)
- 5 R.シューマッハ(ジョーダン・プジョー)
- 6 D.ヒル(アローズ・ヤマハ)
○イギリスGP予選結果
○大波乱のレースを金髪ジャックが制する!
1997年F1第9戦イギリス・グランプリの決勝が13日シルバーストーン・サーキットで行われ、J.ヴィルヌーブ(カナダ、ウィリアムズ・ルノー)が今期2勝目を挙げた。
決勝当日の朝まで雨が降っていたが、それもすっかり上がりドライコンディション。
スタート直前に予選2位のフレンツェンがエンジンをストールさせ赤旗。これで、フレンツェンは最後尾スタートとなってしまう。
そして、再スタート。ここで右京がスタート直後にスピンして壁に接触してリタイア。スタート直後いきなりマシンが横を向いてしまったところから、何かのトラブルと思われる。さらにフレンツェンがフェルスタッペンに後ろから追突されコースアウト。リア・タイヤがパンクしてそのままリタイアとなる。レースは右京のマシン排除のためセーフティーカーが導入される。順位はヴィルヌーブが上手くスタートを決めてトップを守り、ついで予選4位で前が空いたシューマッハ。ついで予選6位のクルサードが3位までアップ、予選で惜しくもポールを逃し3位だったハッキネンが4位、予選9位のハーバートがジャンプアップ5位、予選でお兄さんの後ろ5位だったラルフが6位。
ヴィルヌーブは、スペアーカーがコースアウトしたあとも快調に飛ばしトップを守る。しかし、その後ろにはミハエルが何とか食らいつく形でラップを続ける。ミハエルと3位クルサードとの差は13周目の時点で早くも14秒も開く。その後ろはダンゴ状態でその集団に中野も11位でつける。その後もクルサードのペースが上がらず、20周の時点で2位と3位の差が27秒も開いてしまう。
22周目シューマッハがピットに入り、無難に作業を終えコースに復帰。トップを走るヴィルヌーブは次の周ピットイン。ところが左フロントタイヤを外すのに手間取り、なんと33秒もの時間がかかり大きく順位を落としてしまう。
なかなかペースが上がらなかったクルサードはコーナでミスを犯し、ハッキネンにかわされる。つかえの取れたハッキネンは一気にペースアップ。しかし、前を行くシューマッハとの差は27秒と苦しい。遅いクルサードにアレジ、ブルツ、そしてピット作業で大きく遅れたヴィルヌーブが引っかかってしまう。その後クルサードがピットインして、ようやく3台は本来のペースに戻る。ヴィルヌーブは2台のベネトンの前に行きたいところであるが抜きにくいシルバーストーンではなかなか前に出れない。
38周目シューマッハが2回目のピットイン。しかし、その直後突如ペースダウンし、ピットに戻るもののガレッヂへ直行でリタイアしてしまう。左リアタイヤの取り付け部分から白煙が上がっており、そこになんらかのトラブルがあったかと思われる。そのため、ベルガーの代役ブルツがトップに立つが、1回目のタイヤ交換のためピットイン。ここでヴィルヌーブがトップに復帰する。
42周目の順位は、ヴィルヌーブ、アーバイン、ラルフ、ハッキネン、アレジ、ブルツ。しかし、この中でハッキネン、アレジ、ブルツはピットイン1回作戦のため、このあとピットインの必要なし、前の3人は2回作戦のためピットインが必要。タイム差から行くとハッキネンが余裕でトップに立てる計算になる。
44周目、まずラルフがピットイン、次の周にジャックとアーバインがピットイン。ジャックは今回はトラブルなく作業を終えるが、アーバインはピット作業後コースに戻ろうとしたが、ここで駆動系にトラブルが発生したのかピットレーンをノロノロ走行。その出口付近でマシンを止めてしまう。これで今シーズン初めてフェラーリが2台ともリタイアとなる。
前の3人がピットインしたため計算通りハッキネンがトップに立つ。その後ろにヴィルヌーブがコンマ数秒差にまで迫る。ところが、残り8周というところでハッキネンのメルセデス・エンジンが白煙をはいてブロー。初優勝目前でリタイアとなってしまう。
さらに残り2周のところで、この混戦のなか着実な走りで6位につけていた中野信治がポイント目前で無限エンジンがまさかのブロー。そのままリタイアとなり、ヒルが6位に浮上する。
結局、ヴィルヌーブがそのままチェッカーを受け今期4勝目。続いてアレジ、ブルツのベネトン勢が続いた。ブルツはF1参戦3戦目で早くも表彰台をゲットした事になる。4位にクルサード、5位ラルフ、6位に地元ヒルが今期初のポイントゲットとなり、チェッカーを受ける際、地元ファンから大きな歓声を受けた。
○こんなレースもあるもんだぁ!
いやはやこんなレースもあるんだねえ。人生悲喜交々っていうけど、天国から地獄、地獄から天国、各ドライバーの人間模様が織り交ざった、面白いレースだったかもしれない。
まずは、フレンツェンはツイてないねぇ。スタート前にエンジンをストールさせるは、最後尾からゴボウ抜きを演じる予定が、たった一周で崩れ去ってしまったんだから。今年のウィリアムズは信頼性やツキにも見放されている感じなんだけど、特にそれがフレンツェンに多く降りかかっている。更にはヴィルヌーブのピット作業でのタイムロスまで発生し、この時点では、もはやウィリアムズのコンストラクターズ・タイトルは絶望かって思ってしまうほど悲惨な状況だった。
こうなると、もうシューマッハの得意のパターン、かと思いきや、数年前のベネトンと化したはずのフェラーリがまさかのトラブル発生。それも2台とも。今年は開幕以来ノントラブルで来ていただけに、ホント「まさか」って思ってしまった。
で、ここでトップに立ったのが、ミカ・ハッキネン。今回は予選も好調だったし、89戦目にしてようやく優勝かと、ニッポン全国の女性ファンが固唾を飲んで見守っていたに違いない。しかし、勝利の女神はかなり意地悪らしく、残り8周でエンジンを壊すとは・・・。ハッキネンなんてとっくに優勝してもおかしくないのに・・・
で、気がついたら、もうすっかり諦めていたジャックが優勝! ついてたねえジャックは。それにしても、前回フランスからのあの金髪はどうしたんだ? 今までいろいろなドライバーが登場してきたけど、坊主頭にしたり金髪に染めたりと、芸能人かJリーガーみたいなことをやってくれるドライバーは、ジャックくらいだよね。忠誠的で寡黙な印象の父親とはまるで正反対。まぁ、良いじゃないでしょうか、速ければ・・・
中野信治も残り一周でエンジンが壊れ、2戦連続ポイントゲットならず。これもついていない。しかし、そのおかげで地元ヒルが今期初の6位入賞を果し、シルバーストーンは大歓声が沸き上がり、ヒルもガッツポーズ。それにしても、6位入賞でガッツポーズがでてしまうほど、チーム状態は悲惨なんでしょうね。
これでシューマッハとジャックのポイント差は4ポイント。チャンピオン争いはこの2人に絞られたか? でも、今回みたいなトラブルだ、ピット作業ミスだぁで勝敗が決まるのではなくって、やっぱり2人でトラック上での大バトルを演じて欲しいなあ!
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