神風機の特攻
昭和20年4月11日午後、ミズーリに対して神風特別攻撃隊の零戦が低空飛行で右舷甲板に突入。突入機の右翼が
第三副砲塔上に接触し燃料に引火、艦は表面に損傷を受けたが速やかに鎮火した。
ウィリアム・キャラハン艦長はこの特攻機搭乗員の遺体を、名誉を持って自らの任務を全うした軍人として、海軍式の
水葬で弔うことを決定した。
ミズーリの乗組員からは反対もあったが、艦長の命により翌日水葬が執り行われた。この搭乗員の官姓名は永らく
不詳であったが、その後の調査で鹿屋基地を出撃した第五建武隊の石野節雄海軍二等兵曹、または石井兼吉海軍
二等兵曹と推定される(突入できなかった機は、対空砲火により撃墜) 。
ミズーリで行われた葬儀はこの一回のみであった。