1997 Formula One World Champion Ship

Round 5. Monaco GP. Results


Last updated, May.18 1997


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第5戦 モナコGP最終結果
◇5月8日〜5月11日 モンテカルロ市街地コース
 (3.328Km×62周 2時間ルール適用)

○モナコGP予選結果


○シューマッハ今期初優勝!!
1997年F1第5戦モナコ・グランプリの決勝が11日モンテカルロ市街地コースで行われ、M.シューマッハ(ドイツ・フェラーリ)が優勝を飾った。

 レース直前に雨が降り出し、各チームはスターティング・グリッドでレイン・タイヤに履き替え、昨年同様のウェットレースとなる。そのスタートを見事に決めたのが予選2位のM.シューマッハ、続いて予選4位のフィジケラが続く。ウィリアムズの2台は、この雨が一時的と見たのかスリックタイヤをチョイス。それが裏目に出て、フレンツェンは4位、ヴィルヌーブは9位にまで順位を落としてしまう。オープニングラップは、M.シューマッハ、フィジケラ、R.シューマッハ、フレンツェン、バリチェロ、ハーバートと続く。
 2周目、シケインでクルサードがスピン。その混乱でハッキネンも接触でマクラーレンは全滅。3周目、スリックのヴィルヌーブはたまらずピットインしてハーフウェットタイヤに交換。5周目にはフレンツェンもピットインしてタイヤを交換する。しかし、そのハーフウェットでもタイムは思うように上がらず、苦しい展開。

 10周目の順位は、シューマッハ、バリチェロ、ラルフ、フィジケラ、ハーバート、パニス。バリチェロは、ラルフ、フィジケラのすきを上手くついて2位にまで浮上。その後2位独走態勢を築く。ラルフ、ハーバートはその後リタイアとなる。
 14周目の順位は、シューマッハ、バリチェロ、フィジケラ、パニス、アーバイン、サロ。シューマッハはヘビー・レイン・タイヤをチョイスし、スタート前にグリッドに着くのを遅らせてまで天候を読み、ぎりぎりでウェットセッティングに換えて出てきたことが功を奏し、2位以下を30秒以上もの差を付け、完全な独走態勢。

 30周を過ぎたところで、シューマッハがピットイン。余裕でコースに戻る。

 3位を走っているフィジケラはペースが上がらず、パニス、アーバインが後ろに迫る。34周目、パニスがフィジケラをパス。続いてアーバインもフィジケラをパスして、フィジケラは5位までポジション・ダウン。ここでフィジケラはピットインしてタイヤ交換&給油を行う。

 37周目、中野信治は上りの直線でスピンしてリタイアしてしまう。また、フレンツェンもヌーベル・シケインの出口で外側のフェンスに接触リタイアとなる。
 雨はその後もやむ気配はなく、コース上の水溜まりが多くなるばかりで、全体的にペースダウン。ここまでの間に、多くのマシンがスピンやコースアウト、マシントラブルに遭い、コース上には10台しか残っていない。

 アーバインは、かなり引っ張ってピットイン。4位パニスに30秒以上の差を付け余裕で3位でコースに戻る。

 残り時間20分のところで、トップを走るシューマッハが珍しくコースアウトしてエスケープ・ゾーンへ。しかし、2位バリチェロとは1分以上のアドバンテージがあるため、スピンターンを決めて余裕でコースに復帰する。
 残り時間10分のところでの順位は、シューマッハ、バリチェロ、アーバイン、パニス、サロ、フィジケラ。ティレルのサロはここまでノンストップ。ピットインせずに完走してしまおうという賭けに出る。

 結局2時間レースで62周でチェッカーが振られ、シューマッハがファイナルラップを2分以上かけて走りそのチェッカを受け、今期初優勝を飾る。フェラーリがモナコで優勝したのは、なんとあのジャックの親父が優勝した1981年以来16年ぶりの事となる。2位には、今年から参戦したスチュワートのバリチェロがチームに初表彰台をもたらした。3位にはフェラーリのアーバイン。4位パニス、5位は賭けが上手くいったティレルのサロ、6位フィジケラとなった。
 これで、チャンピオン争いは、シューマッハがリタイアのヴィルヌーブを抜いてトップに。コンストラクターでもフェラーリが、ノーポイントのウィリアムズを抜いてトップに立った。


○またしても雨とは・・・
 またしても雨! 伝統のモナコは2年連続のウェットレースとなってしまった。それにしてもあのノロノロぶりはなんだ!ってくらいゆっくり走っていて、全然レースとしては面白くなかった!。
 しかし、M.シューマッハ/フェラーリは、スタート直前に降り出した雨をしっかり予測して勝利をモノにした。スターティング・グリッドに着く時間ぎりぎりまで天気の様子を見て、雨が降りそうと見るやセッティングをウェット用に換えて出てくるとは。これはまるで2年前シューマッハ/ベネトンが、マシンの劣勢を巧みな作戦でウィリアムズをかわしたのととても良く似ている。シューマッハはとうとうフェラーリを2年前のベネトンのようなチームに生まれ変わらせたのか? おまけにアーバインまで3位をゲット。今年のフェラーリはとにかく壊れない。マシン・トラブルでリタイアしたのはここまでゼロ。その結果、チャンピオン争いはシューマッハがトップに立ち、コンストラクターもトップに。Wの楽勝を思っていたのに、「ひょっとしたら?」と、思わせる今回のフェラーリの戦いぶりであった。

 一方の今シーズンも楽勝を予想していたウィリアムズは、どうしてこうも作戦が下手なんでしょう。どうしてまたスリックで・・・。スタート時は雨だったんだから出遅れるのはわかるはず。まあ、すぐに止むと読んだのだろうけど、ポールを獲っているんだから、他チームがすべてウェット・タイヤをチョイスする中をそんな大きな賭けに出る必要があったのだろうか? なんとなくおととしの負けパターンを思い出してしまう。マシンがいいがゆえの油断がどうもチームに付きまとっているようで、今年は完走すれば優勝。しかしそのほかはリタイアつづき。今後のレースはかなり引き締めてかからないと、おととしの二の舞になりかねない!

 バリチェロの2位も、今年参戦したばかりのチームでよくやったと思う。まぁ、フォード・ワークスエンジンを搭載してるんで、もっと活躍してもいいとは思うけど、初のモナコで2位。新しいチームにとっては結果がなによりも必要。これまでも予選ではしばしばいいポジションを獲っていたので今後も期待できる!?。
 今年大躍進のジョーダン勢は、悪コンディションではその若さ、経験不足が出てフィジケラは序盤2位を走る健闘を見せていたが、慎重になり過ぎたのか徐々に遅れて結局6位。ラルフは、スピン・リタイア。しかし、予選ではいいところを見せてくれてたし、今後もまだまだ期待できる!

 前述したように、フェラーリがコンストラクターのトップ、M.シューマッハがドライバーズ・ランキングのトップと予想外にフェラーリが絶好調。逆にウィリアムズはボロボロ状態。次戦バルセロナでは必死の巻き返しを図ってくると思うが、どうも2年前の事を思い出すと「大丈夫かな?」と、心配になってくる。どうもマシンの良さにあぐらをかいてるような・・・。今年はそのマシンのアドバンテージも小さいし、このままだと帝国崩壊もありえるかもしれない?

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