トリエステの路面電車

最終更新日:2000年08月19日

イタリアの北東の端に位置する街トリエステ。オーストリアの支配時代に商工都市として発展した港町は、今なお其の時代の面影を色濃く残している。路面電車も他のイタリアの都市に見られるようなオレンジ色ではなく、白と青のツートンカラーで、どことなくオーストリア風である。2000年8月現在、残っているのは1系統(系統番号:2)のみで、新市街の中心オベルダン広場から、街を見下ろす丘の上にあるオピチナ村を結んでいる。起点のオベルダン広場と終点のオピチナ村の標高差は326m。途中には、最大260パーミルの急勾配をケーブルカーの後押しにより、799mで一挙に160m登る区間がある。軌間(線路の幅)は1000mm、電圧は直流600V。在籍車両は、13m級の電車が5両(401〜406、403は現在欠番)と、イベント用の保存車1両、そしてケーブルカー2両。


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遺跡
街の中に忽然と姿を現すローマ劇場の遺跡。
トリエステはローマ時代からの港町であり、街中にはローマ時代の遺跡、イタリア風の瓦屋根の建物が密集する旧市街、そしてオーストリア風の整然とした新市街といった、様々な時代の様式が見受けられる。
2000.08 Trieste, Italia
新市街を行くトラム1
トリエステの中心部のオベルダン広場を出発したトラムは、オーストリア風の建物が立ち並ぶ新市街の路面を走る。
2000.08 Trieste, Italia
新市街を行くトラム2
新市街の路面を走るトラム。細い一方通行の道の片側にトラムの専用レーンが設けられている。
2000.08 Trieste, Italia
急坂を一気に登る
トリエステの街の周囲は、山に囲まれており、トラムはケーブルカーに助けられ、急な斜面を一気に上る。登るにつれ、街と港の大パノラマが・・・
2000.08 Trieste, Italia
ケーブルカー
ケーブル区間を登りきったケーブルカーとトラム。
2000.08 Trieste, Italia
山間部の停留所
ケーブル区間を過ぎると、周りは一変してローカルな雰囲気に変わる。夏の日差しが眩しい緑の中の停留所をトラムは通り過ぎて行く。
2000.08 Trieste, Italia
木立の道を行く
木立の中の道の脇に引かれた軌道はまるで高原鉄道の様である。トラムはアップダウンのきつい道のりを力強く進んで行く。
2000.08 Trieste, Italia
列車交換
小さな集落にある停留所での列車交換風景。
2000.08 Trieste, Italia
曲がりくねった道
山間部の曲がりくねった道を走るトラム。
2000.08 Trieste, Italia
山道
トラムの走る道とは思えないような、民家のない山道はさらに続く。
2000.08 Trieste, Italia
村の店先
厳しい山道を抜け、漸くオプチナ村に至るトラム。店先を抜けると終着駅である。
2000.08 Trieste, Italia

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